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華々しいデビューを飾った北海道の新守護神の、更なる成長に向けた日々

2023年1月28日(土)、丸善インテックアリーナ(大阪府)で行われた、Fリーグ2022-2023 ディビジョン1の第21節、シュライカー大阪×エスポラーダ北海道戦後の、エスポラーダ北海道⑫戸田 貴英選手のインタビューです。

文・写真:北谷 仁治

メンタルの弱さ?立て続けに失点してしまうのは、チームの課題

ー試合を振り返っていかがでしたか?

戸田 貴英選手「前半、1-0で・・・、まぁ先制点を取ったので・・・。

その1-0から、チームの課題の失点した後に、連続で、立て続けで失点するのが、やっぱりもったいないな・・・と。

前回の北九州の試合も、同じような形で、前半リードしていたけど、立て続けに失点して崩れてしまう・・・。

メンタルの弱さなのか・・・。

そういうところが出てしまった試合かな・・・という感じますね」

ー大阪がチャンスを掴んでいたところ、カウンターからの先制点で『決めることろを決めるな』という印象がありましたが?先制ゴールの印象は?

戸田 貴英選手「うまく(試合に)入れた・・・。

まぁ開始1本目のシュートは結構ピンチなシュートだったんですけど・・・。

自分の中で、自分のプレーだけ見たら、入りは悪くなっちゃったのかなと思いまして・・・。

結果はゴールに繋がったので、そこはチームとしては良かったのかなとは感じます。

前に出るかー。下がるかー。僕のサイズなら、出ない方が良かったかもしれない

―連続失点のシーンに関しては、いま、試合が終わった直後ですけど、振り返ってなって反省点はありますか?

戸田 貴英選手「いま映像を見返したんですけど・・・。

1失点目に関しては、カウンターの場面だったんですけど、自分の中で構えが完成できなかったし・・・。

シューターの距離が、10メートルぐらいに居たんですけど、僕は6メートル、ペナのギリギリぐらいまで出たので。

僕のサイズが小さいというのもあるので、ブロックを作る場面じゃなかったかな・・・と。

その前に、スタンディングで立った状態で、普通のセービングをできる距離ではあったので。そんなに焦って出る必要がなかったのかなと・・・。

映像を見返すと、思ったよりなんか距離が遠かったので・・・。自分の中で詰めれたというか・・・。

中途半端な距離はあったんですけど、もう少し近いかなと思ったんですけど・・・、結局打たれたのが10メートルぐらいの距離だったので、それだったら出なくて良かったのかな・・・という失点でした。

3失点目に関しては、僕の今の課題なんですけど、構えの完成が遅いっていう課題があって・・・。

打たれる時にも、まだ予備動作入っちゃって・・・。

シュートもうまかったし、ディフェンスもそんなに行き切れてなくて・・・。全部シュートコースがあった中での対応だったんですけど・・・。

構えが作れてれば、飛び込まなくても良かったかもしれないですし・・・、という失点だったので。

前半の1・2失点目に関しては、自分のミス・・・止めれた失点だったかなぁという感じがします」

毎試合後、すぐに、チームメイトと映像のチェック、反省を行っている

ーそうして試合直後、すぐに映像で確認するんですね?

戸田 貴英選手「はい。反省できるというか・・・。チームメイトも近くに居る状態で、すぐ確認するようにはしています。

みれるときに修正しておかないと。ボクがほとんど試合に出ていて、リーグで一番失点しているので・・・。

室田選手とか、堀米選手とか、水上選手とか、シュート(ゴール)は4・5点取れている中で・・・。

やっぱり僕の失点が多くて、負けてるんで。守備が良くならないと勝てないな、というのはあるので。すぐ修正して・・・」

「すんなりFリーグに入れたのは関口選手のおかげ」

―スムーズにFリーグに入って、デビューして、活躍してるイメージがありますが、本人的にはどうですか?

戸田 貴英選手「最初はめちゃくちゃ緊張したんですけど、僕の中で、関口選手が居るのが大きくて。

地域リーグから上がってきたので、シュートも違う・・・、スピード感とか、全然違うんですけど・・・。

関口選手が、名古屋オーシャンズに居た時の経験を落とし込んでくれる。僕が聞いたら、すぐ答えてくれて。

全部落とし込んでくれる・・・というのがあるので、すんなり入れたのは関口選手のおかげかな、というのはあります」

ー実際にFリーグデビューして、プレーやパフォー マンスは自分ではどうですか?

