香川紀行

一緒に香川旅行をしてくれるはずだった友人Aが、出発の3日前に足の骨を折った。「香川で行きたいライブがある」と言うだけで「一緒行こうか♩」と言ってくれた心優しいAの骨を折るなんて、神様とかいないのかも、と思う。
「金比羅山に行こう!」「父母が浜に行こう!」とかなり香川を楽しみにしていたのでかなしいが、足の骨を折っている人に金比羅山1,368段の階段を登らせるわけにはいかない。
ぼんやりと一人旅かなと思う。

「Aが骨折ったみたい」と共通の友人Bに言うと、「うち」「いくよ」「そしたら」とすぐに返ってくる。
持ち前の根暗さでお笑い芸人のフアン行動を一緒に取ってくれるような人は私にはいないのだが、前のめりで香川旅行に来てくれる友人はいっぱいいて、じゃあサイコーじゃん❗️と思う。サイコー❗️

当日は4:30に起きて5:00に家を出る。2時30分しか眠れてないけどアドレナリンが出ていて眠くないし寒くもない。

浜松町で降りるはずが田町まで行ってしまうという凡ミスを犯しながらも、飛行機が出る1時間前に空港に到着。保安検査場が見たことないくらい並んでいたので、すぐに列に並ぶ。
次が私の番というところに来た時に、「30分発の人を優先します」と言われる。そうですかと待つ。10分くらい待ったところで「35分発の人を優先します」と言われる。35分発の人がわらわら来て、そうですか…と待つ。
やっと通してもらえた時には私が乗る飛行機出発10分前になっていて、空港内をダッシュする。ダッシュしながら、結果として私がダッシュしてるのは違うだろと思う。あと、Aだったら走れなかったなとも思う。
今回の旅で唯一うまくいかなかった行程はココです。

爆睡、離陸、着陸、目覚め、バスでホテルに行き荷物を預かってもらう、までを流れるように済ませてうどんを食べにいく。ギャー、美味しすぎる。iPhoneにうどんの絵文字ないの悔やむターンが定期的にくる。

近くにあった喫茶店「メロウ」に入る。ケーキセットを堪能し、おばあさんと簡単な会話を交わして外に出る。犬の散歩に出掛けていたおじいさんに挨拶をする。犬が吠える。おじいさんが犬を直で叩く。
香川、それは犬の躾が斬新なまち。

まなびCANに行く。香川人狼会が部屋を借りているのを見て、昼夜の合間に人狼混ぜてくれないかなと言う。自分、人狼結構強いです。
「(トートバッグを)買うか迷うなー」と言うと、「絶対買いなよ!」とBが言ってくるので、なんだこの熱はと思いながらステッカーとトートバッグを買う。買ったあとに「ごめん、ステッカーを買うか迷ってるのかと思ってた。トートバッグだったんだ」と言われる。
いいんですよ、背中を押してほしかっただけですよ。と即使う。

兄レトロ昼を見る。へへ、香川に来れてよかったな、へへへと思う。面白くて笑う。ティッシュ拾って使いなさいよ❗️と思う。

話は変わるが、私は「何かを成し遂げたい」という曖昧な気持ちの強さから、今年一年パンを禁止を自分に課している。
この全く意味のない禁止にはかつてより批判があったのだが、Bに「パンを禁止しているからサンドイッチは食べられない」と伝えたら、本気で嫌そうな顔をしていた。この時ばかりはごめんなさい。

とりあえず「讃岐おもちゃミュージアム」、略して「さぬおも」に行くことにした。さぬおもの対象年齢は0歳〜100歳と公式で謳われているが、見渡した限り1歳〜6歳とその親しかいなかった。
けん玉が5つ連なっているやつに挑戦し、当たり前に失敗し、カスの磯本五段になる時間があった。
カス本五段と口に出す。

さぬおも

それから高松城跡玉藻公園に行く。鯛に餌をやる。

週休2日モデル工事、素晴らしい取り組み

またうどんを食べる。1杯だけ生ビールを頼む。「生いいね♩」とおばちゃん店員に褒められる。それほどでも…//と思う。
本当にそれほどでもない。

Bの今年の目標に「グリークヨーグルトを食べる」という目標があることが発覚し、近くのグリークヨーグルト屋に行く。高松でグリークヨーグルトデビューを果たす。

兄レトロ夜を見る。面白くて楽しい❗️渋谷のPARCOは思っているより前衛的でいつ行っても買えるものがないんですよ、と香川の人に一人一人教えてあげたい。また香川でもいいね。

骨付き肉を食べて、讃岐くらうでぃを飲んで、ホテルに帰る。池袋の日本酒原価酒場で飲む讃岐くらうでぃより格段に美味しいと感じる。

ホテルでカメラロールを遡り過去の写真を見ながらあれやこれやと振り返る。過去の兄レトロの写真とかでてきてよかった。へへへ、兄弟を見に香川に来ていますよ、へへへ。
ツインとダブルがなかなか覚えられない私が予約したホテルで、一緒のベッドに入って、その日はすぐに寝た。

次の日は朝からうどんを食べて、「うどん脳」のぬいぐるみを買いに行く。
Bがうどん脳を動かして喋らせるが、脳がうどんなんだから言語野が発達しておらず喋れない、とわたしは変な設定を押し付ける。

それから屋島に行く。
屋島神社の階段が結構あって、Aの足の骨のことをまた思う。Aの足がよくなりますように、お金持ちになれますように、と祈る。神様なんていないかもと思っていたのに。
「神様に住所言った?言わないとダメらしいよ」と教えてもらい、慌てて口に出して住所を言う。部屋番号まで言ったから大丈夫でしょう。

屋島山頂に登って、高松を見る。きれいなまち。

空港でうどん脳のクッキーを職場へのお土産に買う(仲のいいパートさんが「なあにこれ⁉️ひゃー❗️」と言ってくれました)。うどんも買う。讃岐おんまい(博多通りもんみたいなやつ)も買う。
時間があるので空港のうどん屋でまたうどんを食べる。まだうどん美味い。血糖値スパイクで急激に眠くなる。血糖値スパイクって名前カッコ良すぎる。

飛行機に乗るときに飴をもらい舐めていたら、気づいたら寝てしまったようで、着陸の衝撃で目が覚める。
口の中に舐めきってない飴がまだ入っていて、あぶね〜、喉に詰まらせなくてよかった〜、と本気で思う。みなさん、飴を舐めながら寝てはいけませんよ。

家に帰って、うどん脳のぬいぐるみを失くしたことに気づく。悲しくなってうどん脳と一緒に撮った写真、いや、遺影をLINEのアイコンにする。簡単な弔い。 

それから、おんまいをひとつ食べて寝る。

これがうどんがモチーフなのか揉める時間あり

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