一億円の低カロリー
「最近彼女が出来たんだって?」
『ついに理想の女と出会ったんだ!モデル体型で陶器のような肌を持つ目が大きい美人さ』
「芸能界に精通している訳でもないのによくそんな女に出会えたなぁ」
『あぁ、俺は陰ながら努力してたからな』
そう言って見せた写真にKは一歩後退りした。
「極上の女じゃないか。今度会わせてくれ!」
実際に会わせて彼女にどんな反応をするのか知りたかった俺は、数日後自宅に彼を招いた。
「こんばん…わっ」
予想通り彼の声は緊張で上擦っている。
「こんなに綺麗な人に会ったのは初めてだからドキドキするよ…」
Kは小声で俺にそう囁くとマジマジと彼女を見つめた。
彼女の方はと言うと俺の指示通り、早速Kにお酒を勧めている。
Kは程なくして気絶するように眠り込んだ。
『円(まどか)は俺が作った総額一億もしたヒューマノイドなんだ。生活費をずっと切り詰めてて食事はいつも粗食しかない。だから眠ってもらったんだ』