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ライトノベル創作術 ~小説書くならコスプレしろ~
みなさんはじめまして
私はさだひとといいます。
ライトノベル作家としてのデビューを目指して新人賞に応募する日々を送っていて、これまでに何作も書き上げてきた経験があります。
今日は、私が普段から実践している創作術をみなさんにお教えしようと思います!
こんな経験ないですか?
みなさん、長編小説を書き終わった後、読者や下読みさんからこんな感想をもらったことはありませんか?
「キャラクターの言動に一貫性がない」
「もう少し深くキャラクターの心情に踏み込んでほしい」
「キャラクターがストーリーを動かす駒になっている」
あるいは執筆をしていて、自分自身でこんな風に思うことはないでしょうか?
「なんかこのキャラ、序盤と終盤で違う性格になっちゃった」
「うーん、なんか感情移入できなくて筆が進まない」
「このキャラクター魅力的なのかなぁ?」
僕も上記のような経験をしたことが多々あります。
でもこれって、実を言うと原因は全部一緒なんです。
ズバリ!
原因:作者がキャラクターを理解しきれていない
登場キャラクターのことを深く理解しきれていないから、作者がキャラクターの魅力を細かいディテールまで描き切れていないんです。
あるいはキャラクターがどんな場面でどんな心情になるか理解しきれていないから、生きたキャラクターとして描くことができず、ストーリー上の駒になっちゃってるんですね。
じゃあどうすればいいの?
事前にキャラクターシートを用意する、というのが一般的な対策として知られています。
登場キャラクターの好きな食べ物、嫌いな食べ物、ファッション、休日の過ごし方……などの情報を書き出しておくことで登場キャラクターへの理解を深める方法ですね
でも実は、そんなことわざわざしなくていいんです。
ここでは、僕が実践している「キャラクターへの理解を深める方法」を教えちゃいます!
コスプレしながら執筆しよう!
コスプレをしてください。
もう一度言います。
コスプレをしてください。
ウィッグを被って、化粧をして、可愛いコスプレ衣装を着て。
「私は可愛い〇〇!」
と思い込み、登場キャラクターになりきりながらキーボードを叩いて小説を書いてみてください。
それだけで、キャラクターの心理描写を精緻に再現しながら創作することができます。
……まだ信じてませんね?
分かりました。では、僕が普段どんな風にコスプレしながら小説を書いているかお教えしましょう。
さだひとの執筆風景
一例として、ボクが↓の作品を書いたときの執筆風景をお伝えします。
この作品は「日堂院スカラ」という名前の16歳の少女が主人公で、彼女の一人称視点で物語が進行していきます。
なので基本、この作品を書いている間は日堂院スカラのコスプレをしながら執筆していました。
執筆前の準備
まずコスプレです。
登場キャラクターのイメージに近い衣装をAmazonで購入しておき、それに着替えます。この際、下着もキッチリと登場キャラクターの物に合わせましょう。
せっかくコスプレして登場キャラクターになりきろうとしているのに下着だけ男性物だと脳がおかしくなります。ただコスプレをするのではなく、キャラクターを完全再現するつもりで挑みましょう。
着終えた後は、ウィッグを被ります。
「日堂院スカラ」の場合は青いボブヘアーの設定だったため、そのイメージに合うウィッグをAmazonで購入して使用しました。
大体の場合、ウィッグを購入するとウィッグネットもついてくるので、それも忘れずに着用しましょう。
そして最後に化粧です。
注意点ですが化粧は必ず最後にしましょう。
最初に化粧をしていると、リップやファンデーションが衣装を汚してしまう可能性があります。
ともかくこれでコスプレは完了です!
これで作者=登場キャラクターになりました!
スタンドミラーなどで自身の姿を見れば、不思議な高揚感が込み上げてくることでしょう!
執筆環境
次は執筆環境です。
準備するものはただ一つ、スマートフォンです。
まず、スマートフォンにSNOWなどの加工機能満載のカメラアプリをインストールします。
インストールが終わったらアプリを起動し、スマートフォンのカメラで自身を映しましょう。おそらくデフォルトで顔加工されるため、そこには超絶美少女が映っているはずです。
※もし気に入らない場合は目を大きくする、アイシャドウを濃くする、顔を細くする、などの加工を行ってその設定を保存しておきましょう。
そこまで終わればあとは簡単です。
顔加工アプリを開いたまま、スマートフォンを執筆用パソコンの横に置きます。そして常にカメラを起動しておきます。
すると、なんとなんと!
作中に登場する美少女キャラクター(=つまりアナタ)がパソコンに向かい合っている姿が常に映し出されるようになります!
僕の場合は、青いボブヘアーの美少女(日堂院スカラ)の姿が常に表示されるようになりました。
あとは書くだけ
ここまで準備が終われば、あとは普段通りに書くだけです。
でも、書きはじめたら気づくはずです。
「あれ? いつもよりも筆が早い?」
「キャラクターの心情が手に取るようにわかる!」
当たり前ですよね。
だってあなたは作中に登場する美少女キャラクターになっているのですから
コスプレしたあなたが書くのは、ただの小説ではありません。
それはもはや登場人物(=貴女)自身が描く、私小説であり自叙伝なのです。
どんな場面でどんな発言をするか
どういう展開でどういう感情になるか
今のあなたなら手に取るようにわかるはずです。
もしも、ふと我に返る瞬間があればパソコンの横に置いたスマートフォンを見つめましょう。
そこには美少女キャラクターの姿が映っているはずです。
「そうだ、私は今、〇〇〇になっているんだった」
すぐに自分が何者であるか思い出し、自叙伝の執筆に戻ることができます。
さいごに
いかがでしたか?
「キャラクターへの理解を深める方法」、みなさんに伝わったでしょうか?
僕は最近、この方法をスターバックスなどの喫茶店で執筆するときにも実践しています。
店員の視線が気になるときもありますが、「ううん、あたしは異世界から日本に転移したばかりの天才魔法使いルビィ。きっと魔法使いを見るのが初めてでビックリしているのね」と自身を納得させて執筆しています。
みなさんもぜひ、コスプレして執筆を実践してみてくださいね!