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我が家の変化
我が家は一般的な家庭とはパワーバランスが少し違うらしい。
というのも、夫の家事能力がハンパない。
どうハンパないかというと、
朝起きてまずは掃除から始める。
部屋中の埃を落とし、掃除機をかけ、クイックルワイパーで仕上げる。
平日でも時間がある時はアロマオイルを垂らした雑巾で床拭きをする。
料理は私の担当だが、
料理後のコンロ周りの掃除、水回りの仕上げは毎度夫が行う。
※誤解なきように言っておくが、私もコンロ周り、水回りの掃除はするのだが、それでは納得がいかないらしく夫が自分自身で「お仕上げ」されるのだ。
冷蔵庫だって毎日拭いてくれる。
お風呂上りの洗面所に落ちた髪の掃除や、玄関の拭き掃除も日常的に行う。
窓ふきやベランダの掃除は週に1度、
換気扇の掃除など手間のかかる掃除は1カ月に1度など決めて取り掛かっているらしい。
日用品の在庫管理も気づいたら夫が買い足してくれていたりする。
と、このようにスーパー主婦並みなのだが、
仕事も誰よりもしっかりきっかり。
なんならワーカホリックと言っていいくらい誰よりも仕事する。
手前みそのようになってしまうかもしれないが、
学生の頃から勉強もスポーツも自他ともに認める1番だったらしい。
自分の理想のためには努力を怠らない、
そういう夫なので、家でダラダラすることが基本ないのだ。
「もう、帰ってきて服脱ぎっぱなし、使ったものは出しっぱなし、ダラダラテレビばかりみて家事手伝わない!」
というちびまるこちゃん世代の夫への常套句(?)、これは我が夫には当てはまらない。
むしろ、私に向けられても文句は全く言えない。
私はストレスが溜まるくらいなら家事なんて後回しでいいし、家ではダラダラしていたい。
お菓子食べてお酒を飲んで好きなドラマを観ることが何よりも幸せに感じるタイプだ。
頭が下がる毎日。
はじめはあまりに完璧に全てをこなそうとする夫の姿に
正直息苦しさもあったが(現に実母は我が家へくるたび居心地が悪そうだ)、
昔から「綺麗な家に住みたい」という願望があったので、
自分が何もせずとも朝起きたら綺麗な状態の部屋で過ごせることはこの上なく最大限に感謝している。
影響を受けた私の家事感度も上昇したことによって個人的にQOLは爆上がりである。
同棲期間も含め、ふたり暮らしの期間は約3年。
家は汚すな散らかすな、モノは極力使うものだけに。
そんな精神で暮らしてきたのだが(ちなみに夫と暮らす前、30年余り私はこの精神とは真逆に近い状態だった)
2024年、そこへ息子がやってきた。
かわいいかわいい天使のような息子。
大人の暮らしから、子どもがいる暮らしへの変化。
元来モノを散らかす、出しっぱなし、片づけ整理整頓が大の苦手の私である。
夫がいない日中、家事感度も上昇傾向にあったし、
ふたり暮らしのときはなんとか夫の価値観とペースについていくことができた。
しかし子が生まれてから、
予想以上のホルモンの変化、
妊娠中の不調からの運動不足と体力低下、
増え続ける育児グッズ…
環境の大きな変化で産後4カ月は戸惑うことばかりだった。
家事能力が高い夫のおかげで清潔な環境で育児ができるものの、
疲弊した体で家どころか
自分自身さえ保つことができない自分を責めてしまうこともあった。
そんな価値観を強いる夫を恨めしく思ったこともあったのだ。
そんな戸惑いと不満と不安、それを超える幸せも。
ここには妊娠出産を経て感じたあらゆる感情や思考、出来事などを書いていこうと思う。