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米国株 まとめ 11月24日:株価は休日の短縮セッションでまちまちに収まる*備忘録*

S&P500指数 (SPY)は+0.06%上昇、ダウ工業株指数 (DIA)は+0.33%上昇、ナスダック100指数  (QQQ)は-0.12%下落

株価は、祝日で短縮されたセッションでまちまちの動きとなり、ダウ工業株30種指数は3ヶ月半ぶりの高値まで上昇した。 S&Pが発表した11月の米製造業活動は予想以上に縮小したが、11月のサービス業活動は予想以上に拡大したため、金曜の米経済ニュースは株価にとって複雑なものとなった。
債券利回りが急上昇したため、株価の上値は限られた。 10年物米国債利回りは、ドイツが4年連続で新規純借入の憲法上の制限を停止するとの報道を受け、ドイツ10年債利回りが1週間半ぶりの高水準まで上昇したことを受け、1週間ぶりの高水準まで上昇した。
プラス面では、ラガルドECB総裁がECB政策決定者は引き締め策を一時停止する立場にあると発言したため、米株価指数先物はユーロ・ストックス50種指数が3ヵ月半ぶりの高値まで上昇した流れを引き継いだ。
米11月S&P製造業PMIは前月比-0.6の49.4と予想の49.9を下回った。 しかし、11月S&Pサービス業PMIは予想に反して+0.2上昇し、50.8と4ヵ月ぶりの高水準となった。
バンク・オブ・アメリカによると、EPFRグローバルのデータでは、11月21日までの2週間で世界の株式ファンドに約490億ドルの資金が流入し、過去1年半で最も多かった。
インベストメント・カンパニー・インスティテュートのデータによると、11月21日までの1週間で、約291億ドルが米国のマネー・マーケット・ファンドに流入した。マネー・マーケット・ファンドの総資産は、前週の5兆7,340億ドルから5兆7,630億ドルに増加した。
市場は、12月12-13日に開催される次回FOMCで+25bpの利上げが実施される可能性を5%、その次の2024年1月30-31日に開催されるFOMCで+25bpの利上げが実施される可能性を13%と織り込んでいる。 そして市場は、2024年3月19-20日のFOMCで-25bpの利下げが行われる可能性を23%、2024年4月30-5月1日のFOMCで同じく-25bpの利下げが行われる可能性を52%と織り込んでいる。

欧米国債利回りは上昇した。10年物T-Note債利回りは4.490%と1週間ぶりの高水準まで上昇し、+6.3bpの4.467%。 ドイツ10年債利回りは1週間半ぶりの高水準となる2.663%まで上昇し、+2.5bp高の2.643%。 英10年ギルト利回りは4.323%と1週間半ぶりの高水準に上昇し、+2.6bp高の4.283%。
ECBのラガルド総裁は、「金利についてはすでに多くのことを行った」と述べ、ECBは現在、一旦停止して政策引き締めの影響を評価できる段階にあるとした。
海外株式市場はまちまちだった。 ユーロ・ストックス50は+0.25%の上昇。 中国の上海総合指数は-0.68%。日本の日経平均株価は+0.52%上昇。

おもな株価の動き
アイロボット(IRBT)は、アマゾン・ドット・コムが同社の買収についてEUの反トラスト法上の無条件承認を得ることになりそうだとロイター通信が報じた後、+39%以上上昇した。
ビザ・アウトドア(VSTO)は、コルトCZから未承諾の提案を受け、+3%以上上昇した。
イーライリリー(LLY)は、シンフォニー・ヘルス・ソリューションズがまとめたデータによると、乾癬と乾癬性関節炎に使用されるブランド薬の11月17日に終わる週の米国小売売上高は4.4%増加し、イーライリリーのタルツ薬の売上高は4.6%増加したことを受け1%上昇した。
暗号通貨関連銘柄は、ビットコイン価格が+1%以上上昇し5ヶ月半ぶりの高値となったことから上昇した。 その結果、クリーンスパーク(CLSK)は+14%以上、コインベース・グローバル(COIN)は+5%以上上昇した。 また、マラソン・デジタル(MARA)は+4%以上、ライオット・プラットフォームズ(RIOT)は+3%以上の上昇で引けた。 さらにマイクロストラテジー(MSTR)は+2%以上の上昇。
エヌビディア(NVDA)は、同社が中国の顧客に対し、新しい人工知能チップの発売を来年第1四半期に延期するとロイターが報じたため、-1%以上下落してナスダック100の下落率トップとなった。
アップル(AAPL)は、カウンターポイント・リサーチのデータで、10月30日から11月12日までの中国でのiPhone販売台数が前年同期比4%減となったことを受け、-0.7%安で引け、ダウ工業株指数の下落率トップとなった。
パランティア(PLTR)は、SECに提出された書類によると、社長兼共同創業者のコーエン氏が月曜日と火曜日に711万ドルの株式を売却したことが明らかになり、インサイダー売りの兆候で-2%以上下落して引けた。
リヨンデルバセル(LYB)は、SEC提出書類でEVP兼法律顧問のカプラン氏が月曜日に154万ドルの株式を売却したことが明らかになり、インサイダー売りの兆候で-0.87%下落して引けた。

