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ひろしま神楽定期公演 2024 12月 曙神楽団:葛城山

この週末に東京へ行くぞ~というタイミングの水曜日、1か月ぶりの神楽に行っておりました!ピースウイング以来だ
定期公演で考えたら10月末以来となりますが、
今回もtabiwaで取っていたのでその様に受付してもらったら
とうとうそこのおっちゃんに「まあ行けば分かりますよね!www」と言われてしまった
ハイ分かります!
しかしこの次の公演はtabiwaではなぜか受付してなかった?ので、
珍しくぴあで取ってる。tabiwaは今年最後ですね~と思いながら
今回はやや下手ヨリのF列だったかな。前列もtabiwaスペースだったが、
なんか前も私の横も開演間近まで誰も来なくて(※前売りの指定と自由席は埋まってます!)
結局私がいたF列は、真ん中部分に機材があったものの両端の席が埋まったのみ
前の列はどうかしら…と思ってたが、ほんとギリギリで二人来た。
要するに私の周りだけなんか空いてるという事ですね
まあ今の時期なので、インフルとかそういう理由で来られなかったのかもしれない…などと思いつつ開演時刻でございます。


あらすじ


曙神楽団の葛城山は、この2月の共演大会でも観てるので2回目なんですが
そもそも私が今こうなってるのはその大会がきっかけで、という事は
あの当時は今より更になんも分かってなかったんですよね!
実質初めてです
2月の頃は、なんか演目の一覧を見た時に(土蜘蛛は無いんだな~)と思ってたら
この葛城山が始まってみると、あっコレ土蜘蛛やんけ!というので嬉しかったなという記憶
あとまあ糸がすごく多い。という
なんにもならない感想を抱いていたが
実質初めての今回、しかしこの演目自体は今年いろんな神楽団で何度も見てるな!前回のピースウイングでもやってました
あの時は頼光の舞始まりで、へーそういうパターンもあるんだなあ!と思ってたが
そしたら今回も頼光の舞始まりだった。


しかしいつもと違う!


頼光は大抵は束帯っちうのか、あの平安の貴族の地味めなスタイルというイメージなんですが
まあ今回のこれも一種のそれなのかもしれない。だが随分派手ですね!
私は最初この人が頼光だとは思わなくて、
イヤ~もしかして今回の季武はこういう感じなんかしらんとか考えていた。なんかデーモン小暮閣下みたいだが…

けど、ひと通りの舞が終わって口上を確認するにやっぱりこの人は頼光である様子!
そんでこれはそういう演技というか表現なのかそれとも、という感じで
声がやや掠れてらっさる…。(中の人は病み上がりなんかしら…)
そもそもこの演目に於いては病気で弱ってるという設定なので、
まあそういった化粧なんだろうなという感じで唇の色が紫だったりとか
ちょっと今まであんまり見ない演出だなあとは思いました。
そうこうやっとる間に季武と金時が訪ねてきたが、
頼光の声が掠れてるのもあってか季武の声は非常に澄んで聞こえた。


なんでこんなにピンボケしてるんですかね…


この辺りの流れはいつもと同じ、
胡蝶に薬に取りにやらせてるから君たちも休みなさいという訳で
蜘蛛が化けているニセ胡蝶が出てきますが、
今回は胡蝶(本物)についてはあらすじにハッキリと『命を落としてしまいます』とある。うーん
まあそうですよねえ。
過去には、蜘蛛に襲われてしまう胡蝶とかそんな場面もあったのかな?
神楽の台本てずっと受け継がれておるものらしいが、時代の流れと共に変わっていく事もあるしつってもまあ
この話のこの辺りの流れについてはどの神楽団でも大体同じなので、
そしたらやっぱもう最初からニセ胡蝶なんかしら。


お馴染みの流れ


ところでこの胡蝶について、
例によってボーッと英訳の字幕を見てたら頼光の口上に於いて『My Dear』と訳されていた。
My Dear???
なんだそれはどういう事だ、と思ってちなみにその時の日本語の口上では普通に『侍女胡蝶』て言ってたんですけど
動揺した私は帰り道にスマホで My Dear で検索したのだが、
そしたら『親愛なる』とかなんかそういうニュアンスだったかな。…
お二人はどういったご関係で…
しかしその(恐らくお気に入りであろう)胡蝶がkoroされたと分かった所で頼光が悲嘆にくれるという事も無く、怒りを見せるという訳でも無く
まあ四天王がふたり…に刀を授けて土蜘蛛討伐を命じはするものの
だからって胡蝶の弔いであるとかそういうのは全然ない。
神楽の英語字幕って私が見てても結構直訳だと思いますが、
まあこまけえニュアンスを伝えるのは難しいですよねと感じる事が多いけど
なんで胡蝶に関しては急にそんな色っぽい訳になってるんだ…
そもそも侍女って英語ではどういう、と思ってこれも検索した所
古い呼び方でアビゲイルという言葉があるそう。綴りは忘れましたが
だったらそれでええんやないんけ。
まあ、やっぱり頼光のお気に入りって事だったんでしょう…かねえ。

