経験者の存在
いろんな人が集まるところ。組織という環境では、取りまとめる”誰か”がマネジメントを行い、そのチームのみんなを引っ張って課題に向かい目標を達成させていく。
誰かが引っ張り、他の誰かはついていく。
その関係性は必須で、底の部分で信頼関係があってこそだと思う。
あいつら守るためなら自分が体をはる。
あの人のためなら言う通りします。
自分の理想、目標のためにがんばることは大事だと思うけど、
団体の中で調和を保つためには、自分以外の”誰か”を思える心は必要と感じる。
昨日「混交林組織」というテーマの記事を見た。
混交林とは性質が異なる樹木が集まった森。
大雨や台風などの災害に強く、地滑りも起こりにくい。
対照的に単純林は、人工的なものが多く、比べて災害に弱い。
単一種ばかりだと弱くなる部分がある。
人間の世界も同じように多様性が強みになる。
いろんな人がいるからこそ、組織は強くなり、選択肢も増えていく。
どの人間社会の環境も、いろんな人が入り混じる。
個性、考え方、経験、モチベーション。その中でみんなで同じ方向を向いて気持ちを揃えることも難しい。だからいろんなことの相違に問題が起きる。でも一致すると強い。
”自分と同じような人間がもうひとりいたら”。できる人はそう考えるときもあるだろうけど、それって傲慢な考え方に感じる。
集団のみんなのレベルを上げていくのは大事。
自分はいいけどまわりがね、という視点の先には発展がないように感じる。
社会にはいろんな集団があり、その中にはリーダー的存在の人が必ずいて、
その立場に立つ人は、多くが”経験者”と言われる人たち。
仕事がさばけて、意見が言えて、行動できる人は一目置かれるからその人を取りまとめのポジションにしてよりよくしていってもらいたい、
そう思うその上の管理者や経営者の自然な気持ちでもある。
でもその抜擢された”できる人”がマネジメントをできるかはまた別で、
人の集団を調整し物事を動かしていくためには”心”の部分でチームとつながる気持ち、姿勢が最低限必要な気がする。
経験者は、”自分ができる”ということで勘違いしてしまう。
仕事ができるその環境があって、自分は初めて生かされる。
人の集団というのは、多様性があって強みをつくれる。
マネジメントする立場の人は、それを理解し心を伝えることを怠ってはいけないように思う。
傲慢にならず、常に謙虚で、相手も”人”だと思いながら、
”経験者”と言われる人たちはその存在を作っていってもらいたい。