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「何かを変えたければ違和感を大切にしましょう」という話と「違和感改善五策」

僕が何かを変えたい思う時は必ず「なんでこんなことしてんだろう?

って ”違和感” を感じる時です。ずっと昔からそうでした。

10年以上前まで、僕は建設現場の現場監督をやっていたのですが、(今は管理部門に異動)

「なんで現場は、毎日毎日、全作業員を集めて朝礼するんだろう?ぞろぞろと集まるまで時間かかるし、聞いてない人も多い、、」

「あ〜 作業調整用のホワイトボードの手書きマーカー消すの大変だし、なんで今時こんなことしなきゃいけないんだろう?」

「デジカメで写真撮って、PCにデータ取り込んで、写真アルバムに整理して、検査記録をエクセルで作成して、印刷して、まとめて。。。なんで? あ〜っ、やってられない。」

世の中にインターネットも普及し、ちょうどiPhoneなんぞも出てきたころ、違和感だらけの毎日でした。

「変えたい!」はっきり言って「楽したい!」その気持ちが強すぎて、今は現場を離れ、建設現場に関わるあらゆる業務を、いわゆる 「IT化する仕事」を生業としています。そして、楽することは悪ではないです。

結果、

いつでもどこでもスマホで入力・調整 →『作業調整システム』

タブレットで撮影、検査入力、はい出来上がり →『品質検査システム』

などなど、自分が担当して開発した各種システムが、めでたく自社の全現場で利用されるようになり、少しずつ違和感が改善されてきました。(中には市場に出ているソフトもちらほらあったりします。)

ただし、「使いずらい!もっとこんな機能が欲しい!」などコメントも多数いただき、紙や手書きで苦労していた時代なんかすっかり忘れて

人間は無限の欲望をもつ生物

ということを実感することもできました。

ということで、本題に戻りますが、違和感を逃さずに改善するまでの、僕なりの最適な方法をせっかくなので述べたいと思います。

ちなみに、ロジカルシンキングだとかイノベーション、企業戦略系のビジネス書は好きで割と読んでますし、すぐに試してみる方ですが、自分自身はあまり型にハマったやり方は合わないみたいで、それはそれで参考にしながら、現場で実践してきた中でのたどり着いた、自分なりのシンプルなルールをお話しします。(人間は人それぞれ、先達者に耳を傾けながら、自分なりのやり方を現場で身につけることが「最良」と思っております。)

〜 違和感改善五策 〜

一策.違和感を忘れる前にその場で書き留める

違和感を感じたら、スマホメモアプリに課題と改善アイデアをささっと入力する。時間があればiPadでイメージをスケッチ。この辺はほんとうにざっくりでよいです。これで「違和感に種を植えた状態」なのでしばらく寝かしておいても忘れません。

あとはやる気スイッチが入るのを待つだけです。だだし、待ってる間に誰かが「この業務変えたい」と言ってくる場合もあります。その時は下準備ができているから「こうすべきじゃないでしょうか。」とアイデアをすかさず投入する。大概ここで「じゃあ貴方がやってくれるの?」的な空気が漂うので、すかさず「僕やります!」とダチョウ倶楽部的に手をあげる。どうぞどうぞ。。。

二策.業務分析とフローの殴り書き

現状の業務フローをとにかく書く。僕は縦軸を上から下へ時間軸、横軸に登場人物を並べます。そして、既存の業務フローを書けるだけ書き出します。書いて見える化するといい加減な作業項目(いい加減な人)が明かになってきますし「この辺の手順が曖昧だな?」とか「めっちゃ手間かかってる」などいろいろ気づきます。

これを書くのを人にやってもらうと全く頭に入らないので多少手間でも自分で書き切ることが超大事です。ただし、実ジョブが分かってないと全然書けないので、詳しそうな人を捕まえて早めにいろいろ聴く、時間がもったいないので「それなり」でいいです。どうせ今の業務を変えるから手順のところは深掘りする必要もないです。

三策.アイデアの元を収集し深く考えタタキ台をつくる

同時並行で関連する情報を収集します。これは日々の生活でのアンテナの張り方とネットワークづくりが大事です。これがないと引き出しが空っぽの中で「新しいこと考えろ!」となり何も思いつきません。

あとは、システムをデザインすると言いますか、自分の中の仮説やアイデア、関連するソリューションを元に、「ごっちゃに深く考える」時間を持ちます。この時に大事なのは最終的なアウトプットのイメージを強くもつこと、例えば「こんなシステム(サービス)ができたら、あんな人やこんな人が、日常的にこんな風に使って、このシステムが世の中に広まり、今までにない便利な、こんな世界になる」など、若干、大げさにイメージする。

そして、新しいシステムを組み込んだ業務フローを一気に、集中して書き上げ、タタキ台をつくる。合わせて、全体コンセプト、システムデザインもまとめておきます。新しいモノやコトはなかなか多くの人に伝わらないので、シンプルに分かりやすく視覚的に訴えるのが良いです。

四策.しばらく寝かしてみたりチームでもんだりする

新しいシステムのイメージ、フローができたらしばらく寝かします。暫くたって見直すと自分の思い込みで書いてる部分が浮かび上がってくるのですぐ修正。また、関係者や開発チームへプレゼンしてブレストしながら意見を貰うのも効果的です。ただし、言われたことはまともに受けすぎない。自分のポリシーで要否を判断する。

システムのフローと全体デザインはどんどんブラッシュアップしましょう。ただし、100%を目指しちゃダメです。僕はポイントだけ抑えて60%ぐらいまでにしておきます。

五策.スピーディーに実行し相手が諦めるまでしつこく改善する

開発のところはまたの機会にnoteに書きたいと思いますが、そこは飛ばします。

あとは実行あるのみ!じゃまな人は極力入れずになるべく賛同してくれる人を集め新システムを実際の現場で使ってもらいます。最初は懇切丁寧に、手取り足取り「一所懸命」教えましょう。お互いに汗をかく。

そして、上手くいかないポイントやフローが見つかったらすぐに改善し、全体が流れるようになるまで止まらないようにする。一度止まると元のフローに戻っちゃいます。頑張りどころです。

徐々に馴染んできて、気づくとみなさん新しいシステムで業務を行えるようになります。1つ目がめちゃくちゃ大事なので全力で自分のリソースを投入しましょう。

はい!これで一つ違和感がなくなりました。

最後に

実は最近、この違和感をなくすことの快感に加えて、提供したシステムを使ってくれた人から「これで断然楽になりました!」と言われた時の喜びも大きいことに気づきました。

自分のモチベーションと人生を生きる意味はこの辺にありそうです。。。


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