【山歩き記録 第106歩】八丁池見晴台・三筋山(2024年11月13日)【標高1000m超の森から海を目指す】
伊豆遠征2日目。天城山の八丁池のすぐ近くにある展望台に登って紅葉を楽しみ、三筋山に縦走してススキの群生を楽しみ、(ほぼ)標高0メートルまで下って海を見ようという計画です。快晴の下、良い景色を見られました。最後の下りは苦行のようでしたが、意外と翌日以降の筋肉痛が少なく、成長も感じられました。
コース概要
八丁池口バス停からスタート。林道を通って標高を上げ、八丁池の手前にある見晴台に登ります。八丁池のほとりに下るのはやめて体力を節約し、折り返して青スズ台にひと登り。八丁池口バス停に戻る途中の分岐を曲がって、三筋山へのルートに入ります(「天城三筋山遊歩道」というそうです)。しばらく車の轍が残る道ですが、いつの間にか登山道の様相になり、東猿山に登ります。東猿山を下ると、風力発電の風車が連なる舗装路に出ます。標識に従って、ときどき草原の山道にも入りながら、数個の小ピークを越えると、三筋山に到着。三筋山から10分程度下りてから先はずっと舗装路です。ひたすら下って、稲取温泉の無料の足湯が精神的なゴール。海辺まで歩き、折り返して、伊豆稲取駅から帰ります。
ちなみに、ゆるキャン△アニメシーズン2では三筋山直下まで車で上がっていましたが、11月のススキイベントの間は、手前の広い駐車場に受付が設置され、そこから上は歩き専用となり、入場料1000円取られます。ただ、今回のように上から歩いて下りてくるだけの人は、何も言われず通してくれます。また、土日に限って伊豆稲取駅との往復バスを出しているようです。
※投稿直前に知ったのですが、この日(11月13日)、平日ですが、臨時のシャトルバンを運行していたとのことです。投稿後では、11月26日と27日にも臨時のバスまたはバンがあるそうです。
記録
修善寺駅8時40分発のバスに乗車。座席の8割が埋まるぐらい、なかなかの盛況ぶり。さらに、途中の昭和の森会館バス停(天城ビジターセンターのあるところ)で大勢乗ってきたのには驚きました。ツアーか何かでしょうか。自分も含め、全員、終点の八丁池口バス停まで乗っていました。寒天橋から先、超狭い山道をするすると運転していく様は見事でした。
トイレ等準備をして、10時にスタートです。ちなみに、バス停のところは、物を落とすとどうしようもないタイプの和式トイレでしたが、見晴台そばのトイレは洋式の便座が備えられていました。
このあたりは、登山道に細かく名前が付いています。今回は、林道からコルリ歩道に入り、また林道に合流して見晴台へ、青スズ歩道で青スズ台に登り、オオルリ歩道で下って、コルリ歩道、林道で戻ってきます。
コルリ歩道とオオルリ歩道は、道が分かりづらく、結構苦労したのですが、オオルリ歩道を下っている途中で赤い角柱がルートの目印になっていることに気づいて、ようやくそこからは安心して歩けました。このような角柱は電力会社か何かのための目印で道案内には役立たないことが多く、最初は気にかけていなかったのですが、ここではまさかの登山用の目印でした。
八丁池のほとりまで下りると、また登ってこないといけないのが大変なので、今回はここで折り返します。秋の森の空気を楽しみながら、来た道を戻ります。すれ違う人に「もう八丁池まで行ってきたんですか?」と驚かれ、「見晴台までで、これから三筋山に行く予定なんです」と説明すること2回。
分岐から三筋山方面へ向かいます。この道、よく整備されていますが、本当に誰もいません。それもそのはずで、三筋山の近くからバスはおろか、タクシーでも天城山側に戻るのは困難なので、自家用車で来る人はいないでしょう。電車・バスを使う場合でも、ほとんどの平日は細野高原~伊豆稲取駅のバスがないので、駅までがんばって歩く覚悟のある人しか来ることはないと思います。ましてや、逆向きに駅から登ってさらに天城山まで縦走する人は世の中にいるのか疑われるレベルです。
というわけで、三筋山に至るまでほとんど誰とも会わなかったのですが、唯一、東猿山を下って舗装路に出たところにある東屋で人に出会いました。その方は、詳しくは聞かなかったのですが、河津の方から登って来たようでした。確かに地図を見てみると林道が伸びていますが、それでも結構な距離があって大変そうですけどね。
