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楽でも簡単でもない、「お産」から教えられたこと

あと一月ほどで出産予定日となりました。
初産である私にとって、出産は未知の世界。
出産の場所は助産院に決めました。それを人に言うと、「初産なのにすごいね」と言われましたが、初めは何がすごいのかもわからないような状態でした。

助産院では医師がおらず、昔で言うと産婆さんの役割をされる「助産師」の方々が出産を助けてくれます。医療行為ができないため、出産は全て自然分娩のみ。ただし定期検診など精緻な検査は提携先の病院で行われ、お産時にも緊急の際にはすぐに提携先の病院に搬送されるようになっています。

当初は、評判が良いと言うことで決めた助産院でしたが、「ここで産みたい」という強い想いに変えられたのは、院長先生の
「命に向き合う姿勢」
一つ一つのお産に真剣に向き合っていることが、検診で出会う度に感じられました。

そしてもう一つは、
「妊婦さんと赤ちゃんの力を信じる姿勢」
医療行為ができないので、陣痛促進剤も吸引分娩もできません。だからこそ、人が本来持っている力を最大限に発揮できるように教え、励ましてくれます。
例えば、「陣痛」と言うとどちらかといえばネガティブな印象を持ちがちですね。
でも、「陣痛」は赤ちゃんが生まれるためには必ず必要な、大切なものだということを教えてもらいました。陣痛は出産のために人間に備えられた力なんですね。
そして、出産はとにかく体力勝負。元々体力に自信がない私はいつも「体力をもっとつけましょう」と言われていました。現在は1日1〜2時間歩くように心がけています。また、体力以外にも「貧血対策」や「冷え対策」について、教えてもらったことや調べたことを実践しています。

「産む」ということに関して、こんな風に主体的に考え行動できるようになったのは、以上のような助産師さんの姿勢があったからかもしれません。

ここまで書いていると、助産院を推奨しているように思えるかもしれませんが、そんなことはありません。どこで産むのかということよりも、関わる方々が「真剣に命に向き合っている」場所であれば良いと思います。


お産そのものが、ズボラな生活していた私に、数々のことを考えさせてくれました。「より楽に」、「より簡単に」という現代の方向性とは真っ向から対立する「お産」。
でも、人間が本来持っている力を発見し、育てていく時に、今まで体験したことのないような充実感と幸せを感じています。

出産まで残りわずか。
何が起こるかわからない出産ですが、我が子との対面も含め、一つ一つの過程も楽しみながら過ごしていきたいなと思います。


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