“部室”の日常 - (4) 思い出と願いがこもったお酒
いつもの飲み屋に入ったら、若い男の子が私を見て「来た!」という顔をした。そばの席になるとよく話すけいくんが、私を待っていてくれたようだった。
「待ってましたよ!ありますよ、あれ!」
「あれ」……?
なんだろう。なんか約束してたっけ?と思いながら「あ……ああ、そうなんだ!」と微妙な返事をする私。
(少なくてもここの)飲み屋の常連同士は、たまに呼び出したり呼び出されたりすることはあっても、約束して落ち合うことはほぼない。そもそも連絡先も本名も知らない人が多い。
でも、期待し