一度しか行ったことのない町の民謡を毎年口ずさむ話。
テーマ:臨海学習
小学生のころ、臨海学習があった。
泳げない私にとって、地獄の3泊4日。
かと思いきや、あまり嫌だった記憶がない。
泳力別に分けられたグループで
確か私は一番下の「くじら」グループ。
いや、くじらもかなり泳げるけどな。
泳ぎが得意な「トビウオ」グループは
遊泳区域ギリギリまでの往復を何本もさせられている中
くじらグループは波打ち際でキャッキャした。
そう、文字通りの、キャッキャ。
泳げない子どもを海に放つくらいなら
そのほうが楽だったのだろうと思う。
大半をパラソルの下で過ごした、くじらグループ。
なぜか1人だけ大量にクラゲに刺され、泣きながら岸に上がった
トビウオグループの中島くんに
ムヒを塗る保健の先生の手伝いもした。
夜は、地元の民謡を教えてもらったあと
各グループで披露する謎の大会があった。
クラスでも目立つタイプのおちゃらけ男子がいるグループは有利で
女子は手を叩いておけばOK。
優勝チームには、かなり豪華なおみやげがあった。
この民謡、20年経った今でも
夏になると毎年、口ずさんでいる。
一度しか行ったことない町の
一度しか習ったことのない民謡を
20年間、毎年、口ずさんでいる。
語りべか、観光大使になれるかもしれない。
知らんけど。
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