絶対王者の名古屋を追う2位・浦安。去年までとの違いは『競争力』と『ベンチ力』
11月6日(日)、熊取町総合体育館ひまわりドーム(大阪府)で行われた、Fリーグ2022-2023 ディビジョン1の第11節、シュライカー大阪×バルドラール浦安戦後の、バルドラール浦安の41. 東出 脩椰選手のインタビューです。
文・写真:北谷 仁治
「監督やコーチ陣のスカウティングを実行できたのが、イゴールと僕のゴール」
―今日の試合の感想らお願いします。
東出 脩椰選手「今日の試合は、大阪の特徴が・・・、やっぱり(キーパーの)高見選手が上がってくる・・・というのがあったので・・・
毎週毎週、Fリーグは対戦相手が違う中で、その特徴を、浦安では監督やコーチ陣が、『こういう特徴があるから、こういう対策をしよう』という話をしていて・・・。
それをうまくみんなで実行して、ゴールにつなげられたのが、イゴールと僕のゴールだったので。
そこに関しては、手応えがありました。
そんな中、後半・・・、まぁ前半2-0で折り返して、後半の次の1点を先に点を取って、『3-0にしよう』という中で、先に失点したのと・・・。
相手が押し込む時間帯がちょっと長かった時もあったり・・・。
ファーストセットだったら、タクミくん(長坂 拓海選手)とかリュウマくん(加藤 竜馬選手)とかチャンスがたくさんあった中で、決め切れなかったのは、チームとしては、ちょっと課題が残るかなと思います」
―キーパー上がってくるプレーに対しては、どういう風に守ったり、ゴールにつなげようというのがあったんですか?
東出 脩椰選手「結構あって・・・。
高見くんと代表の時も一緒だったんですけど・・・。やっぱり足元がうまいので・・・。
他のチームと同じ守り方をしてたら、たぶん相手がやりやすいと思ってしまうので。ストレスを感じられないと思って・・・。
監督がじゃあ『もし相手が、自信があるキーパーが、攻撃の時に点を取れたら、相手に相当ダメージを与えることができる』と言うので、そこが大阪の特徴で、僕らも嫌だったので、返すために・・・。
練習で、『こういうことをしよう』というのが、本当にドンピシャで当たった2点だったので・・・。
それで、キーパーも変わって、そこから立ち上がるパワープレーがなくなったので。結構手応えは感じましたね」
「"一歩目"の自信があったので、出させて、取った」
―得点の場面、パスカットからゴールでしたが、”なぜカットできたか”要因はありますか?
東出 脩椰選手「自分の中で、キーパーは、あの位置だとシュートが難しいと思っていて。ハーフウェーラインぐらいだと思うので・・・。
その時に、浦安の今日の守備では、キーパーが(プレスを)かけられて、シュートを打つときに、イゴールに、僕らは絶対的な自信があったので。
シュートを打たせても良い・・・良くはないですけど・・・。それより、他の選手がボケたりしないで・・・。
よくマンツーマンで強く行って、(プレスを)かけられた方がパスを出して、受けたがワンタッチでリターン(ワンツー)して、3対2ができると思うんですけど・・・。
それをさせないために、『強く行こう』となっていたので・
僕は正直、点を取りたかったので、ちょっと開けてたんですよ。
あの場面だと46番の大島くんが(プレスを)かけてくれていて。
こっちのケンタロウ(石田 健太郎)くんか、ケイゴ(吉田 圭吾)くんが「強く行け!」と言っていて。
こっちも強く行っていたのが見えたので。
たぶん僕のところに(相手の)清水 寛治くんが降りてきて、『ここに出すだろうな』と僕ももう思って。そこに出て来いと思って。
ちょっと開けてて、一歩目の自信があったので、出させて取ったみたいな、イメージはありました」
―ボールに対して良いプレッシャーがかかっていたから、パスのコースが限定されていた?
東出 脩椰選手「限定されていたので、僕のコースをちょっと開けてちょっと出させて、前カットして、点取れたら理想だなって形で、本当に出してくれたんで・・・。
ラッキーというか・・・良かったですね。
でもそれも一点目、(高見選手が)"シュートで返されてる"というのもあると思うんですよ。
打ちにくいじゃないですか、正直。
なので、本当に、みんなで掴んだゴールかなって思います」
―カットのファーストタッチとシュートはイメージ通りでしたか?
東出 脩椰選手「(自分は)点が入る時が、結構無意識・・・という感じなので・・・。
去年も13点取った内のワンタッチゴールと2タッチゴールがほとんどで・・・。
3タッチしてゴールを決めることがほとんどなくて。
もうカットした時に、キーパーに(プレスを)かけたディフェンスが来たら、抜こうと思ったんですけど・・・。
両方とも(ディフェンスが)ゴールカバーに走ってたのが見えたので。
これは打つしかないなと思って、打って。ちょうどいい高さに行きました」
いまの浦安の原点は『守備』。「紅白戦のプレスの方が近いし、強度が高い」
―浦安的には危なげない試合にも見えました。プレスをかけられても回避できていた印象がありますが、やっている選手としては、どう感じていましたか?
