データから見るサッカーの知識と先入観 〜疑うことが進歩の始まり〜
1本目の記事に続き、2本目の記事も、1週間の中で、もっとも多くのいいねを集めた記事の1つとなったそうです。いつもご支援していただきどうもありがとうございます。前回の記事は以下でお読みください。
スポーツライターの瀬川泰祐さんと相談し、もうしばらく記事を無料公開していくことにしました。最後までお読みいただき、もしご満足いただけたようでしたら、「いいね!」やご支援をいただければ幸いです。よろしくおねがい致します。
「勝つためにはもっと走らないといけない!」
「ボールポゼッション率を上げれば勝てる!」
「ミドルシュートをたくさん打てば点が入る!」
サッカーにはピッチ内外でよく使われる言い回しやことわざ的なものがあります。理にかなっているようなものから何となくそう思い込んでいるもの、首をかしげるものまで、いろいろあると思います。
ベッケンバウアー監督のもとドイツ代表やバイエルン・ミュンヘン、オリンピック・マルセイユでコーチングスタッフを歴任したスポーツ科学者Dr. Loyは、よく使われている発言を調査するために代表戦やヨーロッパのカップ戦、ブンデスリーガなど3000試合以上を分析しました。きっかけは西ドイツ代表でコーチ、バイエルン・ミュンヘンで監督を務め、日本代表初代外国人コーチであり日本サッカーの父とも言われているデットマール・クラマーさんの言葉だったそうです。
サッカーの戦術に関しての発言はすべて疑ってみなさい。疑うことが進歩の始まりです。 (デットマール・クラマー)
では、ここからは、一般的によく言われていることを例にあげてデータとともに説明していきましょう。
勝った試合のメンバーは、次も使ったほうがよい?
通常、勝った試合のメンバーを次の試合で変更するとしたら、以下の場合が考えられるのではないでしょうか。
1. ケガやコンディション不良、出場停止
2. 前の試合のパフォーマンス評価が悪かった
3. 戦術的なメンバー変更(相手に対して、より攻撃的・守備的に、システムなど)
勝った試合で多くの選手が良いプレーをしていれば、調子のよかった選手を次の試合で使うことも多くなるでしょう。選手の心理的にも”勝って結果を出したのだから次も出て当然”と考えることが多いので、メンバー変更された選手は納得できる理由を求めるでしょう。とはいっても選手のチーム内の立ち位置や年齢、性格などによって伝え方も変わります。理由を説明しても納得できない選手もいます。
では、先発メンバー変更は勝率にどのような影響を及ぼすでしょうか?
1. 勝ったメンバーを変更しなかったチームの勝率は36%
2. 勝ったメンバーを変更したチームの勝率も36%
上の結果が示すようにメンバー選びに明確な正解はないので、先発メンバー選びは監督も苦労するところです。勝っているうちはいろいろなことが表面に現れにくいですが、結果が出なかったときに、今度は先発メンバー以外から”自分も出たい”というアピールが強くなってきます。監督はチームや自分自身のメンタル面の安定のためにも自分なりの判断基準やスタイル、解決方法を見つけていかなければなりません。
ピッチ内外でチーム全体をマネージメントするためにも、クラブ運営側やコーチングスタッフの協力はとても重要です。例えば、監督やコーチよりも選手との距離が近いトレーナーは心身のケアだけでなく選手たちの心境を探る役目も果たします。プロの世界では監督は信頼できるコーチングスタッフを連れて移籍しますし、コーチングスタッフの役割は細分化されてきているためその数は10人から多い時で20人になるときもあります。監督はいわゆるサッカーコーチとしての役割だけでなく、すべての領域の知識を持ちつつそれぞれの専門家をまとめる現場監督的な役割になってきています。アマチュアのカテゴリーではスタッフが1人や2人しかいない場合もありますが、マネージャーやチーム内の中心的な選手などに適切な役割を担ってもらうことも可能でしょう。
より多く走ったチームが勝つ?
