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3Dプリンタがもたらす創造性の限界突破|田中 浩也さん
5月15日、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第5回の授業内にて、 田中浩也さんのお話を聴講しました。
3Dプリンタを最初に導入した方で、それを起点にファブラボを設立、物を作ることを通して地域社会の発展を探求しておられる方です。
田中先生の研究室から卒業された方のベンチャーSHCデザイン社にて取り組まれている、義足で生活されている方のための義足を3Dプリンタで製作し、その方のニーズを満たす様子を動画で拝見しました。
歩くという機能を補助する義足が、3Dプリンタにより、新しい大きな価値を持つようになったことが非常に興味深かったです。義足の方が、肌色の足を手に入れたり、足首が細くサンダルを履いておしゃれができるようになったり、諦めざるを得なかったことを実現できるようになっている世界を見て、とても素晴らしいと感じました。機械自体が素晴らしいのはもちろんですが、それを活用したデザイナーの考え方が何よりも重要であり、誰のためにどのような価値を提供したいかを想像し創造できる力が大事だと思いました。
また、3Dプリンタなどが設置されたファブラボが生む新しい価値についても刺激を受けました。周りに何もないような少し不便な場所にファブラボがあると、買えないものを作ってしまえばいいと思う、これまでできなかったことを自発的にやろうとする、その場で出逢った仲間で協力しあってより良い物を作ろうとする、という効用が生まれるそうです。
何かを自分の手で創れる、何かを自分で解決できるという状態というのは、本人の発想力をあげることに繋がるのと同時に、自発性や協調性まで生むのかと、触媒としての効果が大きいことに大変感心しました。インドの都会から離れた地方の町でのファブラボの効果が非常に高く、より不便で欲求が生まれやすい場所では、効果絶大であるとも感じました。
物が欲しいと思ったタイミングで自由にものができてしまう世の中とはどのような状態でしょうか?まずはファブラボで自身でも体験してみようと思います。
最後に「いま現在は多くの人が同意しないが、未来になって明らかになる大切な真実とは何か?」という問いに対する私のアイデアをご紹介します。いくつかアイデアが出てきたので、同意する人がいるかもしれない順に並べます。
仮想現実と現実の境目がなくなり離れた人と握手できる
貨幣経済がなくなり貨幣というツールで価値を転換しなくなる
家を引っ越す際に、家の中をそのままに引っ越しが可能になる
相手が言語化できない感情を脳波や生体反応でキャッチできる
”インセプション”のように過去に遡って記憶をすり替え意思を変えられる