【対談vol.2 前編】現場が困っていたこととは?_レッタス株式会社
今回は、配達時間や荷物の確認など、多くの入電を止めたいという課題を解決するためにどうするべきか。
現場の使いやすさを第一に考えるシステム連携について、レッタス代表の山田さんと弊社代表神田にお話しを伺いました。(以下、敬称略)
①なんとかしたい。現場が困っていたこととは
ー 運送事業の会社を経営されている山田さんが抱えていた、課題について教えていただけますか?
山田:
物流業界では、配達時間や荷物の確認など、常に電話でするんですね。荷物を送る人と受け取る人、運送会社のオペーレーターとドライバー、最低でも4人のやりとりが往復でかかる。それが1件として、100件あったらもう電話が鳴りっぱなしなんです。私たちのところだけじゃなく、お客様や関係者のところでも電話が鳴りっぱなしになるわけで、それを一気に止める方法はないかと考えていました。
特に現場のドライバーにとっては、「作業していた手を止めて、手袋を外して、電話を取る」ということは、すごいストレスなんです。私もドライバーをしていたからよく分かる。どうにかしてこのストレスを軽減できないかと思っていました。
ー なるほど。それでフューチュレックにご相談いただいたのですね。
山田:
実は、神田さんのところに相談する前に、別のところに相談していました。でも、どうも私が言っていることがうまく伝わらない。エンジニアが作りたいものを作るような感じになってしまって・・・。結果的にキャンセルしました。それで改めて、どこかできるところがないかと探していたのです。そんな時、知り合いの企業の方から、「神田さんのところがいいんじゃないか」と推薦していただきました。私は神田さんとは友人でしたが、実際にどんな仕事をしているかあまり詳しくは知りませんでした。しかし、その企業の方は普段から神田さんと仕事をされていたので、「神田さんなら私の要望に応えられるんじゃないか」と教えてくれて、だったら相談してみようと思ったんです。
神田:
それは知らなかった(笑)
②一番大事なことは、お客様が「最終的に何を解決したいか」
ー 山田さんからの課題を受けて、神田さんの方ではどのようなアイディアを提案されたのですか?
神田:
フューチュレックでは、いつも、お客様が「最終的に何を解決したいか」ということを一番大事にしています。ですから、今回はともかく電話が鳴らない方法というのがお題。それを解決するためにどうすればいいのかをいろいろと考えました。
例えば、当初はGPSやGoogleAPIなどを使って、ドライバーの位置や時間を完全にトレースし、自動化させるなんてアイディアもありました。しかし、そのためには、配送先などの膨大なデータを紐付けて、登録する作業がかなり大変なことになる。また、自社で商品を作り、倉庫も持って配送までやるのであれば、1つのシステムでできるので、欲しい機能をいくらでも実装できます。しかし、今回は山田さんの会社がクライアントの荷物を預かり、配送するので、クライアントや荷物の受け取り側とのシステムを連携する必要がある。そのため、できることにはどうしても限界があります。予算や工数と、得られるメリットとのバランス、実際に運用する方の負担を考慮して、手作業でやることと、システムを組んで自動でやることを精査し、最適な運用方法を提案していった結果、現在のレッタスのカタチに落ち着いた感じです。
ー システム開発となると、要件定義などで、どうしてもクライアントとの会話が難しいことがあると思いますが、そのあたりはどうされていましたか?
神田:
モック(試作品)を作っちゃいます。フューチュレックは、開発の仕事ではいつもそうしています。今回もかなり早い段階で作りました。山田さんや現場の方に見て触っていただくことで、開発しようとしているものがイメージできるので、共通認識を作ることができます。紙面や設計だけで話しを進めていると、いざ実開発に入ったら、クライアント側がイメージしていたものとなんか違う、というトラブルになることも多い。ですから、早い段階で共通認識を作ることはとても大切だと思っています。
山田:
システム開発をお願いすると、ありがちなのが「もうこれでいいですか?」という提案です。でも、そんな提案はこらちは求めていない。
「私たちは、パッションを元に提案を受けたいんです」
ロジカルにエンジニアが何を実現できるかは、私たちには分からないです。でも、こうしたいという思いは私の中にある。それを神田さんたちは引き出してくれるんです。私が、こうしたいという思いを伝えると、神田さんやご担当者の浦川さんは、それだったらこういう手があるよ。こういう手はどうでしょう?と、どんどん広げてくれる。システムとはこういうものだからと、勝手に決めつけるのではなく、「山田さんがおっしゃっているのは、こういうことですか」と常に確認してくれるので、私の方でも自分の考えを整理できたし、進むべき方向も見えてやりやすかったです。
ー “パッションを元に提案を受けたい” 開発する会社として、いつも心に止めておきたい言葉ですね。
後半では、現場の使いやすさを徹底して追求した
「レッタスデリバリー」開発の舞台裏に迫ります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
・サービスやシステムを相談したい企業の方
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