面接対策その2:想定質問と回答のヒント
前回は面接対策その1として、企業分析(相手を知る)についまとめました。
今回は、面接対策その2、想定質問と回答のヒントについて、私の実際の面接でのやり取りを交えながらまとめていきたいと思います。
この記事をもって、私のnoteで書き留めてきた「転職のキッカケ」から「下準備」、「面接」を経て内定獲得までの一連の流れをまとめた最後の記事となります。
次回以降は、「転職が決まった後」の話について書いていくつもりです。
想定質問と回答のヒント
十分な企業研究ができたら(もしくは同時並行で)、面接で想定される流れや面接官からの質問と、それに対応する回答を整理します。手書きでもデジタルでも良いので、文章で書き起こすことをお勧めします。
ただし、回答の丸暗記は、回答時に棒読みになりがちなので、文章で書きながらも頭に入れるのは要所要所のキーワードに留めましょう。
さて、面接のよくある流れと質問は、下記のようなものになると思います。
多くの企業は一次面接、最終面接など2回の面接になると思いますが、いずれにしても全体を通して下記の流れになるという印象です。
あいさつ・自己紹介
面接が始まったらまず、「自己紹介をお願いします」と尋ねられると思います。
そうしたら、最初に面接の機会をもらえた感謝の気持ちを伝えつつ、簡単に自己紹介をします。
企業によっては目安となる時間を指定される場合もあると聞いたので、私は1分バージョンと3分バージョンを用意しました。(私の場合、面接を受けた3社ともも「簡単にお願いします」程度の振られ方でしたが)
自己紹介の内容は、①学歴と現職への入社の経緯を簡単に一文くらいで。②その後はキャリアを時系列に沿って紹介します。
キャリアについては全てを話すというよりはアピールしたいポイントに絞ってまとめます。
私の場合、製造業での事業戦略や商品企画業務といった上流から開発業務といった下流までを経験していることや、アメリカへの出向でIoTビジネスの最先端に携わったことなどをアピールしたかったので、その辺を中心に話をまとめました。
最後に、時間がありそうだなと思ったり、面接官の反応が良さそうであれば、趣味や家族構成などプライベートなことを話しても良いと思います。
しかし、ここはあくまで簡単に済ませるのがポイントだと思います。最初からすべて話そうとするのではなく、あとで面接官が質問したくなるようなヒントを散りばめ、質疑応答を自分のペースに持っていく工夫が大切と感じました。
転職の理由
自己紹介が終わると、いよいよ面接官からの質問が始まります。
冒頭に「なぜ転職しようと思ったのですか?」「転職しようと思ったキッカケはなんですか?」といった質問が必ずあると思います。
ここは自分自身が転職に踏み切る覚悟や転職理由を整理する上でも大切な問答だと思いますので、かなり力を入れて準備しました。私の場合は、ひとつはアメリカ出向から帰国してから本社で感じた課題意識、もうひとつは業界としての行き詰まり感を踏まえ、異業種で経験を活かすべきと考えていた、という2点を中心に整理しました。
なぜその会社なのか
転職理由の次は、「なんでうちじゃないとダメなんですか?」「我が社を選んだ理由は?」といった質問が来ると思います。
40歳にもなって、「絶対に御社じゃないとダメだ」とか「御社が憧れの会社なんです」みたいな話はなかなかないと思うので、「自分が活躍するための条件が揃っているかどうか」といった視点で整理しました。
たとえば、
御社は○○という社会課題に向き合っており、自分の価値観と合致する。
〇〇の第一人者になれるという業務内容が、自分のキャリアプランと合致している。
御社のような応募案件は同業他社では見つけられなかった。
などなど。なお、上記のように「価値観」の一致性を重視する企業は多いと思うので、ひとつ忍ばせておくと良いと思います。
なぜ現職ではダメなのか
これは事前には想定しいなかった質問でしたが実際に聞かれたものでした。あなたのやりたいことは、今の会社でも配置転換や今後のキャリアの延長線上でいずれできるんじゃないの?という聞かれ方だったのですが、要するに転職の覚悟、本気度を確認しているのかな、と思います。