「もっと走れ!」
どのカテゴリーでも、サッカーではよく耳にする言葉です。テレビ中継でも画面に選手の走行距離が表示されますし、実際にサッカーの走行距離は時代とともに増えています。1952年の平均はたったの3500m、1976年は8700m、2010年は12300mとなっています。
チームによってスタイルの違いはあり、試合によっては走り勝つチームもあると思いますが、優勝するような上位チームは、走らされる必要がないので比較的消耗度も低いのではないでしょうか?走行距離と勝率はどのような関係があるかをみてみましょう。
1. 走行距離が少なかったチームのほうが勝率は高い
2. W杯2018で走行距離の上位チームはセルビア、ドイツ、ロシア、オーストラリア、エジプト (ロシア以外はグループステージ敗退)
3. 2012~2019年までブンデスリーガ7連覇のバイエルン
(走行距離は12位1回、13位2回、14位1回、17位1回、最下位2回)
サッカーで走ることは重要な要素ですが、走る量だけではなく、いつ、どこに、どのスピードで走るか、時には止まるなどの戦術的な判断を伴わせながら効率的な走りをする必要があります。またボールを簡単に失わなければ、必要以上に体力を消耗せず、結果的に走る距離も減るでしょう。
トレーニングの量や質にしてもサッカー専門の基準が必要です。たくさん走ればいいというわけではありません。もちろん、だからと言ってサボっていいと言っているわけでもありませんので、その点はご留意ください。
ポイント
試合中の走行データ
1. 1試合の走行距離 10~12km
2. 90分中のインプレー時間は60分
3. 67%は歩き、23%が速い走り、10%がスプリント
4. スプリントの96%は30m以下、49%は10m以下
ピアノの練習をするためにピアノの周りを走る必要はない。 (ジョゼ・モウリーニョ)
より多くシュートを打ったチームが勝つ?
「どんどんシュートを打っていこう!」
サッカー指導の現場では、この言葉もよく耳にしますね。またテレビ中継でも、画面にシュート数が表示されるように、試合の状況を判断する一つの指標になっています。
サッカーの試合に勝つためには、相手よりも多くゴールを決めること、そしてシュートを打たなければゴールは生まれません。シュート数と勝率に関してはどのような関係があるのでしょうか?
・相手よりもシュートを多く打ったチームの勝率は45%
・シュート数が少ないチームの勝率は55%
・EURO2004の優勝国ギリシャは6試合すべて相手チームよりも少ないシュート数(ギリシャの合計52本、相手の合計103本)
・W杯2014準決勝、ドイツは14本、ブラジルは18本
(7対1でドイツが勝利)
ゴールに関してはいろいろな要因が絡みますが、一つ言えることはシュートをやみくもに打てばいいわけではないということ。小学生の試合では遠くから打ったふんわりしたシュートがゴールになってしまうケースが良くありますが、遅くとも高校生にもなれば、ほとんどの場合キーパーがキャッチできるようになるでしょう。では、将来的にはどのようなシュートがゴールになっているでしょうか?
ポイント
シュートの距離とゴールの確率
1. ペナルティエリア内からのシュートは7本に1本がゴール
2. ペナルティエリア外からは37本に1本がゴール
3. 27m以上離れたところからは70本に1本がゴール
4. 流れの中のゴールの約80%がペナルティエリア内からのシュート
5. 約60%が1タッチ、約20%が2タッチ、3タッチ以上は20%以下
力任せにミドルシュートばかり打つだけでは、1年に1回くらいスーパーゴールが飛び出すかもしれませんが、ほとんどが枠外かキーパーに止められてしまうでしょう。むしろ意図的に打つというよりも打たされている、それしか選択肢がないという選手も見かけます。
小学生年代ではミドルシュートのほうがボールを失うリスクが低くゴール率も高いかもしれませんが、よりゴールの確率の高いペナルティエリア内に侵入する方法や1タッチでシュートを打つ感覚も身につけていく必要があると思います。リスクを冒さないことが後々のリスクにつながってしまうかもしれません。状況に応じてどのアクションが効果的か判断しながらプレーし、例えばキーパーが前に出ているからミドルシュートを狙うことができれば素晴らしいと思います。
優れた選手はペナルティエリア内からラストパスを出す (ヨハン・クライフ)
ボールポゼッション率が高いほうが勝つ?
