
宮城県七ヶ浜の火力発電所を見学してきました。
東北電力の松島湾に面した仙台火力発電所を見学してきました。発電所の周りにはまったく鉄塔や電線は無く、建物も白壁と瓦屋根をイメージした景観に配慮された施設で、ここに発電所があるとは思えない感じでした。2011年の津波の爪痕も記録され、入り口の守衛さんの詰所の屋根の高さまで津波は到達。記録されていました。
施設の脇には、太陽光発電所もあり、日の出と共に遮るものが無く、西にも山や大きな建物、木なども無く、日の入り迄しっかり直射日光に当たる太陽光発電所でした。広さは東京ドーム一個分。Google earthで見ても、しっかり太陽光パネルは確認できました。

東北電力(株)仙台太陽光発電所、または、東北電力(株)仙台火力発電所でググると飛べます。
今回の視察で一番驚いたことは、この太陽光発電所で発電できる電力量は、年間で出力2000kw(約700世帯分)。隣にあるコンバインドサイクル発電の火力発電所は、年間で出力468000kw(約92万世帯分)。太陽光発電所の一年間の発電量は、火力発電では、たった4.5時間で賄えるということ。分に直せば、たった240分から300分!太陽光発電で一年かかる発電量が240分から300分で完了してしまう!こんなに開けた場所の発電でもこの程度だと知ったことです。(@_@) (数字はパンフレットより参照)
今、米沢市の南原地区に、広大な太陽光発電所が出来る計画があり、2024年10月13日(日)午後1時30分~3時、南原コミセンで住民説明会が行われる。近隣住民に案内が届いたらしいが、地区外のほとんどの方はそんな計画がある事すら知らない。米沢は盆地なので、仙台の太陽光発電所よりも日の出は遅く、日の入りは早い。そして、冬は雪が降るので発電は松島湾に面した太陽光発電施設の年間で700世帯を賄うまで発電できるハズがない。仙台の太陽光発電所100%とすると、南原の太陽光発電所ではどのくらい発電を予測しているのでしょう?それが火力発電になると、年間で何分で完了してしまう発電量なのでしょう?
施設の部屋の窓際に、太陽光発電の模型があり、パネルは4枚、そこに豆電球が接続されていた。雲が出たことを想定し、4枚のパネルを紙で太陽光を遮った。何枚に太陽が当たれば豆電球が点くのか。雲は移動して一枚に太陽が当たったと仮定する。紙をずらす。豆電球は点かない。二枚目に太陽が当たりました。まだ豆電球は灯らない。三枚目に太陽が当たりました。それでも豆電球の電気は点かない。直列であるため、4枚のすべてにまんべんなく太陽が当たらないと豆電球は点かなかった。鳥の糞が落ちても発電量は落ちる。落ち葉一枚落ちても発電量は落ちる。
晴天の日に、一つの雲が流れてきて、パネルの上を通過した時、1枚だけ日陰状態になったとして、他のパネルにカンカン照りに太陽が当たっていたとしても発電量は落ち、曇りの日と変わらなくなる。雲がかかった瞬間、急に電力が下がる。わかりずらいたとえで言えば、ちびまる子ちゃんが真っ青になった時、生え際から頬にかけて縦線が何本か入る。それと同じように、急激にガーっと瞬時に一気に下がる。その瞬間に停電することを意味する。雲が通過するたびに発電量は落ち、停電に陥る。それを停電しないように、瞬時に不足した分を火力発電で作られた電気で補われているため、停電せずにいるのです。風車の場合も、風の無い時、風が強すぎる時、風車は止まる。発電量はゼロである。風も同じ速度で吹いているわけではないので、発電は安定しない。風車が止まった時、弱く吹いて発電量が下がった時、停電せずにいるのは、火力発電によって足りない部分が補われているからです。
もう一つ模型があったのですが、それは手回し発電器に豆電球が接続されたものでした。手回し発電器を軽く回せていても、豆電球一つ点けただけでガクンと重くなり回しにくくなる。日常生活の例でたとえると、自転車を漕いでいて、暗くなってきたから車輪連動型の電気を点けると、途端に急にペダルは重くなる。それと同じ原理です。
また、ギア付き自転車のギアを切り替える毎にガクンと重くなる感じは、消費電力が上がった時のイメージだという事です。電気の使用量が増えれば、タービンが重くなる。その時は燃料を追加して発電量を安定させる。これにより、急激に電力の消費量が上がっても、突然の停電を防ぐことが出来ているのでした。
話を聞いて、自然エネルギーだけで電力を賄う事は、夢物語。二酸化炭素を排出しながら太陽光パネルや風車が外国で製造されて、二酸化炭素を排出しながら日本まで運ばれてくる。年間発電量は少ないのに、寿命を迎えたら廃棄物として処分。その処理方法は現時点では有効な手段はない。少しずつリサイクル方法は確立されてきています。と言う程度。これから有効な廃棄方法が見つかるかもしれない、と言うのが現時点の状況であって、今は厄介な産業廃棄物にしかならない。それならば、効率の良い火力発電の方が、自然を破壊する太陽光発電や風力発電よりも有効なのではないか、と思って帰ってきた。二酸化炭素の排出量は、従来の石炭発電よりも60%削減となっている。
今回の視察によって得た目からウロコ情報。(←私にとっての)
「太陽光発電所として条件の良い場所であっても、東京ドーム一杯分の面積の一年分の発電量は、仙台の火力発電では4.5時間で済む。」という事でした。
「地球温暖化の為に、待ったなしで再生可能エネルギーを進めていかなければならない」風車を進める人も、太陽光発電を進める人も、温暖化を地球規模で考えているようなので、そうであるなら、日本国内の効率が悪くなった火力発電所や世界中の古くなった火力発電所を、効率の良いコンバインドサイクル発電の火力発電に変えていくだけで、地球規模で二酸化炭素排出量を50%以上減らすことが出来るのではないでしょうか。太陽光パネルや風車を輸入するよりも、この発電システムを日本からドンドン売り込んでいった方が、地球規模温暖化を抑えられるのではないでしょうか?地球規模で考えるとは、そういう事ではないのでしょうかね?効率の悪く、植物や動物、生き物を犠牲にしている自然エネルギーを推し進めて導入していくよりも、よほど自然環境に良いと思えるのだが。