戸田 貴英選手「最近は、あまり良くない印象があります」

Fリーグに慣れて来たいま「Fリーグのキーパーはすごいと思う」

―地域リーグから上がって来てすぐ活躍できるなんて、すごいなと思ってみていましたが。

戸田 貴英選手「どうですかね・・・。

やっぱ慣れてきて、Fのキーパーすごいなって感じます」

―それは例えば、具体的に、どんなところに感じますか?

戸田 貴英選手「それこそU23行ってから、いろいろ経験して・・・。

例えば前に出るとか、下がるとか、その判断を両方できると言うか・・・。僕は結構出ちゃうんですよ。

その判断を的確にできる選手がやっぱり残って行く。クロモト選手とかイゴール選手とかは、そういう判断がすぐできる。

それこそ僕の1失点目も、無駄にゴールを空けている・・・というのはあるので。

あれはクロモト選手だったら出なかった気がする。イゴール選手だったら、逆に体がでかいから出てるかもしれないし。

そこは自分の中で、もっと擦り合わせというか、判断に迷って中途半端になって入れられているので・・・。

やっぱり適格にサイズとか能力とかで分けないと、生き残っていけない・・・というのは感じます」

キーパーはどんな時に「下がる」?

―キーパーで前に出るのは、距離を詰めて、なるべくコースを消すという役割があると思いますが・・・、下がるのは目的や狙いは何でしょう?

戸田 貴英選手「僕の中で、リアクション・・・、打たれた時の反応の時間を増やすために下がります。

反応には自信があるので。

前に出て、完全に詰めれるなら良いと思うんですけど・・・。

1失点目のようなのは、サイズがない自分のプレーではなかったかなと・・・。

下がって、シンプルにシュートに対応できたので。ポジショニングの迷いでそうなってしまっているので。そこは課題です」

『トダミエント』と呼ばれることについて

―話が変わりますが、(アルゼンチンのキーパー、サルミエントになぞらえて)『トダミエント』と呼ばれるのはどうですか?(笑)

戸田 貴英選手「ありがたいです。ぼく、サルミエント選手が好きというか、お手本にしているところがあるので。

福田さんのおかげでそれが広がったので。ありがたいですね」

―チーム内では何て呼ばれていますか?

戸田 貴英選手「タカか・・・、戸田です」

―2点目のアシストですが、足元(のテクニック)もあるんですね?

戸田 貴英選手「U23に行く前はあんまり・・・、信用してもらえなかったわけじゃないですけど・・・。足元ないわけじゃないんですけど・・・。

自分でスピードを上げ過ぎちゃって、取られて失点とかしてたんで・・・。

あんまり使わなかったですけど。

今は、U23行ったこともあって、プランがない攻撃というよりかは、練習の中で、『こうドリブルしたら、こう動いてくれ』と言うのを擦り合わせるようになってからは、だいぶうまく行ったんで。

あの得点もそうですね。

前にスペースがあったので、あそこでピヴォが入ってくるんじゃなくて・・・狙ったプレーでした」

―元フィールドプレイヤーですか?

戸田 貴英選手「そうです。もともとフィールドやってました。

小学校の時は、1~2年ぐらい、フィールドやってました。

慣れてきたのもあるし、代表行ってから、代表の方はもっと緊張したというか・・・。

プレッシャーがある中でプレーした後だと、意外と・・・。

今は緊張もありますけど、思ったより自分の中で、余裕が出来て、選べるという感じはあります」

「普段は緊張する方」「開幕戦はずっとイジられていた」

―普段は緊張する方ですか?

戸田 貴英選手「結構します。開幕戦とかイジられてました。

ずっと何もしゃべれなかったので。顔青ざめていたので」

―フットサル歴は?

戸田 貴英選手「小学生の時は少年団に入ったんですけど、室内サッカーみたいなものだったので。

中学がサフィルバで。フットサルを夏でも週1でやっていた。

高校になってフットサルだけになったので。8年ぐらいですか・・・」

ー高校でフットサルに専念するキッカケ、理由は?