東出 脩椰選手「プレスの部分は、小宮山監督が、『僕らの原点は守備だ』とずっと言っていて・・・。
紅白戦のプレスの方がやっぱり近いし、強度が高かったので。
今日は大阪がどういう戦術か分かんないですけど、そんなに相手は前でカットしようというより、トランジション狙いなのかな・・・というのもありました。
そんなにアラとかには来ず、ライン間で潰すか、ガリンシャのところはスリーマンセルぐらい、ダブルチームとか来てたんで、そこで取ろうとしているのは見てたので。
その分、後ろの定位置では結構簡単に、前進できたのかな?と思います」
―ディフェンスに関してはいかがでしたか?
東出 脩椰選手「ディフェンスに関しては、僕らの弱点というか・・・。
アラの選手がやっぱり僕らは体が、相手チームに比べたら弱いと思うんですけど・・・。
その時によく相手は11番、19番、10番とか、7番とかが、アラピヴォみたいな感じで、晒されて背負える選手が多かったので。
フィクソとピヴォのミスマッチじゃなくて、単純に普通にミスマッチが起きることがあったので・・・。
そこの対応だけはみんなで気にしていました。
それで一回、僕らのクアトロセットの時に、相手がピヴォ3枚ぐらいて押し込まれた時間がすごい・・・長くて、コーナーも4本か5本ぐらい、やられたんですけど・・・。
そのコーナーのセットプレーの守備ももやられなかったので、良かったと思います」
―そういうフィジカルのあるアラピヴォに対しては、カバーをもうちょっと意識したり、とかそういう話ですか?(対応としては)
東出 脩椰選手「ピヴォの選手は、寄せたところをうまく力を利用して反転すると思うので・・・。
その分だと、ちゃんと手を使って、距離を取って、限定して、利き足じゃない方に行かせてシュートを打たせるならOKというのとかはあります」
今年の浦安は「いろんな局面で、バランス良く点が取れている」
―改めて、何か課題みたいなのは、今日の試合でありますでしょうか?
東出 脩椰選手「今日の試合の課題で言えば、定位置(攻撃)で点が取れなかったところですね。
チーム全体として、ナチュラルパワープレーのパワープレー返しが2本と、トランジションのオウンゴールみたいな感じで点を取ったので。
あれだけ保持して、あれだけシュートを打っていたら、やっぱり定位置で点を取らないといけないかなっていうのと・・・。
チャンスがすごいあったじゃないですか?キーパーもかわしているのに外したりとかあったので・・・。
それが課題ですけど、リーグ通しては、浦安はバランス良く点を取れていると思います。
定位置も、トランジションも、良いのがあったので。今日はその分は良かったなと思うのと・・・。
0点で行きたかった(終えたかった)なと思います」
「セットのメンバーがすぐ入れ替わる」「毎週が競争」
―いま、順位も、2位で、勝点も3位とだいぶ空いていると思うんですけど・・・。何か去年と今年で、一番変わったところとか、良くなったと感じるところはどこですか?
東出 脩椰選手「練習強度というか・・・。
みんなが『やんなきゃいけない』という気持ちが増えて・・・。
去年だと、監督が言ってたんですけど、セットとかも結構固定されてたんですけど・・・。
もう毎週が競争で、悪かったらすぐサードセットとか、サブメンバーの方に回されて。
紅白戦はファースト×セカンドだけじゃなくて、ファストとサードで試合をしたり・・・。
サードの子たちは、絶対勝ちたいっていう気持ちが強くて。みんなで切磋琢磨して・・・というのがあるのと・・・。
本当に、楽な試合が一試合もなくて。ほとんど1点差で勝っているんですけど・・・。そこ勝ち切れる、僕らの強さというのが、ちょっとずつ積み上げてきて出来たのと・・・。
本当に去年から一番変わったなと思ったのは”ベンチ”です。
ベンチ全体が、パワープレーのときも、審判に注意されるぐらい、みんなで「右!」とか声出して、前に出て、立ってやったので。
そこの雰囲気がすごい変わったかなと思います」
首位・名古屋との対戦まで「4連勝で行きたい」
ー次節、ホームでの立川戦ですが・・・。
東出 脩椰選手「リーグが一周終わって、2週目に入る時に、やっぱり優勝するには名古屋直さなきゃいけないので、名古屋まであと・・・という考え方は良くないですけど・・・。
4試合ですか?
立川、町田、北海道、長野戦があって、一週目はそこで4連勝できて。名古屋に良い形で挑戦できたんですけど。
今もそれで持ってきたいですし・・・。
立川も後半戦調子がいいので、本当に立川と、次と町田は、本当に大切な試合なので。
ホームでも負けれないですし。
ここ勝ち切る、勝ち切れないかで、結構変わってくると思うんで。
監督が『毎試合毎試合、決勝戦のつもりでやれ!」と言ってるんで。
本当に、そこに勝ちたいという気持ちが多いですね」
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