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【FOC】今年のオーシャンカップに名古屋が負けられない理由

 Fリーグの絶対王者である名古屋オーシャンズには、今回のFリーグオーシャンズカップで絶対に負けられない理由がある。大洋薬品工業の代表取締役社長時代から名古屋を手厚く支え、丸大産業株式会社の会長を務めていた新谷重樹氏が、今年に入って亡くなった。

 名古屋は直後の第28回全日本フットサル選手権でも喪章を付けて戦ったが、準決勝でPK戦の末に湘南ベルマーレに敗れ(6-6PK3-4)、タイトルを捧げることはできなかった。オーシャンカップは、新谷氏も創設に大きくかかわった大会であり、Fリーグの協賛を続けている丸大産業株式会社の看板も設置されている。

 チーム最古参であり、キャプテンのGK篠田龍馬は、オーシャンカップ3回戦のエスポラーダ北海道戦(11-2)の試合後、新谷氏とのエピソードを教えてくれた。

「名古屋オーシャンズの創設に携わっていただき、ホームゲームも毎回、見に来てくれていました。体調が悪くなってからは来られなくなったことが増えてしまいましたが、常にABEMAで見ていただいていましたし、試合に来たら声を掛けてくれました。すごく上の方なのですが、とてもフレンドリーに接していただき、チームをサポートし続けるとともに、選手一人ひとりを応援してくれていました」

「亡くなってしまったのは、本当に悲しい出来事でしたし、全日本選手権もそうですが、このオーシャンカップは特に新谷会長が作った大会でもあるので、絶対に優勝したい。感謝の気持ちしかありませんし、ここまでクラブが大きく発展できたのも、新谷会長の存在があってのことです。僕とか、吉川(智貴)とか、八木(聖人)とか、チームに長くいて、新谷会長のことをよく知っているので、そういう選手たちが気持ちを出して戦わないといけない」

 初戦となった北海道戦に続き、2試合目のシュライカー大阪戦も5-2と差を付けて勝利して大会5連覇、通算10度目の優勝に王手をかけている名古屋。13時半にキックオフを迎えるバルドラール浦安との試合を終え、チームの最大の恩人といっても過言ではない新谷会長にタイトルを捧げることができるだろうか。

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