「ボールポゼッション率が高いチーム」といったときに、みなさんが頭に思い浮かべるのは、バルセロナやスペイン代表ではないでしょうか。バルセロナが火付け役となり、日本でもボールポゼッションはブームとなりました。今でもボール保持を大事にするチームはプロでも育成年代でもたくさんありますし、ドイツ代表も安定したボールポゼッションを戦略の一つとしています。では、実際にボールポゼッション率と勝率の関係はどうなっているでしょうか?
・ボールポゼッション率が高いチームの勝率は34%
・引き分けが23%、負けは43%
・W杯2014準決勝でドイツは48%、ブラジルは52%
(7対1でドイツが勝利)
・W杯2018のドイツは大会2位の67%(グループステージ敗退)
プロのレベルでも圧倒的なボールポゼッション率で相手を上回り、素晴らしいコンビネーションからゴールを決めるバルセロナは多くの人を魅了しています。しかし、バルセロナには長年積み重ねてきた明確なフィロソフィーや育成方法があり、そのうえ世界中からチームに合う一流の選手を獲得できます。バルセロナのように完成度の高いボールポゼッションは、試合に勝つための手段になるでしょう。目的でなくあくまで手段の一つです。育成年代ではどんな状況もボールポゼッションで打開できると思い込み、固執するあまり、ミスを招いて失点してしまうこともよく見られますが、状況により効果的な攻撃を使い分ける判断力も身につけていく必要があるでしょう。
ドイツでは、相手の守備状況によって、どんな攻撃が効果的かが常に判断されています。
1. 相手の守備が整っていない → 素早い攻撃(カウンター)
2. 相手の守備が整っている→ ボールポゼッション、ビルドアップ、チャンスメイクなど
相手の守備が整っていなければ崩す必要がないので素早いカウンターで攻めてしまったほうが効果的です。逆に、相手の守備が整っているところに単純に突っ込んでいっても跳ね返されてしまう可能性は高まるので、ボールを保持しながら相手を動かして守備のスキを作り出す必要があります。下位のチームは守備の時間が増えてカウンターやロングボール主体の攻撃になりがちですが、トップクラスのチームは状況によりさまざまな攻撃のバリエーションを使い分けることができます。バルセロナにしても華麗なパスワークに目が行きがちですが、相手を動かす必要がなければ素早いカウンターでゴールを決めますし、相手が整っていればボールを保持しながらコンビネーションやドリブルで打開できる選手がいます。ワールドカップ2018のドイツ代表は最も高いボールポゼッション率を誇りながらも、組織的な守備を崩しきることができませんでした。「1対1を打開できるドリブラーがいなかった」ことがその理由ともいわれています。
ポイント
W杯2018のゴールの割合
1. 守備ブロックを崩してからのゴールは33,7%(2014は42,6%)
2. カウンターからは23,7%(2014は28,7%)
3. セットプレーからは42,6%(2014は28,7%)
※ VAR導入でPKの数が増加
ペップ・グアルディオラがバイエルン・ミュンヘンで監督をしたときに「ドイツはカウンターリーグだ」と言っていましたが、僕のドイツ人の友人にもボールポゼッションは退屈だと言う人がいます。サッカーのスタイルはお国柄や地域性が影響することもあり、クラブの目指す目標もそれぞれです。プロのクラブでもやりたいことで結果が出せるチームはほんの一握りで、ほとんどのチームは限られた戦力と選択肢で勝利を目指さなければなりません。
15秒以上安定したボールポゼッションを行うより、5秒以内にボールを奪い10秒以内にフィニッシュを目指したほうがゴールの可能性は高い (RBライプツィヒ スポーツディレクター ラルフ・ラングニック)
1対1の局面で勝てば、試合に勝てるのか?
上述したように、ワールドカップ2018で敗退したドイツ代表の反省点として、「個で打開できる選手がいなかった」「ドリブラーを育てよう」と言う声があがっています。組織的な守備は年々質を高めパスだけでは崩しきれないこともあります。個の打開力も攻撃の重要な選択肢の一つです。バルセロナですらなかなかゴールが決まらない不調時は「メッシ不在が大きい」などと騒がれます。では、1対1の勝率と試合の勝率はどんな関係があるでしょうか?
