シェア
あの日泡に溶けて消えた観覧車 君が呟いた見えないことば ふわり浮いたからだ今も忘れずに やわらかくも強い力振り切って ありもしない嘘をついて逃げてきた 私のことは忘れて欲しいなんてね 何も言わず消えてしまえば良かった 私のせいで見えなくなった二人の未来 君はあの子の愛した人で友達 あの日飲んだ最後のメロンソーダ あの氷がゆっくり動いた音を 最後の合図として風に飛ばすよ ひとつ残る夢のかけら胸に詰め そして心にしまって生きる かつて泡に溶けて消えた観覧車 君のくれた
君が好きな歌の話を聞いた その夜は忘れられなくなった 一番輝く星が欲しかった きらきらといつまでも瞬いて 遠くに流れて行くのを見た 君が悲しい歌の話をした その夜は苦しくなった 切なく痛む胸を押さえた ぐらぐらとめまいが始まって 何かが軋む音が聞こえた 届かない想いでいいと思っていた 今までずっとそうやってやってきた 君が連絡をくれるたびに 孤独がすうっと消えていくんだ 心の乾きが満たされて 涙になって流れていくんだ こんな気持ちになったことがないと 君に告げたらなんて
夕日が差し込む教室 またあなたはうつむくの 私の発した何のとりとめもない言葉から 驚くほど鮮やかな色を見せたりするの 青空を背景に快活に笑う君が好きだったと どうしてもう過去形の告白をしたりするの 私が見ていた景色が間違いだというように 重なる視線 今日も結局そらされる真実 ペットボトルのミネラルウォーター 全部飲み下してもう帰ろうと言うの そんなあなたの聡明な眼差しなら 私が持っている邪な思いなんて きっと見透かされているんだろうと 掠れた声でバッグを肩にかけて 下
どうして何も言わないの 落ち窪んだ二重まぶた ひりひり痛みありそうだ 熟れきったその赤み まるで頬を染めたよう 都合のいいよう考えて 突き飛ばして転がった 自分勝手 擦りむいて 疲れ切ってしゃがみこむ そうするとさ 気づくんだ 谷底に光差すように 全てが変わっていって 育ちきったその想い 何の言葉もなく始まったこの関係を いつでも終わるものだと思っていたよ だけど連絡なく終わってくこの恐怖より どうして勝るものがあるんだろう 「見た目で選ぶわけじゃない」 しみついた常
メトロノームの音が過去に彷徨わせる あの音楽室でひとり戦っていた 一番遠くの影をじっと見つめていた カーテンが揺れるたび心躍った 隙間から見えるもの心に刻んだ 私の世界のすべて 私の生きている理由 きっかけはとても単純なこと 君がいる ただそれだけのことで 思いやりを教えてもらったよ おはようよねちゃんさんの置きポエム展に参加させて頂きました。 素敵な企画をありがとうございます。よろしくお願いします。 過去の作品を編集したものですが、自分なりに気に入っているので思い切