〈鈴々ちゃんと人形の旅⑨〉
数日後、私はみんなを連れて日田に戻った。
私は佐賀に引っ越すことになって、引っ越しの準備をしに来た。
アンジュちゃんは初めての日田の旅行ではしゃいでた。
「ここが日田かぁ。程々の田舎で住みやすそうね。」
![](https://assets.st-note.com/img/1691493547800-FeuFpvKq8M.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1691493551408-t9F29sCSYq.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1691493555661-tOWXGucbLG.png)
求来里川にも行ってみた。
「すごくいい川ね。」
まほろちゃんは川の水をすくった。水は冷たくて澄んでいた。
私の家に行ってみた。
「鈴々ちゃんが佐賀に引っ越してくれたら楽しいけど、こんないい町に家があるのを捨てるのはもったいないわね。」
まほろちゃんは物惜しげに言った。
私が住んでた日田の家は今は私以外誰も住んでないけど、話し合いの結果、家を売らずに私たちの別荘として使うことになった。
「私、これからもこの家を大切にするよ。そしていつでもみんなで日田に帰ってこれるようにする。」
そういう私に隆弘くんは、
「僕たちもいつでも日田に遊びに来れるようになって嬉しいよ。
鈴々ちゃん、ありがとうね。」
「私、日田に生まれてよかった。」
鈴々ちゃんは笑顔でそう言った。
おわり