3分でわかる日本の伝統文様【さめ】

ゆりさんと一緒に
日本の伝統文様を3分でお伝えする新企画

今回は「さめ」について

さめとは
鮫小紋は江戸時代、日本各藩の徳川家大名たちを区別するために使用された「江戸小紋」の一つです。細かい粒で扇形の模様を斜めに重ね、鮫皮状に染め抜いた文様。鮫の肌は固いことから小紋にすることで鎧に例えられ、厄除け・魔よけといった意味をもつといわれています。

そもそも江戸小紋は、柄が非常に細かく無地に近く、大名や武士の礼服として江戸時代から流行した染め柄の総称です。各藩の大名たちはその頃着物の生地や色柄の派手さで格を競い合っていました。それに対し倹約家な徳川将軍が 贅沢禁止令(しゃし禁止令)を公布。 派手なものを禁止された武士は、反対に柄の細かさで格を競い合えるように「小紋」なるものを生み出しました。

柄のトリビア
「私の藩ではこんな細かな文様を染められる職人がいるんだぞ~!」とどんどん各地に小紋の種類が増え、町人にも広く流行し、「江戸小紋」と呼ばれるようになっていったそうです。

「鮫」は江戸小紋の代表格の3役(つまりはトップスリー)の一つ。
あとの2柄は格子型の「角通し」、斜めに行儀よく並んだドット柄の「行儀」があり、その3つの柄の着用が特に自分の地位を示す尺度になりました。

今年は東京オリンピックが開催される歳
こういう日本古来の素晴らしいテキスチャも、
みなさんから新しい視点で見てもらえたらうれしいです。
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