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スギ花粉症に対して舌下免疫療法を始めて丸2年経過した話


日本人のスギ花粉症の有病率は25%以上
4人に1人は発症していると言われています。


私も正確な発症時期は記憶にありませんが、
小学生の頃から花粉症を発症して
耳鼻咽喉科に通っていました。

毎年抗アレルギー剤(内服)、点鼻薬を処方して
もらっていましたが、ちゃんと服用しても
ティッシュが手放せない程鼻水が延々出続ける、
眼を取り出して洗いたい程痒い
といった症状に悩まされ続けてきました。

元々鼻炎持ちで年間通して鼻がぐずつきがちなのですが、
春先は花粉症も相まって
集中力もクソもないような日々を送ることが多かったです。

fxxxin′ スギ花粉


そんな日々からおさらばすべく、
スギ花粉症に対して2019年から
シダキュア舌下錠®(鳥居薬品:以下、シダキュア)
を用いた舌下免疫療法を開始しました。

舌下免疫療法とは

スギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎治療法である
アレルゲン免疫療法(減感作療法)の一種で、
錠剤を舌下(舌の下)から吸収させる治療方法です。

スギ花粉症などのアレルギー症状は
アレルゲンと呼ばれる原因物質(スギ花粉、ダニなど)によって引き起こされます。
舌下免疫療法では、そのアレルゲンを毎日少量ずつ体内に取り入れて
体を徐々にアレルゲンに慣らし、
アレルギー症状を軽減させる治療法です。

スギ花粉症に対するアレルゲン免疫療法自体は
以前から行われている治療法ですが、
これまでは数ヶ月に1度注射をする方法であったり、
同じ舌下免疫療法であっても液体の薬(しかも冷所保存)
使用するなど正直少し面倒だったので目を背けてきました。

治したいけど楽したい
人間は愚か

しかし2017年、
鳥居薬品よりシダキュア舌下錠が製造販売承認され、
錠剤となったことでこれまでより服用が楽になったと思い、
本格的に治療を始めることを決めました。

治療の流れ

前置きが長くなりましたが、
ここからはこれまでに要した治療の流れをまとめてみます。

①問診、血液検査(2019年4月)

舌下免疫療法を開始するにあたって、
まず必須となるのがアレルゲンの特定です。

シダキュアの服用には「スギ花粉症」の確定診断がついている必要があり、
医師による問診でアレルギー性鼻炎かその他の疾患か判断された上で検査(血液検査または皮膚テスト)を行います。

治療を始めたいけど、どこの病院を受診すればいいかわからない
といった場合は、以下のページより舌下免疫療法について相談できる
医療機関の情報を最寄駅などから検索できます。

私の場合は血液検査を行い、
各種アレルゲンに対する反応の強さを検査しました。
この時の費用はおおよそ7,000円でした。
採血でチェックする項目数によって異なると思います。

「4月じゃもう花粉飛んでるじゃん、もっと早く血液検査すれば??」

と思う方もいるかもしれません。
ですが、スギ花粉の飛散時期にはアレルゲンであるスギ花粉に対する
過敏性が高まっていることが考えられ、
副反応が出やすいことから新たに投与開始することができないのです。

この記事を書いているのは2021年4月
治療を検討する方は今のうちに血液検査等を済ませ
飛散が終了する6月頃から内服開始できるよう備えるのがオススメです。

②検査結果確認、シダキュア内服開始(2019年6月)

早速結果を見てみましょう


一目瞭然どうみてもスギに対する反応が高いです
対戦ありがとうございました。

ヒノキに関しても、5月の連休辺りまでぐずつくことがあるのでまあ妥当かなといった感想でした。
意外だったのはブタクサの疑陽性です。
秋にも花粉症のような症状が現れがちなので、
秋の花粉症の代表格であるブタクサは陽性だと思っていたのですが、
どうやら思い違いだったのかもしれません。

病は気から、私は秋の花粉症ではない

閑話休題、いよいよシダキュアの内服開始です。

シダキュアはまず1週間、低用量を服用し副作用が現れないか確認します。
特に、初回は服用した後30分程度は病院内にて重篤な副作用
(アナフィラキシー等)が現れないか確認する必要があります。

私の場合、自身の職場が病院なので院外の調剤薬局で薬を貰って勤務中に服用しました。

初回服用後、、、特に何も起こりませんでした。

一安心。あとは油断せず毎日服用するだけです。

③経過観察、シダキュア増量(2019年6月)

無事に飲み忘れなく1週間服用しました。

特にこれといった症状もなく順調な経過だったと記憶しています。

ここからは常用量に増量
念のためと2週間後に再度受診予定を入れます。

何事も最初が肝心
飲み忘れや副作用などないか確認しながら慎重なスタートです。

ちなみにシダキュア(常用量)の薬価は144円(2021年4月現在)。
3割負担だと約43円となり、1ヵ月で約1,300円程になります。

④増量後初の受診、長期投与へ(2019年7月)

