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次は私の番(執念第一)
今年こそは彼(オスペンギン)とペアになりたいので私は上司にカップル申請をした。
彼のことは初めて会ったときから気に入っていたからだ。
わが社の規定には
『繁殖期には毎年同じオスとメスがペアになるが、もしパートナーが現れなければ残されたオス(又はメス)は新たなメス(オス)とペアになっても良い』
と記載されているので、すんなりと承認された。
さぁここからが本番。
私は今年の繁殖期を待った。
楽しそうに彼の待つコロニーに向かう(ペアの)メスペンギンの後ろをこっそりと追い、岩場に差し掛かったところで思いっきりお尻をつついて海に落とした。
ファーストペンギンはいつも仲間に突き落とされる運命を利用して。
そこへ天敵のアザラシが通りかかった。
次の刹那、彼女の血が波飛沫とともに鮮やかに眼前に広がっていった。
私はその様子を一瞥すると、毛繕いをし、笑顔と共に彼の元へと急いだ──。
(了)
このお話はこちらの企画に参加していますφ(..)💡
たらはかにさん皆さん、少し早いですが、Merry Christmas🎄✨
そしてたらはかにさん、一周年おめでとうございます😃㊗️🎊
いつも本当にどうもありがとうございます(*^^*)🎶