・1対1に多く勝ったチームの勝率は40%
・多くのゴールが1対1を突破してからではない
・とはいってもゴール前の1対1が勝敗を分ける時もある
一言に1対1と言っても、その状況はさまざまです。ゴール前のように、勝てばゴール、負けたら失点につながる場合もあれば、ボールポゼッション時のように、ボール際で数的優位を作りボールホルダーは非効率な1対1を避けることもあります。
小学校年代ではさまざまな1対1を学び、個を強化していくこと。攻撃が得意なタイプの選手に対しては、1対2の数的不利でも仕掛けるくらいチャレンジさせてもいいでしょう。のちのちは個の打開を選択肢の一つとして状況によって使い分ける判断力が必要になるでしょう。
1対1はサッカーの最も基本的な構成要素です。指導者養成や選手育成における重要なポイントの一つです。 (元ドイツサッカー協会 指導者養成責任者 育成年代代表監督
ベルント・シュトゥーバー)
積極的にクロスを上げたほうがよいのか?
サッカーでは、守備側はゴールへの最短距離である中央をまず守るため、サイドにスペースが生まれ結果的にサイドからの攻撃が多くなる傾向にあります。しかし、守備側もタッチラインを利用してサイドに追い込んでボールを奪おうとしてきます。では、攻撃側はボールを奪われる前に、クロスを上げたほうがよいのでしょうか?
・サイド攻撃からゴールが決まる確率は1,5%
・クロスからゴールが決まったのは2,4%
・言い換えれば、1点取るのに46回のクロスが必要
・コーナーキックからのゴールは2%(約50本に1ゴール)
多くの場合、攻撃チームは中央のコンパクトな守備を避けてサイドに行くか誘導されてしまいます。そこから打開策がないチームはロングボールか、深い位置であればボールを奪われる前にゴール前にクロスという選択肢が考えられます。しかし、ミドルシュート同様に単純なクロスからゴールの確率は高くありません。確率を上げるためにクロスの質やゴール前の動き方の質を上げることも考えられますが、相手がクロスを待ち構えているならワンツーやドリブルでペナルティエリア内に侵入するといった別の手段もあればゴールの可能性は高まるかもしれません。同サイドが難しければサイドチェンジをしながら右も左も中央も攻めることができるオプションがあれば相手はさらに的を絞りにくくなるでしょう。
「2-0のリードは危ない」はホント?
リードすると、試合が終わっていないのに油断したり勝った気になったりして、無意識のうちに1人1人のパフォーマンスが少しずつ落ち、チーム全体ではかなりのマイナスになっていることがあります。そんな時に失点したら次の失点の恐怖を感じ、最後には精神的にもスコアも相手と立場が逆転してしまうかもしれません。僕も3-0のリードから4点連続で取られて負けた経験がありますし、逆に1-4のビハインドから4点連続で取って逆転勝ちした経験もあります。このような得点経過は、勝敗にどのような影響を与えているのでしょうか?
・先制点を取ったチームの67%が勝利
・先制点を取られたチームが勝利したのは11%
・22%が引き分け
前述のような体験が強く記憶に残っているせいか、リードしていても何か落ち着かないことがあるのかもしれませんが、実際には先制点を取ったチームが有利になることが多くなります。先制点を取られたチームは同点に時間を追うごとにゲームプランの変更に迫られます。メンバーを変えたり、システムを変えたり、終盤には大きくバランスを崩してパワープレーに入ったりします。変化が良い方向に進めばよいですが、攻撃的な選手を投入して守備面の不安要素が増えたり、前掛りになりすぎてカウンターから追加点を奪われたりする可能性もあります。リードしているチームも相手の出方によって対応策が的中すれば効率的に追加点を取ることができますし、できなければ終盤まで相手の猛攻に耐える防戦一方という展開に持ち込まれてしまうかもしれません。
ファウルの少ないチームが勝つ?
