さくらの花のいろ
昔から、さくらの花の色がすごく好きだ。神経を研ぎ澄ませて、近づいてよく見てはじめて、白ではなくピンクと認識できるくらいの、淡くてうすい、可憐な色。
その儚さを感じとる瞬間が、たまらなく愛しく、きゅんとそそられる。
明け方の空のように淡く色づいたグラデーションの陶器とか、サイダーの色をまとった壊れそうに薄いガラスの花瓶も。息をとめて、みつめて、その魅力に浸る、長いようで短いような、夢心地な時間がとても愛しい。
歌もそう。かすれそうな、ささやき声が柔らかなメロディに乗って耳元に届くと、心に、胸に、ときめきが走る。感情と声が一体化したように聴こえて、歌い手の気持ちがじんわりと。。甘くて、せつなく、ほろ苦い感じ。
弱さだって、魅力になりうると信じていて。繊細だからこそ、心をくすぐる不思議な力。
もともと美しさを兼ね備えた儚さもあれば、思考の量とか、目に見えない努力など、そういう積み重ねによって磨かれていく場合もあるんだろうな。
ひとも作品も、もっと磨いていかないとだなぁ。。
お読みいただきありがとうございました。おだやかな1日になりますように。