私の場合は、私自身が取り組みたい社会課題が比較的明確で、業界を変える必要を感じていたこと、自分の経験・スキルを活かしてやりたい仕事が企業のリソースとして優先度が高くないと感じだ、といったことを説明したと思います。
過去の失敗事例
これはよくある質問らしく、私も聞かれました。「どんな失敗を経験しましたか?」という経験談から、「それをどのように挽回したのですか?」「そこから得た教訓は何ですか?」といった質問に派生します。
具体的な失敗事例のストーリーをひとつか2つ用意しておくと良いと思います。
自己PR
一通り質疑応答が終わったら、「最後にひとこと」といった具合で自由に話ができる機会を与えられることがあると思います。その場合は、自分がアピールしたいこと、質疑応答では伝えきれなかった自分の強みや経験・スキルなどを話します。
たいていのことは職務経歴書にも書いていると思うので、その内容を頭に入れておくと良いと思います。
逆質問
企業側が聞きたいことがすべて網羅されたら、最後に「何か質問はありますか?」「この場で聞きたいことはありますか?」とこちらからの質問を受け付けてくれることがほとんどです。
もちろん面接の過程で出てきた疑問点を尋ねてもよいですが、面接の準備段階で事前に2−3個はメモしておくと良いと思います。
自由に質問すればいいと思うのですが、「質問の質(クオリティ)」には気を使いました。企業研究で調べればわかるようなことは避けるべきですし、単なる興味本位で聞くのも時間がもったいないと思います。(先方もそこら辺は選考基準の参考として聞いていると思います)
私の場合、以下のようなことを実際に聞きました。基本的に、どれも丁寧に答えていただけました。
取り組む業務の課題、今後の展望は?
そのうえで、競合にはどうやって立ち向かう算段なのか?
業界や企業を取り巻く脅威や危機感は?
チーム体制は?どのようなメンバーが関わるのか?
ちなみに、私はノートに質問事項をメモしていたので「メモを見ても良いですか」と断りを入れてノートを取り出し、メモを見ながら質問を伝え、回答を書きとりました。(対面でもオンラインでも同じようにやりました)
面接練習
以上の流れ・想定質問と回答を書き出し、話し方のイメージを作ることができたら、ぜひ「模擬面接」に取り組みましょう。
模擬面接
転職サイトを利用している場合は、エージェントの方にお願いすれば対応してくれます。また、信頼できる友人・知人にお願いするのもいいでしょう。私も3回くらいは模擬面接をしてもらいました。
基本的な質問内容はどこも同じとはいえ、自分自身の回答に応じて、派生して新たな質問がでてきたりもします。そのうえで自分が話していることはきちんと相手に伝わっているか、前後の文脈と矛盾がないか、などは実際にやってみないと気づきにくいことだと思います。
話し方や目線、身振り手振りもチェックしてもらって、不自然でないかなども見てもらうと良いと思います。特にオンライン面接は機器のチェックも必要ですし、目線や姿勢などが対面以上に目立つと思うので、気を遣う項目が多いです。
丸暗記はNG
また、私の場合、最初はわりと回答を丸暗記しようとしていたのですが、それは大間違いであることが模擬試験でわかりました。丸暗記はどうしても感情がこもりにくく、棒読み感が満載だったのです(笑)。「ぜんぜん感情がこもってませんよ」と指摘をいただき、すぐに改めました。
頭に入れるのは、おおまかな流れ・文脈と、キーワードで十分だと思います。キーワードさえ外さなければ、前後のつながりを意識しながら文章自体は自由に話せば良いと思いました。
まとめ
今回は、企業研究に続く面接対策として、想定質問の整理と実際の面接での応対を交え、押さえておきたいポイントをまとめてみました。
職種によっては特殊な質問・設問があったりするかもしれませんが、そういったものは経験しなかったのでカバーしきれていませんが、少しでも役に立つものが見つかれば嬉しいです。
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