星空ナイス・ネイチャのギャンブル漫才第４回「スターターがゆっくり台に向かいます」
今日もどこかの競馬場で営業中のギャンブル漫才師、星空ナイス・ネイチャ。怒涛のボケツッコミで競馬実況をもっと面白くしちゃいます。
ナイス 「今日は競馬の実況について研究してみたいと思います」
ネイチャ 「『万馬券と宇宙の謎』は終わったんかい」
ナイス 「レース実況で『スターターがゆっくり台に向かいます』って言うでしょ。あれは本当にゆっくり向かっているんでしょうか」
ネイチャ 「せやなー、何もゆっくり行かなくたって」
ナイス 「『スターターがきびきびと台に向かいます』」
ネイチャ 「そのほうがシャキッとしてええな」
ナイス 「『スターターが小走りで台に向かいます』」
ネイチャ 「遅刻したんかな」
ナイス 「『スターターが台に向かうのを嫌がってあとずさりしています。体を回されて……後ろ向きで台に向かいます』」
ネイチャ 「ヤンチャな馬か！」
ナイス 「『台がゆっくりとスターターに向かっています』」
ネイチャ 「どんなスタート台や」
ナイス 「『スタートしました。バラバラッとしたスタート。スターターがゆっくり台から降りています』」
ネイチャ 「そこ、実況せんでええわ」
ナイス 「スターターが台からデットーリジャンプ！」
ネイチャ 「かっこええかもしれんけど！」
ナイス 「『各馬第一障害に向かいます』」
ネイチャ 「障害レースやったんか」
ナイス 「動物愛護などの観点から廃止の噂もある障害レースですけど、人気も復活した感じですからね」
ネイチャ 「オジュウチョウサンのおかげやな」
ナイス 「根強い障害マニアもいます」
ネイチャ 「BS11中継の舩山さんとかやな」
ナイス 「あの人の穴予想、ゲストに来てる競馬予想家より当たりますからね」
ネイチャ 「オジュウチョウサンは障害史上最高の人気馬。テイエムオペラオーの記録を抜いて重賞９連勝！ 中山グランドジャンプ５連覇も、まず抜かれない記録やろうね。でも、“オジュウチョウサン”ってどういう意味や」
ナイス 「オジュウゴリサンとかもいたりしてね」
ネイチャ 「チョウサンにゴリサン……なんや聞いたことある名前やな」
ナイス 「オジュウテキサスにオジュウデンカ」
ネイチャ 「『太陽にほえろ』か！」
ナイス 「ヒヒ〜ン！」
ネイチャ 「太陽にほえたんか？」
ナイス 「……馬がまだ幼いですね」
ネイチャ 「それはパドック解説や」
ナイス 「あとオジュウシムラ」
ネイチャ 「チョウサンにシムラ？ 今度はドリフか！」
ナイス 「『シムラ、うしろ、うしろ！』。背後にアップトゥデイトが迫っています」
ネイチャ 「アップトゥデイトはふつう前にいるだろ、逃げ馬なんやから」
ナイス 「『踏み切って～～～～ジャンプ！』」
ネイチャ 「ラジオNIKKEIの山本アナのフレーズな」
ナイス 「『踏み切らずに～～～～ジャンプ！』」
ネイチャ 「できるか！」
ナイス 「『ジャンプして～～～～着地！』」
ネイチャ 「うるさいわ！」
ナイス 「『おおっと、ここで一頭ラクダ！』」
ネイチャ 「ラクダはおらん！」
ナイス 「『大丈夫か、シェイク・モハメド騎手!?』」
ネイチャ 「モハメド殿下は騎乗せん！ ラクダやなくてラクバや、落馬」
ナイス 「『さあ、最後のチテキ障害を越えて……』」
ネイチャ 「きみ、そういうのお笑いのネタにしたらあかんよ。チクサク障害ならわかるけど」
ナイス 「『障害を越えて、走る、走る、そしてゴール……ポストを越えて、走る、走る！』」
ネイチャ 「それ『フォレスト・ガンプ／一期一会』やろ！ なんや、感動のええ話みたいにしてごまかそうとしても、こんなネタ、放送じゃ絶対使われへんわ」
ナイス 「じゃ、そろそろ帰ろうか、無料バスで」
ネイチャ 「またまたギャラ全部使ってもうたんか！ もうええわ」
タイトル画／ゴローちゃん
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