「デジタル」の概念を破壊するーMicrosoft HoloLensが創造するポスト・スマホ時代のUXとは?(1)
Microsoft 時価総額世界首位に
「米・Microsoft、Appleを追い抜き、時価総額世界首位に!」ここ最近、このような見出しのネットニュースで世間を賑わせ、再び注目を浴びている米・Microsoft。「ピークは過ぎ去った!」と言われていたITの巨人 ( Microsoft ) は今、どのような未来を思い描いているのだろうか。「ソフトウェア企業」から「クラウド企業」へ!今、急速な勢いで変化を遂げている( 3代目CEO )サティア・ナデラ氏率いるMicrosoft。そんなMicrosoft が「ポスト・スマホ」時代の覇権を奪取すべく、開発に力を入れているMRデバイス「Microsoft HoloLens ( ホロレンズ、以下HoloLens )」とは、一体どのようなデバイスなのか?
今回は、「デジタル」の概念を破壊するーMicrosoft HoloLensが創造するポスト・スマホ時代のUXとは?というテーマで、連載記事を書いていこうと思います。連載初日の本日は、「Microsoft HoloLens」がどういったデバイスなのか?詳しく解説していきたいと思います!
「 Microsoft HoloLens 」 とは?
Microsoftが開発した世界初の自己完結型ホログラフィックコンピューターです。( ※ 2016年3月、アメリカ本土および、カナダでの販売が開始。2017年1月に、日本国内でも販売がスタートしました。) OSは、Windows10を搭載しており、みなさんが普段からPCで使用しているExcel, Word等も動作します。シースルー(透過)型のヘッドマウントディスプレイは、スタンドアロンで動作し、重さは、約579gです。連続稼働時間は、2~3時間 [ Microsoft 公式 ]となっています。
「 Microsoft HoloLens 」 概要
現時点で、「開発者モデル(Development Edtion)」と「商用利用モデル(Commercial Suite)」の2つのモデルが販売されております。
上記2つのモデルに、ハードウェアの違いはなく、端末の保証 ( 購入日から1年間 ) や、起動アプリを制限することのできるキオスクモードなど、端末に付随するサービスに違いがあります。( ※デバイスの値段は、「Development Edition」が333,800円[税別]、「Commercial Suite」が555,800円[税別]となります。[ 2018.12.13 現在 ] )
「 Microsoft HoloLens 」センサー概要
「HoloLens」には、デバイス前方に4つのカメラと、1つの赤外線センサーが搭載されており、「リアルタイムでの3D空間認識」や、「ハンドジェスチャーによる操作」など、これまでのデバイスでは実現し得なかった全く新しいユーザー体験の提供を可能とします。
また、HoloLensの特徴的な機能として、「空間音響効果の作成」というのがあります。こちらの機能を使えば、どの場所から音が出ているのか?コンテンツに応じて、音の鳴る場所を変えることができます。分かりやすく表現すると、後ろから人の声が聞こえているのか?それとも前から人の声が聞こえているのか?自然界の原理原則と同様に、再現することが可能になります。これらの機能をうまく組み合わせアプリケーションを開発することにより、没入感の高いMR体験の提供が可能となります。
3D空間認識 ( Spatial Mapping )
ハンドジェスチャー操作 ( Hand Gesture )
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本日はここまで。次回以降、実際の「1.HoloLensの開発環境」や、Microsoftが「2.MRデバイスのアプリケーション開発者向けに提供しているSDK ( MRTK : Mixed Reality Tool Kit )について」書いていきたいと思います。
次回予告
・「HoloLens」の開発環境について
・「Mixed Reality Tool Kit ( MRTK ) 」について
・「ポスト・スマホ」時代のUXとは?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
編集者 ( 自己紹介 )
(株)神戸デジタル・ラボ
新事業創造係 MR班 班長
堀尾 風仁 (「 MR Future Lab. 」編集長 )
「MRの事業化に関わる業務全般」
営業 / 企画 / 研究開発 / イベント出展 etc ..
に携わっています。