マガジンのカバー画像

創作

23
過去作もあります
運営しているクリエイター

#過去作品

星を背負った猫(詩)

君が好きな歌の話を聞いた その夜は忘れられなくなった 一番輝く星が欲しかった きらきらといつまでも瞬いて 遠くに流れて行くのを見た 君が悲しい歌の話をした その夜は苦しくなった 切なく痛む胸を押さえた ぐらぐらとめまいが始まって 何かが軋む音が聞こえた 届かない想いでいいと思っていた 今までずっとそうやってやってきた 君が連絡をくれるたびに 孤独がすうっと消えていくんだ 心の乾きが満たされて 涙になって流れていくんだ こんな気持ちになったことがないと 君に告げたらなんて

彼方に光る(詩)

差し込む光はトワイライト 秘密の時間を彩る道 惑星の軌道を通りすぎて 天涯孤独の言葉紡ぐ この夕暮れを見ていますか いつまでも祈ってる 君の人生に幸あらんことを もし無理に笑うなら いつか眺めた空思い出して 支える飾りのアンドロイド 自分の役目を測りかねて 消えていく私はガラスのブーケ 何度も言葉を重ねたって まだこの愛を知っていますか そう ずっと忘れてた 近くにいると見えなくなるもの 遠ざかれば見えるのに きっと瞬く間に流れていく 幸せだった それで良かった