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Future OSAKA メールニュース No.13(2024.08.20)
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国民健康保険の「完全統一」・・・大阪府は「失策」のトップランナー
〇最高気温37.1℃。ちまたは「お盆休暇」の最終日。こんな日に寄って集って社会問題を考えるなんてアリ得ない!というわけで、参加が大いに危ぶまれた「8.18学習・交流カフェ『大阪府・統一国保料』はなぜ?全国一高いの…」でしたが、協賛2団体(どないする大阪の未来ネット・NPO法人労働と人権サポートセンター大阪)のお力添えを得て、50人をこえるみなさんと学習をともにすることができました。ありがとうございました。
〇復習をかねて、当日資料(カラー版)をご覧ください。
*寺内順子さん資料:基礎から学ぶ国保と「統一国保」の問題点
https://futureosaka.com/data/20240818_terauchi.pdf
*岡崎和佳子さん資料:誰もが住みやすい地域社会を目指して
https://futureosaka.com/data/20240818_okazaki.pdf
寺内順子さん(大阪社会保障推進協議会事務局長)の講話、「学びの柱その1」は「国保の基本」
「国民健康保険」制度はそもそも健康な兵士(その調達源である農民)をつくるため、日中戦争開戦直後に導入された。いきなり目からウロコ。
戦後、農林水産従事者が人口の半分を占めた時代にはたした社会保障制度としての役割、産業構造が大きく変化するなかでの問題点など、文字通り「イロハ」から説き起こして「学びの柱その2・その3」へ。
ウロコその2は、国保「都道府県単位化」イコール「完全統一化」ではないということ。
「部分統一」もあれば、市町村の反対で「都道府県単位化」をしないところも、「政令市」独自のやり方を導入しているところもある。
しかも、大阪府全体の国保会計収支は2017年に黒字に転じ、21年以降は1市を除き42市町村すべてが黒字。「基金」残高を合わせると大黒字。ならば保険料の値上げをする必要などどこにもナイ。それなのに……!
ウロコその3、大阪府の「完全統一」はトップダウンの一刀両断。
43の自治体が住民のくらしに寄り添って独自に進めてきた制度運用の「良策」を壊滅させ、社会保障の恩恵をもっとも受けるべき人たちを切り捨てる結果をまねいている。当局は声高に「トップランナー」を豪語するが、じつは「失策」のトップランナー。
今後「完全統一」を「良策」として追随する都道府県はないのでないかということです。
岡崎和佳子さん(医療・介護・保健従事者が元気になる会代表)の報告は、「制度を制度たらしめるのは人」であることをまざまざと。
1992年に市民の出資によって開院した「菜の花診療所」や2003年に開設した「菜の花ケアプランセンター・ヘルパーステーション」での経験から、コミュニティーのなかに「支援ネットワーク」を作っていく事例を、映像を使って紹介。ゴミ屋敷のなかから1億円が出てきた事例なども……!
制度はあるだけでは意味がない。それを機能させ、より良いものに改変していくのも人なんだということ、そして、その「初めの一歩」を踏み出すことの大切さをしみじみと考えさせられました。
施行24年。いまや社会にとってなくてはならない制度となった「介護保険」。
ですが、これまでの制度改定が一貫して「負担の増加と給付の抑制」をめざしてきたため、高齢化が急速に進展するなかで多くの矛盾や困難に直面。制度の維持・存続にも暗い影をおよぼしているとのこと。
明日はわが身……!岡崎さんからご紹介のあった「マラソンシンポジウム」をぜひご視聴ください。
「こんなはずじゃなかった介護保険~私たちのケア社会をつくる~」
と き 9月16日(月・祝)10:00~18:00ぶっ通し「マラソンシンポジウム」
https://wan.or.jp/article/show/11320
第1部(制度編)モデレーター:上野千鶴子さん(社会学者・東京大学名誉教授)
第2部(実践編)モデレーター:中澤まゆみさん(ノンフィクションライター)
第3部(未来編)モデレーター:小島美里さん(NPO法人「暮しネット・えん」代表理事)
*当日はドーンセンター4階(大会議室)にパブリックビューイング会場を開設します。
万博、やめて!カジノ、いらん!・・・大阪はいま、どうなってるの?
理念がない、仕切り屋もいない、工事も進まない。こんな状態でマジ、万博やるの?
8月初めに刊行された『大阪・関西万博「失敗」の本質』(松本創編著・ちくま新書)の共著者、木下功さん(ジャーナリスト・元大阪日日新聞記者)から、リスクの高い夢洲がなぜ会場になってしまったのかなど、詳しいお話を伺います。皆さんが気になっていることを聞きに来てください。
第5回学習会『大阪・関西万博の最大の問題は防災・安全』
*チラシ https://note.com/future_osaka
と き 2024年9月7日(土) 14:00~16:00 資料代 500円(学生・障がい者無料)
ところ 住吉区民センター 第4会議室(図書館棟2F)
10月、毎週「金曜日」(4・11・18・25日)、住吉に集まろう!
「ハロウィンで厄払い~あびこストリートパレード~」
*チラシ https://note.com/future_osaka
集合:18:30長居公園南西口/18:45パレード出発
解散:我孫子東公園(地下鉄あびこ駅から徒歩3分)
主催:カジノはいらん!住吉の会(090-8213-6028・貝田)
豊能町が監査委員の勧告を拒否!住民訴訟を提起しました
今年3月、豊能町民が行なった「スマートシティ事業」に関する住民監査請求にたいし、監査委員は巨額の概算払いの一部を「違法行為」と認定、一般財源からの支出分を塩川前市長に賠償請求すべきと勧告した。
ところが町は勧告実行を拒否!前町長への3903万円の賠償を求めて、町民11人が住民訴訟を提起しました。
http://toyonocho-mirai.seesaa.net/article/504104364.html
8月28日「豊能町スマートシティ事業・住民訴訟報告会」を催します。
時間:18:30~20:30/会場:西公民館2F/お話:谷次郎弁護士
第1回口頭弁論は、9月5日10:00~大阪地方裁判所806号法廷です。傍聴を呼びかけます。
「人類館事件」を通して、「万博」が孕むもうひとつの問題を考えよう
1903年、大阪天王寺で開催された「第5回内国勧業博覧会」の場外パビリオン「学術人類館」で、「異人種」「土人」(アイヌ5人・台湾生蕃4人・琉球2人・朝鮮2人・支那3人・印度3人・同キリン人種7人・ジャワ3人・ベンガル1人・トルコ1人・アフリカ1人)が「見世物」として陳列されたことが大きな波紋を……。
問題だらけの「大阪・関西万博」が強行されようとしているいま、「人類館事件」を通して、「博覧会」の属性である「差別」について考えてみましょう。
「人類館事件」を通しての「博覧会と差別」・・・展示会と講演会
と き 9月4日(水)~8日(日) 10:00~17:00 最終日のみ10:00~12:00
ところ 大阪国際交流センター1Fギャラリー 入場料:無料
記念講演 9月7日(土)14:00~16:00 金城 肇 さん (関西沖縄文庫)
主催・連絡先:大阪人権博物館(リバティおおさか)