真綿につつまれる
ふるさと納税しました。
初めてだったので、どこに納税しようかを結構何日も悩んで。
多少なりとも関わりがある自治体がいいなという気持ちは片隅に持ちつつも、最終的には「物」で選びました。
笑。
昨日、その返礼品が届きました。
筑後の、老舗の綿屋さんが手作りしている半纏です。
実は、中学時代にたった一度だけ、祖母におねだりをしたことがあるのですが、その時買ってもらったのも赤い半纏でした。
そして、今持っているのは二代目で、前身ごろを結びとめる紐は猫に噛みちぎられ…あちこちほどけてきているのを繕い繕いしながら20年ぐらい愛用しています。
シェアナンバーワンの筑後で作られる久留米織生地のものでも、中綿にはポリエステル綿が混ざっているものが多い中、返礼品で届いた半纏は100%天然綿、100%天然素材だけで作られています。
長年、日本の手仕事の現場と関わりながら仕事をしてきた私にとって、作り手さんたちのこだわりとそれを貫くご苦労を想像することは難しくありません。
この返礼品に決める時、
ぼろぼろだけどまだ着れる半纏があるのに、新しいものを手に入れようとするのは贅沢では?と、慎重に自分に問うてもみましたが、
①これから安くなることはない光熱費と、さらに節約を強いられる今後の生活を考えると、ずっと使える快適な防寒具は長い目でみて経済的だし。
②泊まりに来る友人にも半纏を用意してあげたいし。
③この半纏は近い将来、私の生活レベルでは簡単に「買おう!」と決断できない品になるだろうし。
という3つの理由を決め手にGOサインを出しました。
天然の綿ならではなのか、羽織ってみると、じんわりじんわり背中から暖かくなってきます。
今私を包んでいるのは、綿花のあのモコモコなんだ…
そう思うとひときわ贅沢で幸せな気分になれる一着。
ずっと大切にしようとおもいます。