この先は、風力発電の作業道路を歩きます。この日は車の一台も見なかったですが、一応、歩行者は色の塗られた部分を歩くことになっています。来るまでは、もうこの先はずっと舗装路だと思っていたのですが、ところどころ舗装路を外れて芝生などの道に誘導されます。この芝生がとても快適で、人が植えたのだろうか、木を刈ったりしたとしても、自然とこの芝生ができたのだとしたらすごいな、などと考えていました。
三筋山山頂は広い草原で、一段高いデッキがあります。デッキに登ると、結構強い風を受けます。これまで見てきたように風力発電ができるぐらい風が強い地域ということですから、当然と言えば当然ですね。
さて、ここから下山の時間を考えます。時刻は14時で、乗りたい電車は16時47分。下山は2時間~2時間半の見込みなので、下りるだけなら問題なさそう。ただ、事前に調べて合って、電車に乗る前にしたいことが3つ。海の近くに足湯とカフェがあるので、海を見ること、足湯に入ること、カフェでお腹を満たすこと(←空腹で食料が尽きそうだったのでこれも欠かせない)。ということで、16時までには足湯に着けるよう、がんばることにしました。
三筋山から駐車場に下るまでは10人ぐらい見かけましたが、駐車場から先は当然のように歩行者なし。足湯を目指して一人黙々と下ります。一番つらかったのは、膝が震えるとか、足がつるとかではなく、足首の疲労による痛みでした。
前述の通り時間がタイトだったので、足早に歩き続け、15時45分に足湯に到着。「雛の足湯」は、稲取文化公園という公園内にありました。小さな観光案内所もあるので観光客向けに整備された公園なのではと推察しますが、この日は地元の子供たちと思しき数十名が元気に遊んでいて、足湯目当ての自分が完全に浮いている感じでした(それで恥ずかしかったので写真なし)。僕はこういう空間自体は全然構わないというか、子供たちが走り回れる公園は大事だと思うのでこのままで良いと思いますが、気にする人は気にするかも?
足湯で足首の疲労もいくぶん回復したように感じたところで、海沿いのテラスへ。少し南に張り出したこのテラスは「池尻海岸 サンライズテラス」と名付けられています。この日に見たのは「サンセット」ちょっと前の太陽ですが。
ここから近くのカフェ「TATENOICHI」へ。アジフライのクレープという、とても興味を引くものがありますが、ちょっと調理に時間がかかる旨、メニューに書いてあったので、今回は諦めることに。その代わりに一番人気と書かれていたブリュレのクレープを注文。注文を受けてからクレープの生地を焼いてくれ、さらに何かをあぶっている音が。出てきたクレープは、底までカスタードクリームがぎっしり詰まってきれいな円錐形をしており、その上にプリンが一つドンと乗っていて、カラメルソースはあぶられてパリパリになっていました。学生時代、学園祭で出していた、中身の少ないペラペラのクレープしか知らない自分には、いろいろと衝撃的でした。ゆっくり味わいたいところですが、時間の少ない中で予想の倍ぐらいのボリュームのものが出てきたので、急ぎ気味に食べて、なんとか間に合う想定の16時半にお店を出て、伊豆稲取駅まで歩きました。
それにしても、ゴールが海だと特別な充実感があって良いですね。より都心に近くてライトなところだと、三浦半島の大楠山がおすすめです。3年前の記録はこちら↓
各種情報
コースタイム:6時間25分
標高:990m(八丁池口バス停)~1237m(青スズ台)~8m(サンライズテラス)
主な展望スポット:八丁池見晴台、三筋山遊歩道上のベンチ、三筋山
トイレ:八丁池口バス停付近、八丁池見晴台付近、三筋山山頂直下、細野高原駐車場、稲取文化公園
危険個所:青猿山からの下山中、道を横切る蜘蛛の巣を落とすため、トレッキングポールなどがあると良いかも
アクセス:八丁池口バス停へは、修善寺駅からバスで1時間強。リンク先の「中伊豆・沼津エリア」の時刻表を参照。時刻表に書かれているように、4月~10月は土日祝のみ、ゴールデンウイーク期間と11月は毎日運行、ただし、いずれも前日17時時点で伊豆の6時~12時または12時~18時の気象庁の降水確率が50%以上だと運休、となっているので注意。
周辺情報:細野高原はいろいろな紹介ページがありますが、このページがよく更新されているかなと思いました。
今回下山後に利用した、雛の足湯、カフェ「TATENOICHI」、池尻海岸サンライズテラスは、近くに集まっているので、長い距離を歩くモチベーションとしておすすめです。
この投稿が「役立った」とか「写真いいな」と感じたら、ハートマークをぽちっとしていただくと、励みになります。