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企業成長には逆張り思考、そしてそれを支える勇気とセンス|土屋 尚史さん

5月29日、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第7回の授業内にて、Goodpatchの土屋尚史さんのお話を聴講しました。

https://goodpatch.com/ja/

土屋さんのお話以前に、全体的に鮮やかな青色で資料が美しく、構えてらっしゃるオフィスのデザインにも魅了され、今も鮮明に目に焼きついております。そのような瞬間的に人を虜にするようなデザインの持つ力の偉大さを感じました。

土屋さんのアイデンティティとして、起業家精神=アントレプレナー思考について4つの必要な要素をご紹介してくださいました。Whyから始める、領域を超える、逆張り思考、不撓不屈の精神、の4つの要素が重要だということ。その中でも逆張り思考という考え方に非常に関心を持ちました。

土屋さん自身は、UIデザインにフォーカスする、倦厭されていたスタートアップの仕事を中心に受ける、VCから多額の資金調達をする、ベルリンにオフィスを出す、など、今の意思決定では当たり前のように映るものもあるかもしれませんが、当時では珍しい意思決定ばかりです。UIでは儲からない、スタートアップではリスクが大きい、大企業に採用してもらうことがステータスなのに、VCから資金調達すると乗っ取られるよ、ベルリンでなくロンドンとかではないの、などとの意見を周りからもらったようです。そんな中で逆張り思考で意思決定されてきたとのこと。

実際に、N26などのユニコーン会社を筆頭にドイツのスタートアップは今注目を浴びており、ドイツのデザインの力は高い感覚があります。https://media.startup-db.com/research/n26

また、立ち上がり当初のManey Fowardに対し支援を行うなどもされたようで、金融のアグリゲーションの会社がここまでの時価総額をあげるということを誰が想像できたでしょうか。

その当時の土屋さんの立場を想定すると、非常に強い勇気と高いセンスが求められるなと感じました。特にセンスは非常に重要です。逆張り思考という言葉に関しては、受け手の誤解を生む要素が含まれています。単純に相手が言ったことに対して逆を行くことであるように見えますが、そうではありません。実際の土屋さんの思考は、こちらの道が正しく美しい世界だと誰よりも先に捉え、それについて周りから否定されても自分の心に響くがままに突き進むということであり、主体であり先行的に思考するのは土屋さん自身です。

こちらの道が美しいと思えるセンスが素晴らしいのだと感じました。そのためには沢山のメディアや情報に触れ、一人で深く思考させ、これは絶対来るなというものを見る。もはやセンスという表現は嫌がられるかもしれません。インプットの厚さと思考の深さという努力でしかないように思います。

また、この経営者の目は信じたい、信じられる、という選美眼も支援をする際は非常に重要とのことです。目を見たらわかる、とおっしゃっていました。

私も、努力を惜しまず、情報を捉え思考を深くすることに努め、誰かに否定されても自分が見たい世界を実現する勇気を持って取り組んでいきたく思います。





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