![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/167494828/rectangle_large_type_2_1536b7e0714d62127a5a615061e94db6.jpeg?width=1200)
【西欧旅Day7】ヘンクの炭鉱跡地の話
旅行に来てちょうど1週間の今日は、ヘンク(ベルギー)の炭鉱跡地をホストファザーに案内してもらいました。普段の旅ではケチってガイドを頼まないのですが、今日はホストファザーの話を聞きながら建築をまわることができたので本当に楽しかったです。これからは、たまにガイドを使ってみようかなー。
せっかくので教えてもらったことを少しまとめてみます。
1900年代初頭に開発されたヘンクの炭鉱は、現在C-mineという名前で文化施設また産業開発の中心として新しい街の枠組みのなかで役割を担っています。
数軒の農家が住んでいるだけだったヘンクは炭鉱都市として繁栄し、三つの拠点を構えて多くの移民を巻き込んながら大規模な開発を進めました。
多くの移民がを抱えながら街は発展し、1980年代に全ての炭鉱が閉じられた後もなお多くの労働者がヘンクに残って街の産業に関わっています。
3つの炭鉱のうち、1つは埋め立てられて都市計画の中に取り込まれ、残る2つはリノベーションされながら施設建物が残されました。
音楽ホールや展示ホール、レストランや貸しホール、博物館などの機能が盛り込まれ、大規模な文化施設に生まれ変わったかつての炭鉱施設はとても印象的な空間でした。
当時のエンジンや、クレーンなどの大規模な機械が屋内外問わずまばらに残され、階段や手すり屋根などは当時のディティールが感じられるようそのまま使われています。
![](https://assets.st-note.com/img/1735338322-k0fgUB1m9pNnal3c4CVPGqRj.jpg?width=1200)
夏には建物前の広場で様々なイベントが催され、多くの人が行き交う賑やかな場所になるそうです。
もうひとつの炭鉱跡地は、エネルギー産業の開発企業が集まるエリアへと変化を遂げています。様々なエネルギー系企業の技術開発拠点が集中的に誘致されています。
広大な炭鉱跡地を活用して大規模に企業施設が立ち並び、学生に向けた教育機関も設けられました。
炭鉱跡地の再開発としてこんなに成功している事例はなかなかないと思います。博物館として展示をしているところはちらほらあるかもしれませんが、街の文化・産業を支える中心施設として現在でも役割を担っているのは本当にすごいことです。
街の発展に携わってきた多くの移民を含む労働者の雇用を絶やさないようにすべく、建築・都市計画・行政がお互いポジティブに関わりあえたことが、この大きなプロジェクトを成功させている理由だと感じました。
まさにこれからの社会で求められる建築のかたちであり、都市計画のかたちであり行政のかたちではないかと思います。
良い建築空間を探すコツは何となくわかってきた気がするのですが、良いコンセプトのもったプロジェクトはもっと積極的に探して触れていく必要があるなあと思いました。
ユニークなコンセプトを成功させているプロジェクトには必然的に素敵な空間が存在しているのだと思います。
もっといろんな人の話を聞いて、生の情報に貪欲になったらいい旅ができるのかなあ。
ちなみに、午後は初のライアンエアーでブリュッセルからバルセロナに移動しました。何かトラブルが起こるのではないかとかなり心配でしたが、トビタテの友達に少し助けてもらって、無事に乗ることができました。
この後も何度かライアンエアーに乗る予定なので、もう少し自信を持って乗りこなせるようになったらtipsの記事にまとめられたら良いなあと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1735338493-rlFjJW32cC8aDG0XpkyPsz7K.jpg?width=1200)
明日からの記事はスペイン🇪🇸、バルセロナです!お楽しみに。