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IWの活動にまさかの上位4クラブ招集ゼロ、フットサル日本代表の強化はこれでいいのか②

日本サッカー協会は1月21日、フットサル日本代表が27日から2月4日にかけて、インドネシア遠征を行い、ジャカルタで開催されるIndonesia Futsal World 4s Seriesに参加することを発表した。1月30日にフットサルインドネシア代表、2月1日にフットサルサウジアラビア代表、2月2日にフットサルアルゼンチン代表と試合を行う。

今回の日本代表メンバーは、Fリーグで優勝の可能性がある4チームを除いた8チームの選手、そして海外組から選出されている。日本代表は活動も少ないため、どんな時でも可能な限りベストな選手たちから選出されるべきだというのが、僕の考えである。

おそらく今回は、Fリーグ・ディビジョン1で優勝争いをしているクラブへの配慮から、上位4チームの選手が外れた。メンバー発表に際し、高橋健介監督は日本サッカー協会を通じて、以下のコメントを発表している。

「来年開催されるAFCフットサルアジアカップ2026の予選を今年の秋に控えるフットサル日本代表にとって、2025年はチームの準備として大変重要な1年となります。今年最初の活動で、個人的にも強い思い入れのあるインドネシアで開催される大会に招待いただき、日本代表チームを強化できることを大変嬉しく思いますし、過去に一緒に仕事をしてきたインドネシア代表の選手たちと試合で対峙できることをとても楽しみにしています」

「近年、急速に力をつけてきているインドネシア代表との試合は間違いなく、これまで経験したことがないほどのアウェイの雰囲気の中で行われることになると思います。2026年に行われるアジアカップもインドネシアでの開催が決まっているので、ここで良い結果を出すためにも、短期間ながらチームとしていい準備をして大会に臨みたいと思います」

残念ながら、ここにリーグの上位4チームから選手が入っていない理由は記されていない。

もちろん、リーグはこれからファイナルシーズンという重要な局面にあるから、選手を保有するクラブが貸し出すことを渋るのは当然だ。だが、4年に一度のW杯出場を逃した直後だからこそ、日本にとっては一つひとつの活動が大きな意味を持っているはず。

本来、選手を送り出すクラブと、選手を借りる代表チームは、力関係が対等でなければいけないが、6月までに今回と3月3日(月)から3月12日(木)の2回しかない貴重なFIFAインターナショナルウィンドウ(IW)での活動機会に招集された選手を見て、それが崩れているのではないかと危惧している。そして、2つの要因があるのではないかと推察している。


一つ目の理由は、2024年にタイで開催されたフットサルW杯予選を兼ねていたフットサル・アジア杯に惨敗したことにある。

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