増量初日のみ口だったか喉だったかがイガイガした記憶があります(曖昧)。
それ以降は現在に至るまで特に気になる症状はありません。

投与初期(1ヵ月程度)は口腔内の症状として
痒み浮腫不快感などが現れやすいので注意が必要です。

また、服用前後2時間は血流が良くなるような行動
(激しい運動、飲酒、入浴)を行うと吸収が促進され、
副作用が現れやすくなるので、
その時間帯を避けて服用する必要があります。

ジム通ってた時期はこれが地味に面倒だった

⑤内服開始後、初の飛散時期(2020年2~3月頃)

季節は一気に進んで翌春
やってきましたスギ花粉飛散シーズン
ここに至るまで服用忘れは1度(たぶん)と
万全を期してスギ花粉へ挑みます。

例年だと2月下旬~3月中旬辺りが飛散ピークとなり、
それに合わせて症状も現れてきますが、
この年は何やら様相が違いました

いつまで経っても鼻、眼がしんどくない

抗アレルギー剤も服用始めてるとはいえ、
これはめちゃくちゃ効いてるんじゃないか??
と思いつつも、
薬以外に思い当たる節がいくつかあるので、
これは包み隠さず書く必要がありそうです。

○花粉飛散量がかなり少なかった
私の居住区である関東圏の2020年の飛散量は
例年比、前年(2019年)比共に50%程度とかなり少なかったようです。
全国的にも少なかったみたいで、
始まりは早かったけど症状はそこまで」といった声が多かったようです。

毎年そうあってくれ。

○山間部から脱出した
シダキュア服用開始からしばらくして、
山に囲まれた地元を離れ(多少)山から離れた市内に転居しました。

花粉症含むアレルギー性鼻炎全般に言えることですが、
アレルゲンとの接触を避けることは非常に重要なポイントとなります。
マスクやゴーグル、部屋の掃除などである程度の除去は可能ですが、
それも限界があります。

今回、図らずもアレルゲンから物理的に距離をとることができたのも症状の緩和に一役買っていたのかもしれません。

これが一番大きかったまである

ともあれ、2020年の飛散シーズンを無事に乗り切りました。
どうしようもなくしんどかったのは1日あったかどうかで、
あとは多少の鼻水、眼の痒み程度で済みました。

3箱買った鼻セレブもほとんど出番なし。

飛散時期のシダキュア服用時も特に副作用発現なく経過し、
この調子で2年目に突入します。

⑥2年目突入、そして帯状疱疹罹患(2020年6月)

本編に全く関係ないですが、帯状疱疹にかかりました。
筋肉痛のような痛みから始まり、
ビリビリとした痛み、違和感が1ヵ月以上続きました。
二度とかかりたくないですが再発の恐れのある疾患なので、
ウイルスが大人しくしてることを祈るばかりです。

⑦2回目の飛散時期(2021年2月~3月頃)

休日を中心に、7~10日程度飲み忘れました(慢心)。

普段は職場で服用してカレンダーにチェックしているのですが、
休日はどうも習慣にならず抜けてしまうことが多かったです。
今後の課題ですね。

若干の中だるみはありましたが、結果として、
今シーズンもこれまでとは比べものにならないくらい症状は軽かったです

飛散量の結果が出る前であくまで予測値からの情報とはなりますが、
2021年の飛散量は例年比70%程度、前年(2020年)比200%程度。
前年と比較すると飛散量は多いはずですが、
症状としては眼の痒みが主で鼻水が多いな~という日が1日程度。

前年と変わらないか、むしろ楽といった具合でした

ここまでくると、日々の服用が実を結んでいるんだなと実感します。
毎年春先は花粉症のせいで外出を渋ってきましたが、
これからはそこまで気にすることもなく外出を楽しむことができそうです。

外出を自粛するような日々が終わったら尚更ね。閑話休題。

まとめ

いかがでしたか?(言ってみたかっただけ)

今のところ、
シダキュア服用による舌下免疫療法は恐らく効果が出ていると思います。

今までに比べたら超快適です。

まだ例年以上の飛散量を経験していない点はなんとも言えないですが、
それはその時ですね。

今後は3年目に突入、それ以降は症状をみながら
5年間続けるかを検討しようと思っています。
また進展があってやる気があったら続報を書くかもしれません。

これから治療を検討している人の参考になれば幸いです。

まとめてくれと言った友人N、これでいいでしょうか()

ここに示した内容は個人的な感想、見解です。
服用にあたっては必ず医師、薬剤師等の指示に従ってください。

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