子宮外妊娠となった私の話3(手術後〜退院まで)

麻酔からの目覚め

ずっと夢を見ていました。
誰かは覚えていないけれど、誰かと2人で真剣に何かを話していたような気がします。

突然、「終わりましたよー!」といったような強い声掛けで、夢から現実に引っ張られる感覚がありました。

その後はベッドで運ばれるような振動があり、手術が終わったことを理解しました。

まず意識が少しずつはっきりしてきて、体はその後でした。初めは指先を少し動かすところから始めて、次第に腕を動かしたり、小さな声を出せるようになっていきます。

麻酔から覚めた後に麻酔の後遺症として吐き気が出る人も多ようですが、私の場合は全身の震えでした。後で調べるとこれもよくある麻酔後の症状らしいです。全身麻酔中は体温調節機能が働かず、かつ手術室は寒いので体が冷えてしまう。麻酔が覚めてから体は急いで体温を上げようとして全身を震わせるそうです。
看護師さんはそれに気づき、電気毛布を2枚もかぶせてくださったおかげでしばらくして治りました。

目覚めから朝まで

意識も体の感覚も戻って分かったこと。
・お腹の痛み
・いつのまにか繋がれてる尿管
・指先にはめられてる機械(心拍数測るもの?)
・酸素マスク
・足にマッサージ機

お腹は激痛とまではいきませんでしたが、うーん…と唸りたくなるような痛みだったので痛み止めを点滴に追加してもらいました。

足のマッサージ機はひたすらシューシュー言いながら圧をかけたり緩んだりを繰り返すもので、特に気持ち良くもなんともありません。

嫌だったのは尿管でした。尿は膀胱にたまらないはずなのに尿管のせいで尿意を感じる。そして、数時間おきに様子を見にくる看護師さんがベッドに軽くでも体が当たるもんならその振動が伝わってなんとも言えない不快感がありました。

お腹の痛みははじめこそ痛み止めが効いたものの、私の場合なぜか2回目以降の痛み止めが殆ど効きませんでした。地道〜に辛い痛みが続くので朝まで殆ど寝れず。。。ずっと仰向けで腰が痛くなり、体位を変えましょうかと言っていただいたもののお腹の痛みで断念。辛うじて手元に渡していただいた携帯とイヤホンで朝まで気を紛らわしました。

術後の歩行

朝になり、歩行チャレンジです。
歩いた方が治りも早いとのことで。。。
これでトイレまで往復できれば尿管外せると聞いてなんとしてでもやり遂げる心持ちで挑みました。でもこれが一苦労でした。

まずベッドを起こす。
その後は体の向きを横に変えて足を床に下ろす。が、術後でお腹に全く力が入りません。そのため、腕の力で体の向きを変えます。無茶苦茶重いし少し動いただけで痛い。動かなくても痛い。
ベッドの手すりに手をかけ、少しずつ、なんとか体の向きを変えてゆーーっっくり、立ち上がります。もう、ずっとお腹は痛かったです。
結果を言うと往復できました。歩幅10センチ程で点滴の台を頼りに、老人のようによたよたでした。

無事に歩けたということで尿管が外されました。(外す際一瞬ですが痛みがありました)
その後自力でした排尿は少しチクッとした程度で済みましたが、人によってはこれも痛むのでご注意を。その後点滴も外されて自由の身となりました。

その日のお昼、1日以上ぶりのご飯が出ました。内容は通常メニューでバランスの良い定食。とても美味しく完食できました。

退院までの体調回復具合について

自由の身となった後も自分のタイミングで歩行をするのですが、痛みで呼吸も浅くなってしまい長時間歩けませんでした。その上、手術中にお腹に入れ込んだとされるガスが上に上がり、肩が酷い打撲をしたように痛みだしました。おかげで、肩とお腹を押さえながらよろよろ歩く私はなんて滑稽だったでしょう。

その痛みが薄れてきたなと感じたのは手術の翌々日だったでしょうか。その日からはシャワーも許可されました。

術後から続いていた微熱もやっとその日から少しずつ下がっていき予定通りの退院が見えてきました。

入院中のメンタルについて

入院中、泣かない日はありませんでした。
私がいたのは産婦人科病棟の6人部屋ということもあり、廊下を歩けば妊婦さんがいるし、赤ちゃんの泣き声も聞こえます。
同室にいらした何人かの他の患者さんとはお話しませんでしたが、おそらく妊婦さんでもなんでもない、私と同じような事情の方だったと思います。夜になると同室のどこかから鼻をすする音が聞こえ、廊下からは赤ちゃんの泣き声が聞こえます。
できるなら、赤ちゃんの泣き声を聞いたり妊婦さんに出会うことがないような隅の部屋がないか、看護師さんにご相談することをお勧めします。

入院時の持ち物について

今回初めての入院となり、終えてから必要だったもの、あると良かったものなど私なりにありましたのでザッと記載しておきます。

◾️持ってくる必要があった物
・下着 ※ゴムがきついものは避ける
・タオル(洗顔やシャワー時用)
・箸(一応スプーンフォークもあると良し)
・上着 ※寒がりさんは特に必要
・寝巻き ※病院レンタルもあり、安いです
・昼夜生理用ナプキン ※術後に生理?のように出血が多めにありました。
・シャンプー、リンス、スキンケア用品
・歯磨きセット

◾️必ずではないが、あるといいもの
・暇つぶし道具(iPadやゲーム、本など)
・ティッシュ(泣きます。)
・飴(病室乾燥します。術後は痛みで咳が激痛なので対策しましょう)
・ペットボトル飲料(私は夫に何本か買って持ってきてもらいました)
・ストロー(ベッドで飲みやすくなります)
・ベッドの柵にかけれる籠?(痛みで起き上がれない時、携帯と飲み物だけでもすぐ取れる位置にあるととても便利です。私は鞄の紐をうまく柵にかけてましたが、S字フックと簡単な籠を使って柵にかける人もいるようです。)

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