君はサンタを信じるか?
サンタクロース。クリスマスの朝に良い子の枕元にプレゼントを届けてくれる、赤い服のおじいさん。
我が家はサンタシステムが導入されていたので、サンタは「いる」と認識していた。小さい頃はまだ自我もふわっとしていて、信じるとか信じないとかもなく、ただそういうものと受け入れていたと思う。
疑いを抱いたのは小4の頃だ。成長の過程で考える力がついたからだ。うちには煙突がないのにどうやって入るの?そもそも不法侵入じゃないの?などなどをもう少し子供らしい解像度で考察した結果、親がサンタをやっていると考えたら合点が行く!という答えに辿り着いた。
考察結果を実証したいと思うのは自然な流れ。その年のクリスマスは寝たふりを決め、夜中に"サンタ"が来たのを感じると薄目を開けた。「やっぱりパパだった!」ショックとかは特になかった。
サンタの正体を知ったものの両親は信じさせたい雰囲気を出しており、また私は三兄弟の長女だったこともあり、自分が言い出すべきではないなと判断して「サンタさんはいるよね♡」と言っていた。
そんな気を遣ってあげた2人の弟から「サンタなんているわけないじゃん、まだ信じてんの?」とバカにされたのは6年生の時。むかついちゃったので「はあ?本当はパパがサンタだって知ってるんだけど?」と言い返した。両親もそこにいた。
その後もサンタが来てくれていたけど、いつから来なくなっただろうか……。
幼心に描いていた空想上のサンタクロースはいないのだけれど、両親のそれを信じさせてくれようとする行為こそがサンタクロースの本質だな、と思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?