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エッセイにエピソードを絡めるコツ
「エピソードってどう探すの?」
いつだったか、カフェで友人にそう訊かれたことがある。
―――*
私の目標は、小説家になることだ。以前までは恥ずかしくて口にできなかったこの夢を、最近は身の回りの信頼できる人には話すようにしている。
その流れで、「文章力を上げるために、最近はnoteにエッセイも投稿していて……」と語った際、優しい友人はそれだけで「すごい!すごい!」と褒めてくれた。そこでエッセイの書き方を訊かれたため、私は「日記にならないように、気づきや体験にエピソードを加えて書くんやでぇ」と、鼻息ふんふんさせながら熱く語っていたのだが、どうも様子がおかしい。友人は終始「?」という表情をしていたのだ。
「でも、エピソードってどう探すの?」
言われて、はたとする。
友人曰く、気づいたことや思ったことを書くだけならできそうだが、その内容に関連したエピソードを探すのは難しそう。とのことであった。
確かに、気づきへの肉付けのために都度関連エピソードを探すのは大変な作業だ。単純に、自分が感じたことや体験したことを書くだけでも立派なエッセイにはなる。ただ、私は一流の作家でもなければ、ものすごく文章が上手な書き手でもないため、自分の気づきのみをつらつら書くだけではどうも日記っぽくなってしまう。けれどそこに、2割でも過去のエピソードを加えることによって、エッセイとしての見栄えがそこそこ良くなる気がするのだ。
現に、最近は【エピソード→エピソードに基づく(または関連する)気づきや主張→まとめ(伝えたいことや感じたこと)】の順で書くことを意識しているが、ありがたいことに、この順で書くようになってからは読者も少しずつ増えてきた。
実を言うと私は、エピソードを加えて書くことにさほど苦戦はしていない。というのも、これにはちょっとしたコツがあるからだ。
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