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Future OSAKA News No.8(2024.04.09)

Future OSAKA News No.8(2024.04.09) ☆転送・転載歓迎!☆

私の恋愛より枯れてるけど、大好きだよ!スタンピー

Future OSAKA主催の集会「『稼ぐ公園』ってなんだ?パート2」が今週末(13日・土)に迫りました。
わたしも「グリーン?ギャラリー」に出品しようと、この数週間は心がけてカメラを持ち歩いていたけれど、撮ってみればどれもいまいち。
というわけで、最後のチャンスとなったこの週末。
花見がてら「物語のある風景」をGetしに出かけようと地図を開いていたところ、ふと伊丹市の「里帰り桜」のことが思い浮かんだ。
ワシントンD.C.の「ポトマックの桜」の子孫樹だ。

*お時間のない人は「★」「★★」をパスして「★★★」のURLを開けてみてください。

★1909年、アメリカの紀行作家エライザ・シドモアが、合衆国の首都ワシントンに桜を植えることをウィリアム・タフト大統領夫人ヘレンに提案。
「お約束しましょう」とヘレン夫人。
これを知った科学者にして実業家の高峰譲吉。
同じアイディアをニューヨーク市当局に長年うったえていた彼は、即座に桜2000本の寄贈を申し出た。
だったら日本の首都東京市(尾崎行雄市長)の名で贈呈してはどうかと言ったのが、ニューヨーク駐在の水野幸吉総領事。
意気に感じて、横浜からシアトルまでタダで運びましょうと日本郵船(株)の社長 近藤廉平。
トントン拍子で計画が軌道にのりだした。

日本が、日露戦争時に大量発行した戦時国債の償還(25億円の借財に対し年間1億円の利払い)に喘いでいた時代。
1908年に新聞連載され09年に単行本化された『三四郎』のなかで、漱石が「日本は亡びるね」という警句を広田先生に語らせていたころのことである。

★★ひとつの「物語」がまた新たな「物語」を生むようにして実現した「ポトマックの桜」プロジェクト。
圧巻は、1910年1月にアメリカに到着した2000本の苗木がすべて焼却処分されたこと。土壌伝染病の菌に侵されていたためだ。
けれど尾崎行雄の意志は固かった。東京市は直ちに病害虫に強い苗木の生産を農商務省に委嘱。

「台木」の生産を日本屈指の園芸技術をほこる兵庫県東野村(現在の伊丹市北部荻野小学校校区)に依頼、それを興津(静岡市清水区)の農事試験場園芸部に運び、東京・荒川堤の桜の「穂木」を接ぎ木して育てた。
ワンフレーズにするとコレだけのことだが、2年のあいだ、多くの専門家・職人・技術者が懸命に尽力した。
そして、3000余本もの苗木が3週間かけて海を渡り、さらに東海岸まで移動した。

ワシントンに到着したのは1912年3月。苗木の状態は完ぺきで、検疫官も驚嘆!「これほどみごとな輸入植物を見たことがない」と。
(その子孫樹が寄贈90年および100年を記念して伊丹市に贈られ、瑞ケ池公園と市立図書館「ことば蔵」で見ることができる。)
以来110年余、数えきれないほど多くの人々の愛や願い、知恵や技術に支えられて歴史的景観が育まれてきた。

★★★ワシントンD.C.の桜のほとんどはポトマック河の一部、タイダルベイスンと呼ばれる調整池の周りに植えられている。
ワシントン運河にポトマック川の水流を導き、その汚染を防止するため、1897年に築かれた半人工的な入り江である。
その水位が30?以上上昇した。地盤沈下と気候変動が原因だ。

周囲の遊歩道に植えられている桜はおよそ2500本。水位の上昇により、根が水に浸かっている桜もあれば、幹まで浸水しているものもある。
国立公園局ではタイダルベイスンの防潮堤を再建・かさ上げするプロジェクトの着工を今春終わりに予定。158本の桜の木が伐採され、工事完了後に新たに274本の桜が植えられるという。

伐採される桜の1本に「スタンピー」と呼ばれる木がある。毎年春になると、痩せて朽ち果てそうな幹から伸びた数本の枝に懸命に花を咲かせることで人気の桜。
今春は、最後の姿を見とどけようと多くの人々が見物や撮影に訪れた。
https://www.pen-online.jp/article/015748.html?page=2
*オシマイのTik Tok「STUMPY comes to life」ぜひご覧あれ! (S.O.)

4.13(土)話し合おう 緑化・防災・市民のための公園

大阪市内の大型公園では「指定管理制度」による自然破壊と商業施設化が進み、まちのいたるところで、「安全対策」の名のもとに街路樹伐採や強剪定が強行されています。
公園も街路樹も多くの関係者が手をかけ、市民の税金を投じて育ててきたかけがえのない公共財。災害時のインフラにもなっています。

★4月13日の「稼ぐ公園」ってなんだ?パート2
「まちから樹木が消える不思議〜おおさかマジックの裏がわ〜」
2024年4月13日(土)12:00〜16:00@国労大阪会館3F
https://note.com/future_osaka/n/nafeda72202de

ギャラリーも含めてスケジュールはゆっくり。大阪の緑化行政について情報を交換し、意見を出し合う集いにしたいと思います。ぜひご参加ください。

★2023.11.18開催の「パート1」を取材し、民間資金活用による「テーマパーク」化が進む大阪の状況とその問題点について指摘した平野次郎さんの記事「『稼ぐ公園』は誰のためのもの?」が直近の『週刊金曜日』1467号(2024年4月5日号)に掲載。ご一読ください。

また、『東京新聞』TOKYOWeb (2024.03.12)「大阪市で進む『樹木1万9000本』大量伐採計画。市は『安全のため』というけれど…真の狙いは?」には、13日にお話しくださる谷口るり子教授や谷卓生さんたち「大阪市の街路樹撤去を考える会」の取り組みが紹介されています。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/314224

■「Future OSAKA」(フューチャーおおさか)は

ビッグ・ボスはおらんけど、大阪をマジに愛する、オモロいリーダーがいっぱいおる、そんな「市民ネットワーク」づくりをめざします。
こころざしは高く、目線は低く、視野はグローバルに、足場は徹底してローカルに。
自分たちのくらしや地域の課題とかかわり、社会を共に創っていこうとする仲間と出会い、地べたから「自治」を考え、実践しようという個人の参加を呼びかけます。
アクセスはcontact@futureosaka.com(自由なスタイルで投稿ください)


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