【W杯】前半をリードで折り返すものの敗れたスペイン戦後のブルーノ監督、選手のコメント
フットサル日本代表は、FIFAフットサルW杯リトアニア2021の第2節で世界ランク1位のスペイン代表と対戦した。前半を2-1とリードして折り返した日本だったが、後半に3失点を喫して逆転負け。わずかなスキを逃さないスペインの強さを見せつけられた一方で、日本も相手より多くの枠内シュートを放ち、前半は先にタイムアウトを取らせるなど、大いに世界王者を苦しめた。
世界トップレベルに近づいた手ごたえと世界トップレベルにはまだ差がある。前半と後半で、その両方の側面が見られた一戦を終え、ブルーノ・ジャパンはもう一つ強くなるための手ごたえを得られたようだ。
以下、試合後のブルーノ監督、選手のコメント
●ブルーノ・ガルシア監督「同点に持ち込もうとしたら、あっさり負けていた」
ブルーノ こんばんは。
――試合を終えての総括をお願いします。
ブルーノ もともと試合をする前からわかっていましたことですが、スペインのようなチームと組して上回っていくためには、40分間、ずっと最高のパフォーマンスをしなければ叶いません。それはわかっていたことですが、今日に関しては20分、それができていました。そのあとの20分が課題だったと思います。
前半はリードして終えて、そのあと、同点、逆転とされた2失点に関しては、我々としてはもともと想定していたゲームプランのなかで、警戒していたものからすれば、こちらがエラーを冒したところでの失点でした。フリーキックの場面、再度の1対1の場面から失点しました。そういうところが、細かいですが、ちょっとしたミスを相手は全く見逃してくれることがない。そういう相手のレベルだとわかっていたなかで、それが起きている。それが結果が伴わなかった理由だと思っています。
とはいえ、我々は今日のゲームで我々はあらためてそういうことを痛感して、さらにその改善点を具体的に詰めていく材料を得たので、補強をされてこの試合を終えた気持ちです。
――最後のパワープレーの時間、次の試合とかグループリーグの得失点差を考えて、パワープレーで同点を目指していくのか、それとも1点差でいいのか、というところの決断を聞かせてください。
ブルーノ 勝ちに行くことが大前提でした。パワープレーを使う、使わないの前に、勝ちに行くことを念頭に臨んでいました。勝ちに行くと考えなければ、あの場面で同点に追いつくことは難しかったと思います。同点に持ち込もうとしたら、あっさり負けていたゲームだったと思います。まずは、そのマインドでパワープレーをして、同点にしようとしました。
(パワープレーを)投入した時間帯は、相手が1点リードしていましたが、5ファウルたまっていました。うちの攻撃の流れからしても、中央を使って、またサイドを使うなかで、ファウルをもらえるのではないかと、注意深く見ていました。そのなかで、少し引っ張りました。最後の3分まで相手はうまく対応したので、そこでこちらからアクションをとるということで、投入したパワープレーでした。
最終的には、ちょっとしたズレからのボール逸失、そして早いリスタートからさらなる失点を喫してしまいました。そういうディテールも逃さずに、学ぶべきポイントとして、次に同じような場面になったときに違うアクションをとれるように補強するポイントだと考えています。
――ブルーノ監督の「勝つ」という気持ちが、選手にも伝わり、今まででスペインと過去最高の試合ができたのかなと思います。
ブルーノ 2つあります。今言っていただいたなかでいうと、サポーター、応援して見てくださった方の一部は、戦術的な側面、ゲームモデルのどういうところを活用して相手に対抗しているか分析しながら見る。どんな技術が使われているか、アクションがあるのか、コンビネーションプレーがあるか、分析するマインドで見るでしょう。ただ多くの人はスペクタクルを見る。1対1、シュートシーン、早い展開に感動、興奮を覚えるのが、このゲームだと思います。
しかし戦術的なマインドを持つ人も、エンターテインメントとして見る人にも、共通して感じてもらえるのは、このチームがどんな犠牲心、努力、不屈の精神をもってプレーし、戦っているか。それこそが日本代表の示すべき姿であり、使命だと思っています。そういう風に自分たちの代表チームが戦っているところを見てもらい、誇りに感じてもらうことが日本代表の役割だと思っています。それだけは絶対に外さず、勝ち、負け、引き分けに関係なく、それだけはやり遂げようと臨んだ試合でした。
2つ目は、当然、相手は優勝候補です。勝たなければ、優勝しなければいけない責務をもって望んでいる、世界有数のトップチームです。そのチームに対して、実際、リードで終えていますし、後半は我々のミスを逃さず付け込まれた展開がありましたが、そういうところまで我々が進歩し、近づいていることは、これまでの取り組みの結果だと思います。この経験、この1試合を教訓にしながら、さらに強くなり、引き続き、目標に向かってもう1ステップ切り替えて臨んでいくべきだと思っています。
――次の試合に向けて、一言お願いします。
ブルーノ 時間軸に名前を付けると、過去がスペイン戦であり、現在はパラグアイ戦です。われわれが臨むべきパラグアイ戦が現在にあります。この現在が何につながるかというと、当初から目標にしていたグループリーグ突破。そのカギを握るゲームです。そのカギは確実に取れますし、取れる感触、勢い、強さを持っています。見てくださっているみなさんには、大きな期待をもって、応援して、見守っていただければ、我々は必ず勝ち、グループ突破をしたいと思います。
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