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ともしび

◯別にいつ消えてもいいと思っていた。というか消えるものだと思っていた。
 それはもともと時間の問題だと思っていたし、その覚悟もできていた。それがなぜかまだこうやって灯し続けている。
 相変わらず弱々しくてちょっとしたそよ風でも吹き消されそうだけどね。


 あまりその気はなかったけれど、最後の悪あがきと思って言われるまま、されるがままに振り回された。いや、振り回されてみたと言う方が正しいかな。正直どうでもよかったし、それによって自分がどうなろうとも構わないと思っていたしね。
 今でも、形式上正しい形をとっているように見せているが、今すぐ跡形もなく崩れてもいいかな、という思いは常に頭のどこかにある。


 それでも、予想していたような最悪のパターンを進むことになるのではなく、思っていたよりも光が満ちていたようだった。
 光を差し伸べてくれていた、の方があってるのかな。よくあるモノクロの世界に多少なりとも色が塗られた、みたいなね。


 ひとつ言える事はちゃんとできていなくても苦しいし、ちゃんとできているようでも苦しい。
 どちらを選んでも多分ずっと苦しいのだろうな。その苦しいの内容や質はもちろん違うのでしょうけれども。


 それでも確かに弱々しいけれど、それはあぁもうじき消えるのだろうなという感じではなく、なんだかそのままずっとその調子で灯り続けるのだろうなという、芯があるような小さいともしびになってしまったようだ。
 少なくとも自らの手では消し去ることができないほどのね。
 ま、それでも一寸先をちゃんと照らせているのかどうかはわからないのですけれどね。

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自分用メモ 241229

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