ゲーム展示を行ったZOKEI展+五美大展の振り返り
卒業制作展であるZOKEI展、五美術大学連合卒業・修了制作展(以下五美大展)を終えての所感を書き留めて置きます。
ZOKEI展(2022/01/21~23)
動かせる絵の強さ
今回の展示は都内の感染状況もよろしくない中での開催でしたが、初日を除くとそれなりの人出がありました。「Momi」は思っていた以上に遊んでいただいていた印象です。最終日は遊んでいる人を眺める人が発生していたり、現地の反響としては手ごたえを感じるものでした。
絵画作品に囲まれた中でもの珍しさ半分、ちゃんとゲームとして動かせる(プレイアブル可能な作品である)ことが注目を誘ったように見受けました。また皆さんの反応を眺めていて思ったのですが、可愛いキャラクターが動く(動かせる)だけでゲームって楽しいですよね。
一方でそういった強みを解説するパネルを用意出来なかったのが反省点だと思っています。
自分以外のゲーム作品展示
ゲームを扱った展示は自分が知る限り絵画2人(自分含む)、メディアデザイン3~5人、グラフィックデザイン1人、院生の方で1人だったのですがそれぞれの科の特徴が出ていて面白かったです。
グラフィックデザインの展示は実際のゲーム画面を想定したUI、コンセプトアート、デザイン画に合わせて東京ゲームショウのようなブースを展示空間として構築していました。プレイアブルな展示ではありませんが、デザイナーとして実際のゲームを最大限に想起させる要素は揃えられておりクオリティの高い展示でした。
メディアデザインの展示はある程度形式化されたもので、27インチほどのモニターと小さな卓上+椅子、タペストリーに印刷された解説が用意されています。技術的な研究が大きく評価されるため、評価としては見た目<中身のようです。
五美大展(2022/02/26~03/05)
対象人数1人の弱みが露呈
五美大展は展示場所が国立新美術館ということもあってZOKEI展よりも規模が大きく、広い客層にアピールできることが特徴です。
出展した「Momi」ですが、*消毒用の備品の減り具合から8日間累計で約300人ほど遊んでいただくことが出来ました。
*100枚入りの使い捨て手袋6箱消費(1人2枚計算)
プレイの順番待ち時間のコンテンツ
ZOKEI展の反省を踏まえて解説パネルを制作し、展示台の横に貼りました。これは実際に展示して気づいたことですが、誰かが遊んでいる最中に集まった方々を維持する効果は高かったように思えます。
今回は申請が間に合いませんでしたがA1サイズ級の布や紙に解説パネルを印刷、モニターを複数設置しトレーラーを流すなど工夫の余地があったように思えます。この辺は一般的なインディゲームの展示形態を参考にすべきでした。
五美大展ならではの事情
学内の卒業展示と異なり、出展は絵画と彫刻専攻の学生に展示が限定されるためインタラクティブな展示はより注目度が高くなります。一方で公的空間へ展示するため接触可能な作品は申請がものすごい面倒です。
本学の場合は12月上旬に展示企画を申請しなければならないので、直前までデータ制作を行いたい場合は10~11月には展示空間をどう設計するか決めておく必要があるでしょう。私はその辺意識していなかったので1月に展示台を急いで作りました…。
展示環境
上記は申請のために制作した資料の一部です。基本申請時に含まれなかった作品は展示出来ません(怒られるとかじゃなく展示許可下りません)
特に立体作品・電子機器・接触可能な作品の扱いは厳しいのでもし絵画科でこれからゲームを五美大展に出したいという方は資料作り頑張って下さい。
購入備品の類
購入した備品・コロナ対策
参考用に貼っときます。私の場合自費で用意しましたが、事前に頼めば予算で購入してくれるかもしれません。
・アルコール消毒液1L
思ったより減らないので500mLで足ります。
卒業展と五美大展両方で200mLしか使いませんでした…。
・ウェットティッシュ
42枚×2個消費しました。
コントローラーの消毒用なのでこれも沢山買わなくて大丈夫です。
・使い捨て手袋
大体6箱消費しました。
高い商品だと結構お財布に響くので100均で買っておくのがお勧めです。
・レジ袋(使い捨て手袋・ウェットティッシュ用)
100枚入りの10枚ほど消費。
100均で十分。
・ゴミ箱 1L~2L
使い捨て手袋・ウェットティッシュ用なので容量は2Lあれば十分。
100均ので大丈夫です。
購入した備品・番外編
・コントローラー
令和最新版系コントローラー。買うならXbox互換のものがおすすめ。
メーカー正規品の方が格好はつきますが展示専用に買うにはお高いですし、有線で固定できた方が盗難対策にもなります。また不特定多数の人間が触れることになるので既に持っている方も専用に買うのが無難です。
・立体展示物に設置を義務付けられる重し
アウトドア用品の水や砂を入れるタイプの重しは許可下りないので、ホームセンターで売っているレンガが安くておすすめです。
・ケーブルカバー
0.3m×3本でギリギリ足りました。
大学からはマサル工業のガードマンシリーズが推奨されてたと思います。設置の際は付属のテープ類は使えず、養成テープで貼り付ける形です。
電源位置が当日まで分からないのでL字パーツ等も含め多めに持っていった方が良いです。
まとめ
そんなこんなで振り返るのが大分遅くなってしまいました。主観的な記録なので役立つかは微妙ですが、役立ちそうな方がいれば役立ててください。