気の済むまで
末っ子の幼稚園の園長先生の話を聞く機会がありました。
「子供の心がつまずいた時、気の済むまでしたいことをさせてあげてください。」と言う内容でした。
園でも先生はもちろん、事務員さんやバスの運転士さんたちにもそれはみんなが子供たちに対して意識していることだそうです。
「子供が寄ってきたら仕事の手を止めて受け入れている」とおっしゃっていました。
その姿勢はとてもありがたい。そしてそんな園が近くにあって、通わせることができてよかったなぁ、と思います。
「気が済む」というのは理屈じゃなく、心が一番納得する方法だと思います。
和みのヨーガでも、お手当を止めるタイミングは「気が済んだら」なのです。
頭で考えても分からない。
正確な秒数があるわけでもない。
理屈じゃなくて、気が済んだらお仕舞い。
これは和みのお手当だけではなく、家事も同じ。
「名もなき家事」と言われるように、家事には終わりがありません。
どんなに綺麗にしたって、綺麗にしたそばから家は散らかり、汚れていきます。
あれもこれもとやり出したら無限にやることは出てくる。
だから「もういいか」と気が済んだらお仕舞い。
家事だけでなく、感情も同じ。
「なんでこんな大変な思いしなきゃならないの!」と思う時は、実は大変な思いを味わっている時。
そんなの、誰だって嫌ですもの、頭では拒否しますよね。けれど気が済んでいないから手放せないのです。
大変な思いを味わい尽くして、気が済むと、その大変な思いは自然と手放してゆけます。
気が済むと、違う視点から見ることが出来て、良い面に気がつく。良い面に焦点が合うと、もう大変な思いをしていたことはどうでも良くなってしまうのです。
「気が済む」という感覚はとても大切なこと。
子供がこれから生きていく中で、気が済まない内に終わらせなきゃいけないことがたくさん出てくると思います。そうして「気が済む」感覚が鈍っていってしまうかも知れません。けれど幼少期に「気が済む」感覚をたくさん経験していれば、またすぐに思い出せるでしょう。
「気が済む」感覚が掴めない方にはやっぱり和みのヨーガがおすすめ。
ゆったりとしたリードの中、気に入ったお手当てがあったらそれをずっと続けていてもOK。なんなら寝転んでポーズをとっていて、そのまま寝てしまってもOK。
理論的に考えても分からない「気が済む」を体感できることでしょう。
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