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高専生がトビタテ大学生コースに合格するまでの話

今回は僕がトビタテでデンマークに留学するまでを振り返ってみようと思います。

僕は、トビタテ留学JAPANの大学16期に採用されてデンマークに1年間の留学が決まりました。自己紹介の記事でも書いた通り、高校8期の不採択から2度目の応募でやっとトビタテ生になることができました。留学はまだまだ始まったばかりですが、トビタテ採択までの道のりを紹介できたら良いなと思います。


高校8期で不採択

高校8期に応募したのは高専の2年の時で、翌年度の8月から1年間デンマークに留学する計画を立てていました。高専で建築を勉強している僕は、母が留学したこともあるデンマークの建築に対して憧れのようなものがあり、いつかは留学したいなあと考えていました。そんな時にトビタテの話が耳に入り、応募してみることにしたのです。

このときの留学計画を簡単に説明すると、半年ずつ2つのフォルケホイスコーレに通ってデンマークの建築デザインと背景にある文化を学ぶといった感じ。今振り返ると、自分なりのオリジナリティも審査員の興味を引く尖りもなく、この計画に自信を持っていた自分が恥ずかしいです。しかし、当時の自分は何の根拠もなしにまあ受かるでしょうぐらいに考えていました。書類はかなりバタバタで書き上げましたが、先生や親にも何回も読んでもらいながアドバイスをもらっていたので、決してテキトーに終わらせたなんてつもりはありませんでした。

不採択の結果を受け取ったのは、ちょうどカンボジアでボランティア活動に参加しているときでした。バスの移動中に停まったサービスエリアでWi-Fiに繋いでみると不採択のメールの通知がきました。ショックでした。根拠のない自信が当たり前かのように一瞬にして否定されてしまった。そんなことを考えながら、準備不足だった自分に何度も後悔しました。そして、前払いだった学費などの返金で10万円以上は親のお金を無駄にしてしまったこともあり、ただただ情けない思いで落ち込むことが多かったです。


またも忙しい大学16期の書類審査

春に高校8期での不採択を受けて、次は十分に時間をかけて本気で受かりに行こうと心に決めていました。しかし、募集要項が発表される10月ごろには興味のあることを何でも始めてしまう僕は、土日も平日の昼休みにも時間がないくらいに予定を詰め込んで日々を過ごしていました。朝早く起きてキャンパス内で薪割りをして、授業の合間に英語プレコンの練習をして、放課後は部活に行き、週末は里山のボランティア。それに加えて新しく新しくアルバイトを始めるといった具合で、とても余裕を持ってトビタテの準備をしている暇はありませんでした。

一方で、忙しい毎日からトビタテで表現できる自分を見つけられた気がします。様々なことに取り組んだからこそ、自分が本当にやりたいことの優先順位を理解し、それまでの経験が留学内容の構想や計画に結びついていったのが分かりました。


研究とは何か。 

研究とは何か。僕が応募書類の作成で直面した1番の壁です。高専4年の僕は未だかつて研究をしたことはありません。たぶん探究との大きな違いは、仮説に基づいて結論を導き出そうとすること。だから、僕が考えるべき研究のテーマに対してはあらかじめ的を絞って問題とそれに対する仮説を立てるべきである。研究素人の高専生はこう理解しました。

僕が選んだテーマが、日本の住宅寿命の短さ。そして、その大きな要因として注目したのが価値観の問題です。つまりこれを仮説として僕は捉えたのです。デンマークの住宅寿命が世界トップクラスというわけではないですが、明らかな国民性の違いや文化的な価値観には大きなヒントがあるように感じられました。応募書類の作成に当たっては、自分の経験も踏まえて整理された文章をかけたと思います。しかしながらまだまだ絞りきれていないような。そもそもこれが研究なのか。受かったからにはこれを信じて突っ走ってみます。


面接はただただ楽しかった

書類審査の結果は内心50:50ぐらいで、どっちに転ぶかわからないなあってぐらいでした。無事1次審査を通過したときは、嬉しいというより安心したという気持ちの方が大きかったです。

面接審査は東京にかなり身構えた状態で向かいましたが、始まってみると時間があっという間に流れるような感覚でとても楽しかったです。色んな人に会えて、短い時間の中で様々な学びがありました。自分を表現することに長けた人ばかりで、面白い話がたくさん聞けました。終わった後はとてもハッピーな気持ちで、審査の結果を全く意識していなかったなあと今は思い返しています。

そんな感じで、面接から約1ヶ月後にメールで採択の通知を受けました。ここでもやっぱり安心したという気持ちが強かったです。


まとめ

長くなりましたが、僕がトビタテ生になるまでの話をまとめられたと思います。実際の応募に関わっての実用的な話はほとんど書けなかったので、またいつか紹介できたら良いかなと思います。自分の考えを言語化するトレーニングのつもりで書いたので読んでくださる方がいたら跳んで喜びます!

ではまた。


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