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聖人と美術・聖アンデレ

こんにちは。本日ご紹介する聖人さんは聖アンデレです。

聖アンデレ(5~10? ~60?)

聖アンデレは聖ペトロの弟でイエスの直弟子である十二使徒の一人、使徒アンデレとも呼ばれます。英語ではアンドリューですね。ガリラヤ湖で兄のペトロと漁をしていたところイエスに声をかけられ弟子になったそうです。イエスが救世主だということにまずアンデレが気付き、ペトロをイエスに引き合わせたという記述もあります。

聖ペトロがカトリック教会の長、初代ローマ教皇とされているのに対して、聖アンデレはギリシャ正教会の長、コンスタンティノープル初代総主教とされています。

アンデレはギリシャで殉教しましたが、その際にエックス型の十字架に磔になったという伝説により、X十字がアトリビュートになっています(師であるイエスと同じ形の十字架にかかるのは身に余る、と本人が望んだと言われます)。

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ただ、X十字での磔刑のイメージは中世後期からポピュラーになってきたとのことで、初期のキリスト教美術では、普通の十字架に手足を縛りつけられた姿で描かれるのが一般的だったそうです(イエスや聖ペトロは手足を釘で打ち付けられています)。

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紋章学などで正式には「ソルタイア」と呼ばれるこのX十字は、聖アンデレの殉教のエピソードから一般的に「セント・アンドリュー・クロス」(聖アンデレ十字)と呼ばれます。

アンデレは兄弟の聖ペトロ同様、漁師であったことから漁師や魚屋さんの守護聖人(そのためアトリビュートとして漁網が使われることもあります)。また、スコットランドやロシアの守護聖人でもあります。スコットランドの旗やロシア海軍の旗には聖アンデレ十字と呼ばれるX があしらわれています。

では、下のリンクから作品鑑賞にお出かけください(断りのない限りはウィキメディアのページにリンクしています)。

「聖アンデレ」カミッロ・ルスコーニ
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Andreas_San_Giovanni_in_Laterano_2006-09-07.jpg?uselang=ja

「聖アンデレの殉教」ジャン・コロンブ
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Folio_201r_-_The_Martyrdom_of_Saint_Andrew.jpg?uselang=ja

聖アンデレからは離れますが、美しい挿絵がたくさん載っていますので興味のある方は見に行ってください。ウイキペディアのページに飛びます。
「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC%E5%85%AC%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%A8%E3%82%82%E8%B1%AA%E8%8F%AF%E3%81%AA%E3%82%8B%E6%99%82%E7%A5%B7%E6%9B%B8?uselang=ja

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