火星旅行①

先日、一人旅ってしたことないなぁとふと思い一度挑戦してみようと火星へと旅行にいってきた。


日帰りだと一人旅というよりかは遠出のくくりになるのかなと自分なりに定義づけてしまったので思い切って二泊三日でのマーズトラベルをかますことに。

あまり旅程を決めない方が一人旅の良さがでるだろうとリュックサックをひっつかんで家を飛び出した。


Googleで調べてみると火星にはNASAからのスペースシャトルか鶯谷からのロープウェイで行けるとのことで、NASAよりかは鶯谷の方が近いので鶯谷ルートで行くことにした。


メトロと山手線を駆使して鶯谷に降り立ち、駅から徒歩10分ほど歩いたところにある火の星ロープウェイへとたどり着いた。

時刻表を見ると次の便が45分後らしく、向かいのベローチェで白髪の老人と水色と白色というソフマップカラーのチェスをして時間を潰した。老人のクイーンが逆立ちで自軍のビショップを取ったところで時間が迫ってきていることに気づき、敗色濃厚なことも相まって「争いは無益だ!老人なのにそんなこともわからないのか!」と怒鳴り散らし、チェス盤をひっくり返して、そこに空いたコーヒーグラスを載せて返却口に戻して店を出た。
老人は悲しそうな顔でちびまる子の考察まとめを読んでいた。

あらかじめ買っておいた切符を駅員に見せてロープウェイへと乗車。車内は自分と中年にさしかかったくらいの男女二人連れの3人のみで平日の昼間から火星に行く人も少ないなぁとスカイツリーを見下ろしていた。

小腹が空いたのでラップに包んで家から持ってきていたスペアリブを食べているとロープウェイはぐんぐんと上昇し大気圏を越えた。

宇宙から見た地球は丸かった。

小腹を満たすと急な眠気に襲われて気づくと眠りについていた。車掌に起こされた時にはもうすでに火星へと到着していた。



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