戸田 貴英選手「僕サイズなかったので。クラブチーム受けていたんですけど。

サイズなくて、どこも受からなかったので。

その時に拾ってもらったチームがサフィルバだったので。フットサルだけになりましたね」

ーチーム内で仲の良い選手は?

戸田 貴英選手「一番一緒にいるのは山下です。歳が近いのもあって。一個下なので。

それ以外になるともう4つ上とかになるので」

―どこか行きたい場所は?
※北海道出身なので、北海道を出て行ってみたい場所を聞いたつもりでしたが、エスポラーダ北海道以外の移籍先を質問したと思われたよう?です。質問下手でスミマセン!汗

戸田 貴英選手「まずはプレーオフに行きたいですね。

関口選手とかは、プレーオフとか選手権とか、良いところ行っているので。

そこは自分の実力でどうにかなるっていうか・・・。できなきゃ上にいけないんで。やるしかないです」

―いま、チームはキーパーコーチは不在ですか?

戸田 貴英選手「そうですね。あとは、もともとエスポラーダに居た三浦拓コーチが、週1とかで、やれる時はゴレイロみんな集まって、一気にやる、みたいな。

エスポの、女子も、高校生も、みんなで一緒に」

―キーパー陣、関口さん、山下さんは、改めて、どういう存在ですか?

戸田 貴英選手「やっぱり試合でも一番声が聞こえてくる二人だし。ありがたい気持ちでいますね。

フィールドに例えば『お前やろう』みたいなことを言われたとしても、関口選手とかが『フィールドのミスでもあるから全然気にするな』と言ってくれたり。

声掛けが何ていうか・・・。代表にずっといる選手だし。篠田選手と二人でやってきたのもあるし。

ピッチに居たら、それはもちろん、すごい選手ですけど、ベンチに居てもすごいので。生き残る選手ってこういう選手だなという感じです」

関口選手は「復帰間近」。ライバルとして「負けてられない」

ー関口さんの復帰は近い?

戸田 貴英選手「そうですね。練習に戻っているので」

―今後はライバルというか・・・ポジション争いも始まるわけですね?

戸田 貴英選手「そうですね。負けてられないですね」

最終のホーム戦は「物怖じせず戦って、立川に勝ちたい」

ー次の試合に向けて?

戸田 貴英選手「そうですね。立川も、今日の町田の結果でプレーオフが決まりそうですけど・・・。

どちらにせよ、(北海道の)ホーム最終節で。

今年(チームに)入ってきて、かなり応援してくれる人もいて。

今日も大阪でしたけど、結構、駆けつけてくれてる人もいるので。

順位に関係なく。物怖じせずやっていきたい。勝ちたいなと思います」

ー今はキーパー、フットサルを楽しめてる?

戸田 貴英選手「そうですね。新しいことばっかりというか。

今日もすぐに反省が出て。次節というか、1日空けてすぐ練習で。

地域のチームだとそんなに練習がないので。あまりすぐ修正できないというか・・・。

ボールを触る時間は、地域と比べて全然あるので。すぐ修正して、次の試合に挑める環境には居るので」

―すごい成長してるなという実感はる?

戸田 貴英選手「成長できてるし、悩めることが多くなってきたと言うか。

考えながらやることが多くなってきた・・・という。

サイズないので、一個ポジションミスれば失点するんで。

やっぱり考えるというか、悩めるのがありがたいです。

でも試合に出れないと、それもないので」

―では、Fリーグデビューをしたときに、多くのフットサルファンを驚かせてくれましたけど、まだまだスケールアップできそうですね?

戸田 貴英選手「そうですね。もっとしないと。もう若いって言ってられないんで。

A代表目指してて。それこそU23落ちて、井戸選手と中澤選手が行っている中で、自分に足りないものが何かなって考えて・・・。

たぶんフランスで経験して帰ってくるので、そこに差が出来ちゃうのかもしれないですけど・・・。

積極的にもっとできれば、チャンスは全然あるかなと思うので。

チャレンジし続けて、頑張れればなと思います」

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フットサルの専門誌がなくなった今も、取材活動を続けているライターがいます。3人ともライター以外の側面からもフットサルにかかわっているので、幅広い側面からフットサルの話ができると思っています。

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