大会によってはフェアプレー賞などが設けられていますが、教育的な視点からもフェアプレーやリスペクトの精神は育成年代から学ぶべきことです。
・ファウルの少なかったチームの勝率は35%
・ファウルの多かったチームの勝率は37%
調査の結果では大きな差はなく、むしろファウルの多かったチームの勝率のほうが若干高くなっています。しかし、ファウルの種類や悪質度までは調査には含まれていません。ペナルティエリア内のファウルはPKにつながります。悪質なプレーは選手の大ケガにつながり、退場したらその試合は数的不利の状態になりさらに出場停止の処分も下されます。激しいプレーと汚いプレーをしっかり区別すべきでしょう。ドイツ代表のレーヴ監督もチーム戦術の実行を妨げる不要なファウルを嘆いていました。
ファウルなしでプレーすべきだ。1つのファウルでチームのプレッシングが台無しになってしまうからだ。 (ドイツ代表監督 ヨアヒム・レーヴ)
ミスを減らせば勝てる?
「絶対にミスをするな!」
「ミスが多すぎる!」
指導者が選手に対してこのように声をかけている場面をよく目にしますが、果たして、トレーニングで長所を伸ばし短所を改善して行けば、ミスのない選手になれるでのしょうか?
・全ゴールの50%に偶然が絡む
・約30%のボールタッチは思い通りでない
”たられば”の話になりますが、「相手にボールがぶつからなかったら」、「ボールが右にこぼれていなかったら失点しなかった」、「ラインズマンがオフサイドを見逃さなかったら」、「キーパーがトンネルしなかったらゴールじゃなかった」というようなミスや予期せぬ出来事は、全ゴールの約半分に関わっているようです。
またボールコントロール、パス、ドリブル、シュート、ヘディングなどボールを触るアクションのうち約3割は思った通りのプレーではありません。相手にボールを奪われる完全なミスになることもあれば、パスが強すぎても他の味方にボールが渡ったり、ボールコントロールが思ったほうとは逆になっても相手選手を突破したり、狙っていないところに打ったシュートが入ったりすることで「テクニック的にはミスだけど結果的には成功」ということもあります。プロのレベルで約3割なのでアマチュアや子供のレベルではもっと多くの偶然が関係するでしょう。
ミスはたくさん起こります。予期せぬこともたくさん起こります。そんなにたくさん起こるミスや偶然にいちいちイライラしていたら冷静なプレーや判断はできないでしょう。ミスを修正する努力は必要ですが、ボールを失ったらすぐに切り替えて奪い返しに行くなどミスや予期せぬことが起きた時の対応を改善するのもトレーニングの一環です。
パスミスは存在しない!(縦パスを奪われてもすぐにその場でボールを奪い返せばパスを受けた時と同じになる) (ドルトムント時代 ユルゲン・クロップ)
男性のほうがサッカーに詳しい?
そんなことは言い切れません。アイルランドのギネスパブで男女1000人ずつにオフサイドについて説明してもらうという調査がありました。
・男性の正解率は53%
・女性の正解率は68%
男性陣の言い訳は「説明する前に飲みすぎた」とか……(笑)
まとめ
現代のサッカーでは最新の技術でさまざまなデータを取ることができます。冒頭のクラマーさんが言うように”疑うことが進歩の始まり”です。数値化することによりこれまで習慣化されていたことや経験則から判断していたことをもう一度見直すことができるでしょう。しかしデータが都合の良い一部だけ使われたり表面的にしか見られなかったりすると全く正反対の結果につながる可能性もあります。
また、数値化は情報をわかりやすく共有しやすい方法ですが、試合が始まったら複雑な状況をすべて数値化して納得する時間がないかもしれません。ドイツの監督インタビューなどでもまだ数値化できないことを直観や勘を理由にコメントすることがまだあります。時には数字よりも現場の空気を肌で感じた感覚を信じることも必要なのかもしれません。
私はサッカーのすべてを知っている (チェルシー監督時のジョゼ・モウリーニョ)
私は知っている、自分が何も知らないことを (ギリシャの哲学者 ソクラテス)
※参考文献:ドイツサッカー協会指導者講習会
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。もしご満足いただけたようでしたら、「いいね」やご支援をいただけますよう、どうぞよろしくおねがいいたします。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?