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スキルは同じでもなぜか職場で差がついてしまうワケ

こんにちは。
人材育成スペシャリスト
古谷治子(ふるやはるこ)です。

例えば、入社3年目のAさんとBさんがいるとします。
二人は仕事をこなす速さも、持っている技術も経験もさほど変わりません。
しかし、いつも評価が高いのはBさんです。
なぜだと思いますか?

AさんにはなくてBさんにあったもの、それは「コミュニケーション能力」つまり表現力だったのです。AさんとBさんは同じだけ仕事をしていたにもかかわらず、その意欲を周りに伝えられたかどうかで、評価に差がついてしまったのです。これは、単なる「アピール上手」ではありません。
「コミュニケーション能力」とは情報や意志、意欲、思いなどを伝え、受け取る力であり、相手に自分の思いや考えを伝え、周りを巻き込む力でもあります。
何か仕事を頼まれた時に「はい」とだけ返事をする人と「かしこまりました!他に何かできることはありますか?」と元気よく他の仕事や相手のことに気を配れる意欲的な人とでは相手に与える印象が違うということです。

ではどのようにしたら良いのでしょうか。
職場でのコミュニケーションには大きく分けて2種類あります。
この2つのコミュニケーションをバランス良くとることが大切です。

1:仕事志向コミュニケーション
これは業務をこなしていく上で行われる、情報伝達のためのコミュニケーションのことです。
報告、連絡、相談、客先での商品説明、部下指導などです。
業務を進めるためのコミュニケーションですから、正確さや分かり易さが大切です。

2:情緒志向コミュニケーション
これは、業務の進行とは別に人間関係を円滑にするためのコミュニケーションです。
いわゆる「雑談」ですね。
昨今は「○○ハラスメント」を恐れて職場の雑談が苦手だと感じる方もいらっしゃるようですが、人間は機械ではありません。
話の内容が仕事のことばかりではお互いに緊張しますし、話もぎくしゃくしたものになってしまいます。
一見、ムダのようにも見える「雑談」ですが、たまにはお互いの考えていることや悩みを語り合い、時間や空間を共有することで、チームワークを強めたり、ストレスを緩和することも必要です。
こうしたコミュニケーションから生まれた信頼関係が、業務上の問題やミスを防いだり解決するということもあります。

この二つのコミュニケーションは、自転車の前輪と後輪のようなものだと思います。どちらが止まっても業務はスムーズに進みません。

職場はあらゆる世代の人、あらゆる考え方を持った人が共存する場所です。自分はコミュニケーション能力が低い、性格上難しいと感じますか?そうかもしれません。
しかし「コミュニケーションスキル」は経験や努力で磨き身につけることができます。

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株式会社マネジメントサポートグループ代表取締役社長
一般社団法人 日本講師協会代表理事
文京女子短期大学英文科卒業後、東京放送、中国新聞社での実務を経て人材育成コンサルタントとして独立。1993年、株式会社マネジメントサポートを設立。その後、株式会社リサーチサポート、株式会社マネジメントオフィス、株式会社マネジメントサポートグループを設立し、5社を経営。
企業の課題解決型研修が支持を集め、全国のシンクタンクを中心に4,000回以上の登壇を行うCS対応教育の第一人者。マナー指導者育成にも力を注ぎ、後進講師の育成にも力を入れている。東京商工会議所女性会理事、日本講師協会理事歴任。マナーやビジネス書を中心に著書は40冊以上。

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