【Fユニ総選挙2023】プロのデザイナーが見た今シーズンのFユニ、F1編「苦労を思い、思わず涙」の一着は?
2023-24シーズンのFリーグが5月27日に開幕しました。全国各地で熱戦が繰り広げられているなか、Fユニ総選挙2023も準決勝と佳境を迎えています。
今回はスポーツウェアブランド「MOSH」のデザインをしている村瀬智哉氏 @mtomoya91 に今シーズンのFリーグ各クラブのユニフォームについて、デザイナー視点で解説していただきました。
準決勝進出チームのユニフォームもあるので、ぜひ、投票のご参考にしてください!
エスポラーダ北海道
エンブレムを中心点としてひし形が放射状に広がる美しいでデザインですね。北海道のダイヤモンドダストを想起させます。水色の濃淡も品があって、派手なようでいてまとまりのある仕上がりになっています。サイドラインや襟を黒で締めているあたりもにくいですね。"
バルドラール浦安
チームカラーの赤をベースに、白黒のラインを2本入れたシンプルなデザイン。ブランドロゴでもある両袖のワンちゃんがアクセントになるため、デザインがシンプルでも十分に成立するのは羨ましい話です。
フウガドールすみだ
今シーズンも凝りに凝りまくってますね(笑)。「和柄」や「日本画(浮世絵や水墨画など)」を大胆に落とし込むチャレンジングなデザインを毎年楽しみにしています。ちゃんとフウガっぽくなるのもすごいですよね。"
しながわシティ
黒ベースに、レインボーカラー…。結構な無茶振りにデザイナーさんが必死に応えたんだろうな、と勝手に涙してしまうぐらいギリギリのバランス感覚で作られている一着だと思います。ボディ部分以外は極力シンプルにすること、柄の一つひとつの細かいパーツを小さめにすることで派手な色使いのはずが黒にしっくり馴染んでいますね。
立川アスレティックFC
鮮やかなブルーのベースに細かな曲線を掛け合わせたシンプルななかにこだわりを感じさせますね。差し色のホワイトとブラックのラインも主張しすぎないミニマルな使い方なのでどなたでも着やすいデザインだと思います。
ペスカドーラ町田
伝統のカラーリングを踏襲し、歴史あるチームの誇りを感じさせつつも、デジタルな柄を取り入れることで新時代の台頭をアピールしているのでしょうか。温故知新を感じさせるデザインですね。
YSCC横浜
FPとGKで全く異なるデザインを採用しているケース。FPはストライプとひし形のグラデーションを掛け合わせていて正統派なオシャレユニフォーム。GK用は一見無地のようで、実はデジタルドット柄で波かな?を薄く浮かび上がらせているという渋いデザイン。襟や袖、裾の形状にも独自のこだわりを感じさせます。
湘南ベルマーレ
いわゆる「フェアアイル柄」と呼ばれる北欧のデザインをモチーフにしたと思われる遊びの利いたユニフォームですね。幾何学模様をあえて大きく位置することで、色味と相まってポップな印象にまとまっています。お子様や女性にも喜ばれそうなデザインですね。
名古屋オーシャンズ
ユニフォームにチェックは個人的にご法度かなと思ってましたが、さすが王者名古屋オーシャンズですね(笑)。タータンチェックというポップになりがちな柄をチョイスしながらも、グラデーションで透過したり、同系色の線で表現をするなど、バランス感覚がさすがです!
シュライカー大阪
ペンキで塗りたくったようなワイルドなデザインですね。チームカラーのオレンジに黒を大胆に使っています。荒々しくもあるけど、袖のグラデーションなどは規律的に収まっていて、ただ激しいだけじゃなく抑えるところは抑えてあるとこがさすがだなと思いました。
ボルクバレット北九州
禍々しいエネルギーの放出なのか、深紅のウェアに漆黒のトライバル柄が強烈なインパクトを植え付ける非常に力強いデザインですね。赤と黒の間に金色のノイズを入れることで互いの主張が中和されて逆に全体のバランスが保たれている感じですね。
バサジィ大分
僕は勝手に「パラレラグラム・カモ」と名付けていますが、要は平行四辺形の幾何学(迷彩)模様ですね。チームカラーのオレンジと、相性の良い黒を差し色にしているので直感的に「カッコいい」と思えるフットサルユニフォームらしいデザインだと思います。
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