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オアシス/匤成深夜水滴が窓や壁に貼りつくと 下へ下へ一本 線を引きながら降りてゆく 雨とし…
星をまとった白い馬/匤成深夜頭痛がする時 体調が悪い時 部屋の電灯を見つめる癖がある 光…
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すぐ傍にある幸せ/匤成深夜霜月 穏やかな暖かい日の午睡 少しだけ開けた窓から 涼やかな風…
『砂時計』 /匤成深夜砂時計の砂が流れ始めたとき 世界は広くて綺麗に見えただろう 流れてゆく砂の名は“人々”という 彼らは希望と自由を探していた そして見つけたものは何だっただろう 「広い世界を自分のものにしよう」という 願いの足もとに 憎しみと戦いが 転がっている事に気づかず転んでしまった 窪みの大きさは決まっているから チャンスは等しく与えられたけれど 窮屈さは増すばかりで 下に降り積もるたびに ここまで落ちた速さを信じられない思いで 窪みを見上げている 今や終