それからしばしば出てくる所の『頼光殿』という呼び方、
これについては『Lord Raikou』という訳になってました。ヘェ~
ロードって昔ゲームで見たからなんとなく分かる。でもこれも検索した(便利な時代だよ)
まあ、爵位を示すとかそんな様な事が書かれてありました。


脱線しましたがそろそろ頼光が毒を盛られています


この薬と称した毒を飲ませる場面は毎回ドキドキする。
見せ方もこの辺で結構個性が出てくるっちうか、
あさひが丘は頼光の様子はそんなに見せずに胡蝶のソロ舞だったりで新鮮でしたが
今回曙神楽団は割合と定番の流れなのかな…と思ってたら、
季武と金時がすぐ出てきた!
ニセ胡蝶が正体を現してからほどなくしてと言った所か。その
正体を明かす場面も好きなんですよねえ!敵役なんだけどかっこいい
それまでの楚々とした侍女の姿(でも時々目つきが鋭くなるのもいいんですよね!)から、
バサッと髪をふりほどいて「如何に頼光!」てその切り替わり
かっこいいなあ~っ


なんでピントが合わないんだよ


季武達二人が応戦するものの蜘蛛の妖術に一旦はやられてしまい(そういうパターンもあるんだなあと思いました!)、
最終的に蜘蛛を追い払ったのは神剣膝丸を持つ頼光だった。
その膝丸さんはお名前を蜘蛛切丸に改め、
そして季武と金時に託されて二人は蜘蛛の住みかである葛城山へ討伐に向かう。と。

今回その辺の説明的な口上はほぼ全部季武がやってて、
金時の口上は「かしこまって候」(季武とハモる)と
あと「いざ勝負!」だったかなコレも季武とハモるが、
なんかそのくらいしか無かった様な…
四天王は序列は無いそうだけど、しかし季武は妻帯だったり
そんで金時は逆に山姥に育てられて悪さをしていた所を頼光(だと思う)に引き取られたりとかで、
まあ年齢差はひょっとしてそれなりにあるんかしら。と思う所(ワカランが)


季武が膝ついてるのがええよなあ~



葛城山!


ここで、岩を砕いて蜘蛛を成敗するとかそのような口上があって
エッ岩を…!?と思いながら聞いていた。
なんかここまで見てきた葛城山(または土蜘蛛)ではそんな口上あったっけ。
あったかもしらんが私が聞いてない可能性もだいぶあるのだが、
まあでも今回は新鮮な驚きがあったので
やっぱその辺も神楽団によってかわるのかもしんない!同じ演目でも!
神楽はこれだから面白いし同じ演目でも飽きないのです!


膝丸改め蜘蛛切丸さん!とか思って撮ってた気がします


今回の蜘蛛は糸が多かった。それは2月にも思ってた事なのでそこまでビックリというのでもなかったが、
そして曙神楽団についてはどっちかっちうと優雅ヨリの舞なのかな?って
昨今のめっちゃスピーディーで迫力!!!というよりは、つって勿論スピード感も迫力もしっかりあったんですけども
その上で、にしても優雅さを感じたなあ。という…
荒々しさはあんまり無かったかもしれない。
私は曙神楽団はこの演目しか見た事ないので、他も見てみたいな~!


優雅とはいうがやっぱ迫力もあるよ



蜘蛛を成敗して喜びの舞!


この喜びの舞で特に優雅さを感じたのでした。
なんかお顔をしっかり見せるっつうか、一瞬止めが入る様な
ちょっと独特で素敵だなあ~
そして今回は私の周りがスカスカで悪目立ちした結果、金時から目線を頂きましたありがとうございますファンサと判定致します。


レンズを覗いてたら気付いたのでその時の写真は無くてすみません!



どうやら敢えて糸を巻き取っている季武


今回もすごくよかった!
なんか優雅ヨリの舞ってあんまり見ない気がするから嬉しい。
そして今回に至って初めて知った事として、
この討伐側の二人(この演目では季武と金時)を神楽では『神』(シン)と呼ぶそうです。ヘェ~~~
なんかいつもイケメン二人とか言ってましたすみません。
神…とは言え神様という扱いでは無いんだと思うが、
それこそ神ってる的なニュアンスでの呼び方なんかなあ。まあ
塵倫の仲哀天皇と高麻呂みたいに後年神様として祀られる?というパターンもある様なんですが、
それとはまた別なんでしょうね(よく分かってない)


美しい神(シン)のお二人



そして最後も丁寧なお辞儀!



素晴らしかったなーーっ


当初の予定では12月はこの公演で年内ラストにするつもりだったんですが、
10月の競演での山王神楽団が余りによかったので
そんで12月ラスト(※クリスマス)はその山王ですね!というのでチケット取ってました!
イヤ~それもめっちゃ楽しみだなっ
今回も最高だったな~~!!!


かなり深めのメタな礼



ありがとうございました!!!



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