債券、為替、原油市場
12月限10年物T-Note債券先物は、-13.5ティック安で引け、10年物T-Note債券利回りは+6.3bp上昇し4.467%となった。 債券相場は緩やかな下落を記録し、1週間ぶりの安値まで下落した。ドイツが憲法で定められた新規純借入制限を4年連続で停止するとの報道を受け、10年物ドイツ国債が1週間半ぶりの低水準まで下落し、借入れの増加が財政赤字と供給圧力を押し上げるとの懸念が強まったことから、マイナスに持ち越され後退した。 米国債は、米11月S&P製造業PMIが予想以上に低下し、FRBの政策にとってハト派的な要因となったことから、最悪の水準から回復した。

弱い米製造業指数でドルは下落
ドルインデックスは-0.52%下落した。 米11月S&P製造業PMIが予想以上に低下したという経済指標を受け、ドルは後退した。 また、ドイツの11月IFO景況感が予想以上に上昇し4ヶ月ぶりの高水準となったことを受けたユーロ高もドルの重しとなった。
米経済指標はドルにとってまちまちだった。 弱気な面では、11月S&P製造業PMIは-0.6低下し49.4となり、予想の49.9を下回った。 逆に、11月S&Pサービス業PMIは予想に反して+0.2上昇し、50.8と4ヵ月ぶりの高水準となった。
ユーロ/米ドルは+0.39%上昇した。ドル安がユーロの緩やかな上昇を支えた。 また、独11月IFO景況感が4カ月ぶりの高水準に上昇したことも、ユーロ/米ドルにとって強気材料となった。 さらに、独10年債利回りが1週間半ぶりの高水準に急上昇したことで、ユーロの金利差が強まり、ユーロを下支えした。 ラガルドECB総裁は、ECBによる利上げ休止を支持する意向を示した。
独11月IFO景況指数は+0.4で87.3と4ヵ月ぶりの高水準となり、予想の87.5を下回った。
ラガルドECB総裁は、「利上げについてはすでに多くのことを行った」と述べ、ECBは現在、政策引き締めを一時停止し、その影響を評価できる段階にあるとした。
ECB理事会のビレロイ・ドゥ・ガロー委員は、「サプライズを除けば、ECBが再び利上げを行うとは思わない」
と述べた。
ホルツマンECB理事会議長は、2024年第2四半期にECBが利上げまたは利下げを実施する確率は「等しい」と述べた。
米ドル/円は-0.05%下落した。円は対ドルで小幅な上昇を記録した。日本の消費者物価のニュースは、物価上昇圧力が日銀の目標値2.0%を上回っていることを示し、中央銀行が予想よりも早く超金融緩和政策から脱却することを促す可能性があることを示した。 米国債利回りが上昇したことや、日本の製造業が過去9ヵ月で最も急ピッチで縮小したというニュースにより、円の上昇は限定的となった。
日本の9月の景気先行指数CIは、前回発表の108.7から+0.2上方修正され108.9となった。
日本の9月全国消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.3%上昇し、予想の+3.4%上昇を下回った。 11月の全国消費者物価指数(除く生鮮食品・エネルギー)は前年同月比+4.0%と、10月の同+4.2%から低下した。
日本の11月じぶん銀行製造業PMIは-0.6 の48.1と、9ヵ月ぶりの急ピッチで低下した。

金は+10.20 (+0.51%)、銀は+0.653 (+2.76%)
貴金属相場は緩やかに上昇し、銀は2ヶ月半ぶりの高値を付けた。 ドル安は貴金属価格にとって強気材料となった。 また、ラガルドECB総裁が、ECB利上げの一時停止を支持するとのハト派的なコメントを発表したことも、貴金属にとっては支援材料となった。貴金属にとってマイナス面は、世界的な債券利回りの上昇であった。

世界のエネルギー需要懸念で原油価格が下落
WTI原油は-1.56 (-2.02%)、RBOBガソリンは-0.0592 (-2.70%)
原油価格とガソリン価格は、小幅安となった。 原油価格は、米国と日本の製造業活動が予想以上に縮小したことを受け、世界的なエネルギー需要懸念から圧迫された。 ドル安は、OPEC+が月例会合の延期を余儀なくされた生産割当量をめぐる争いの解決に近づいているとのニュースとともに、原油価格の下落を抑制した。
原油相場は、他のOPEC+加盟国が合意している水準よりも高い原油生産量を求めるアンゴラとナイジェリアからの要求を、OPECとそのパートナーが見直しているとOPEC代表団が述べたことから、下落幅は限定的となった。 生産水準に関するOPEC+加盟国間の対立は、11月30日に開催されるOPEC+加盟国会合で、OPEC+加盟国が原油の減産を延長したり、減産幅を拡大したりする可能性を低下させている

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として翻訳、作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。翻訳の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。

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