全ての質が高かった『Shoot anilla』。『セオリー』に忠実な『数的有利』『2対1』の『カウンター』を、得点以外の部分まで独自に徹底解説#5
写真:©KUME Tomohiro
2021年4月17(土)、18日(日)、福井県営体育館で行われた、日本AMCレディースフットサルカップ 2021、Shoot anilla(関東代表) VS Member of the GANG(東海代表)戦から、Shoot anillaの『カウンター』『2対1』からの4点目を、独自解説させていただきます。
これまでの『独自に徹底解説』シリーズ(過去4本)は以下からどうぞ。
※今回は、59分34秒からのシーン。水色のユニフォームがShoot anilla、オレンジのユニフォームがMember of the GANGです。
まずは、Member of the GANG(以下、ギャング)がボールを奪うシーンから。Shoot anillaの『パラレラ』、降りてくる味方へのパスを(狙っていた?)ギャング⑧泉谷が反応良く相手より先にボールに触り、左手でうまく抑えて⑦原田をブロック。ボールを奪います。
味方の動きを見てさりげなく『マーク交換』した、⑯石内の『好判断』
2枚にマークされている⑧泉谷は後ろの⑱塙に下げました。ここに対し、Shoot anillaは⑦原田と⑯石内の2枚が『重なりかけ』ますが、⑯石内が状況判断して(⑦原田の動きを見て)、きちんと『マーク交換』しています。素晴らしい!
マークが重なってしまえば前の⑧泉谷がフリーとなって、一気に『ピンチ』の場面となっていた可能性があったからです。
ただ、⑦原田はきちんとギャング⑧泉谷のコースを消しながら寄せていたので、『浮き球』でない限りは⑧泉谷にパスがつながった可能性は低かったかもしれませんね!
『切りながら寄せる』⑦原田のディフェンス力で、相手の『選択肢を奪う』ことに成功
ボールを持つギャングは⑱塙が⑦原田の寄せを受け、さらに後方の⑲石垣に戻します。
Shoot anillaはそのまま『ジャンプ』(2度追い)で、⑦原田がボールに寄せていきます。
この時もボールホルダー⑲石垣とゴールを結ぶ正面でなく、パスを出した⑱塙へのパスコースを"切りながら"、寄せているポジショニングが確認できます。これにより⑦原田は『1人』で相手『2人』を見ることに成功しています。
もっと言えば、両手を広げてパスを要求している(画面左下)ギャング⑧泉谷のパスコースもある程度『ケア』できてしまっているので、ボールを持つ⑲石垣はパスの出しどころがなく、苦しい状況となっていると思います。
ギャング⑲石垣は、寄せてきたShoot anilla⑦原田と⑰尾田の『間のスペース』を使ったパスを試みるも、サポートが遠かったこともあって、⑱鈴木と意図が合わなかったか、ボールは『余っていた』⑰尾田が、インターセプトに成功。
引っ張られそうになりながらも、振り払った⑰尾田は縦にドリブル。『2対1』となります。
フットサルで『2対1』、『数的有利』は大きな得点のチャンス。しかし、この『数的有利の状況』をうまく活かせない選手、チームは意外と多いものです。
カウンターのチャンス。しかし守備側のギャング⑲石垣もきちんと『数的不利のディフェンス』対応
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