7手で終局!?驚きのItalian Game: Hungarian Defense
今回は「Italian Game: Hungarian Defense」を題材に取り上げます。実戦はわずか7手で終局を迎えました。シンプルな手順ながらも、相手の隙を逃さない攻撃が見どころです。
「こんな短手数で終わることがあるの?」と思わず驚くような内容を通じて、短手数で勝つ爽快感とItalian Gameの奥深さを体験してみてください。
序盤:Italian Gameの基本展開
それでは、さっそく初手から見ていきましょう。lichessのラピッド戦からの取材で私が白番です。
1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bc4 Be7
この局面が、Hungarian Defenseと呼ばれる布陣です。黒はビショップを低い位置に配置し、安定性を重視した構想を選択しました。
Be7に代わる主流の手として、Nf6やBc5がありますが、それらはナイトアタックやエヴァンスギャンビットに対応する必要があり、プレイヤーによって好みが分かれるところです。
Hungarian Defenseは手堅い選択ではありますが、中央への関与が薄くなるという欠点があり一長一短です。
4. O-O h6
黒はキングサイドの安全を確保しようとしますが、この一手でわずかに隙がうまれました。
白は既にキャスリングを終えて攻撃準備完了です。ここからさっそく行動を開始します。
中盤:ポーンによる連続攻撃
5. d4 exd4
白は中央を開放して主導権を握りに行きます。この一手で白の駒がさらに活性化する準備が整いました。
6. c3
さらにポーンを突いてスピードアップ。黒はこのプレッシャーに対応するべく… dxc3?? とポーンを取る選択をしましたが、これが敗着となりました。
時間を使って考えても、エアポケットに入ってブランダーを指してしまうことは私もあるので黒の気持ちは痛いほど分かります……
決着:鮮烈な勝利の一手
7. Qd5 1-0
白のクイーンが絶妙な位置に飛び出し、ビショップと連携してf7のチェックメイトを狙います。
この時点で黒はf7を補強してチェックメイトを防ぐ術がなく、投了を余儀なくされました。
この記事のポイントまとめ
Hungarian Defenseは堅実だが、ポーンを貪欲に取りすぎると致命的な隙が生まれる。
序盤から積極的に攻撃し、相手の防御ミスを逃さないことが重要。
Qd5の一手は実戦でもよく出る手筋。シンプルながら強力。
最後に
今回ご紹介した実戦は、Italian Gameの魅力が詰まった内容でした。Hungarian Defenseのような安定した戦法にも隙を見出し、攻撃を仕掛ける楽しさを感じていただければ幸いです。
今回の記事を参考に、あなたもItalian Gameに挑戦してみてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。